注目される、がんの心理療法=サイモントン療法
(最新更新 2018.7.7)
がん患者さんから直接に代替療法の相談を受けるのは、ここのところぱったり止まっているのですが、がん患者さんの身内の方から、その相談を受けることが時々あります。これが一番対処が難しいです。
といいますのは、たいていの場合、患者さんは治療をお医者さん任せにしておられ、その医師を信用しておられます。それに対して、相談に来られた身内の方(何人かの身内のうち、その方一人だけの場合がほとんど)は現代医療に疑問を持っておられ、医師を信用されていないからです。
小生は、現代医療を否定する最右翼ですから、相談されて、どうしたらよいか問われたら、「即退院し、心の病のケアに入るべし」と、言うしかありません。
それに身内の方が賛同され、がん患者さんに上手に話をされて、心変わりしていただければ、大半のがんは治癒に向かうでしょうが、これは、あまり期待できません。
身内の方が深い知識を身に付け、かつ、愛情を持って患者さんに接し、医者に見切りを付けさせて治療法が180度違う心理療法を採択させねばならないからです。
下手にこれを行うと、患者はどちらに従えばいいか惑わされ、心を股裂きにされるのですから、逆の心理療法となってしまい、病状は一気に進みかねません。
加えて、患者一人の力では心の病から脱却するのは難しいですから、身内の方と一心同体になって対応していかなくてはなりません。
心の病である、がん。その治療は心理療法しかないでしょう。
それも、個々に行うのではなく、がん患者さん何人かが集団になって一緒に行い、互いに励まし合うしかないのです。そこには当然、そうしてがんが治癒した先輩が加わり、患者さんに自信を持っていただくのが一番です。
特に、日本人の場合は、心身がまともな状態であっても個人行動は取りたがらない国民性があり、まして不治の病ともなると非常に気弱となり、集団主義的行動しか取りえないのです。
こうしたことから、心理療法も、それを頭に置いて行わねば十分な効果を発揮することはできないでしょう。
その点、「いずみの会」や「いのちの田圃の会」は理想的な互助組織と言えます。
さて、米国から入ってきた、がんの心理療法「サイモントン療法」ですが、かなりの成果をあげているようです。
「みやざき中央新聞」で取り上げられていますから、これは信用がおけましょう。
その新聞記事を元にネット検索したら、「NPO法人サイモントン療法協会」というのがありました。そのHPにざっと目を通しましたら、心理療法士養成のウエイトが高いような感がしますが、がん患者さん集団の心理療法(5泊6日:ベーシックプログラム)も行われており、その頻度は分かりませんでしたが、内容は充実していると感じました。
興味がお有りの方は、HPにアクセスしてみてください。
NPO法人サイモントン療法協会
http://simontonjapan.com/
なお、みやざき中央新聞に掲載された記事は以下のとおりです。
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糖尿病の発症は数値が上がり始めたときと心得るべし
11月14日は世界糖尿病デー。インスリン発見者バンディング博士の生誕日をとって定められたのですが、五穀豊穣・食欲の秋真っ盛りですから、いい設定がされたものです。
世界中に蔓延しだした糖尿病ですから、世界あげて糖尿病を減らそうとする啓蒙活動が期待されます。皆さん、これを機に、いかに飽食しているかを考えてみませんか。
ところで、糖尿病の判定は、空腹時血糖値、負荷後2時間血糖値、HbA1cの3つの指標でもって、細分化された判定基準チャートによりなされるのですが、画一的すぎて問題がありそうです。
最も基本的な判定基準は、空腹時血糖値が用いられ、正常型(~109)[うち正常高値(100~109)]、境界型(110~125)、糖尿型(126~)と定められています。
でも、血糖値にも個人差があって、ずっと境界型に入っていても何ら問題がない方も多いです。また、性差があり、男の方が数ポイント高めです。なお、年差が若干あり、4、50歳までは若干上がる(数ポイント)傾向にあるようですが、その後は安定します。
こうしたことから、判定基準からして自分は大丈夫だ、と考えるのは危険です。
個々人の判定基準は、「数値に変化がなければ問題なし」、「数値がだんだん上がってきたら要注意、いや、既に糖尿病になっている!」と考えねばならないでしょう。
なぜならば、数値がだんだん上がってくるということは、膵臓が必要とする量のインスリンを分泌できなくなっていることの現れですから、膵臓が疲弊しきっているのは間違いないことです。既に時遅し、と考えてもいいくらいです。(注:本稿文末参照)
その辺りのことを(少々古い話[2000年9月]ですが今でも通用します)昭和薬科大学の田代眞一教授が講義しておられますので、その要旨を紹介することにします。
(当店でお客様向けに作ったものをスキャナーしましたので、少々読みにくいですがお許しください。)
いかがでしょうか。田代教授は、かなり控えめに発言しておられますが、「合併症が出てしまったら、いかんともしがたい。投薬すればするほど病状がひどくなる。治療不能。」というのが本音でしょう。これは今日時点でも変わりません。
定期的に健康診断されておられる方は、決して基準値にとらわれることなく、くれぐれも数値上昇のチェックをしっかりなさってください。
それよりも、五穀豊穣・食欲の秋真っ盛りの今、これを機に断食するくらいの心づもりでもって少食への取り組みをしていただきたいものです。
(注)血糖値の上昇はストレス負荷でも生じますので、その点を考慮なさってください。
丹田腹式呼吸法の資料を同業者からいただき、これを切り貼りして、お客様のDMに入れました。少し厚手の紙ですから、どこかに立てかけておくこともできます。
これを介護士のお客様が職場に持っていかれ、機会を捉えて入居老人に勧めてみようと考えておみえだした。
すると、その晩、たびたび無呼吸になるご老人の様子がおかしい。
“無呼吸がずっと続いている、これは危ない!”
たたき起こして座らせ、丹田腹式呼吸法を何度もさせたら、だんだん勢いよく呼吸ができるようになり、一命を取り留めることができたとのと。
翌日、そのお客様がお礼を言いにきてくださいました。
ある商品1品だけをPRする臨時DMでしたから、他に何か入れるものはないかと考え、商品に関連する腹式呼吸法を入れたのですが、思わぬところで役に立ちました。
丹田腹式呼吸法は、小生の捉え方としては「血流アップ!全身に酸素供給。」がミソと思っています。皆さんも毎日、仕事が一区切りついたときにおやりになってください。
もう一つ呼吸法を紹介しましょう。こちらは西原式とでも言いましょうか。
西原克成先生が推奨しておられる「深呼吸=鼻呼吸体操」です。これの効果には、おまけがあります。女性の尿漏れ改善にも効果が大有りなのです。
(追記) 西原先生の著「究極の免疫力」(P.127)の原文は、次のとおりです。
「…腰を伸ばして姿勢を正し、バンザイをして唇と尿道と肛門をぴたりと閉鎖し、上下の歯を1ミリ開けて、横隔膜を頭側につりあげ、同時に胸一杯に肺を拡大します。…呼気のときには、横隔膜をゆるめて重力にしたがっておろすだけです。」
西原先生のこの著には書いてありませんでしたが、おまけの効果とは、女性の場合、肛門と同時に尿道もギュッと絞めることから、尿道括約筋が鍛えられて、尿漏れが防げるようになるのです。
さらに加えて、思いがけないボーナス(人によっては副作用)が女性に与えられます。
それは不感症の改善です。ある調査によれば10人中6人に効果が生まれたとのことです。尿道括約筋に存在する特殊な神経が刺激されて“強い高まりないしは深い感覚といったものがもたらされる”というになるとのこと。なお、これはケーゲル体操と言われるもので、やり方はいろいろあるようです。不感症でお困りの方は、「ケーゲル体操」でネット検索すれば簡単に見つかりますから、西原式呼吸法とともにおやりになってください。
ここからは脇道へそれますから無視していただいてよいのですが、小生の趣味として、人類進化論を研究していまして、その中で、ケーゲル体操の学術的評価をしながら、次の小論文を書いています。お暇がありましたら、覗いてください。
「 女性はセックスのときに動物本来のオルガスムスを味わっているか 」
お母さん、高血圧の薬、お願いだから飲まないで
息子が母親の健康を心配して、どれだけこう訴えかけても、当の母親は“聞く耳持たん”という状態で、息子は悶々とするだけ。どうしたらいいだろう…。
そこで、何かいい知恵はないかと、その息子さんがこのブログにコメントされ、薬屋のおやじである小生に、その対処法を聞いてこられました。
しかし、小生も3年前まで、何度も「おふくろ、高血圧の薬、飲むの止めろ」と忠言するも、「お医者さんからいただいた薬は飲まなあかん」と言い張り、小生の言うことは完全に無視。あるとき、頭にきて「俺の言うことを聞くのか、医者の言うことを聞くのか、どっちや!」と迫ると、「そりゃ、お医者さんに決まっとるわ」と、しゃあしゃあと宣う。
ガックリである。
お医者様は正しく新興宗教の教祖様。お医者様が言われた言葉は神様の言葉であり、信じきって一切疑わない。いただいた薬でたとえ副作用が出ても、それは別のことが原因しているものと考えてしまって、お医者様が「年ですねえ、それは何とも」とおっしゃれば、「はい、もう若くはありません」と納得してしまう。
おふくろは、そうした新興宗教の信者であるがゆえに、脳がそのような思考回路になってしまっているとしか思えず、よって、なすすべがなくなり、それ以降は、血圧のことはもう何も言わないことにし、以前から飲ませている降圧剤による副作用(めまい)を消す健康食品(イチョウ葉エキス)を毎日必ず飲むようにさせるだけに止めました。
それからしばらく経過して、小生を無視したバチが当たったのか、イチョウ葉エキスの効果が行き届かなくなったようで、おふくろに酷いめまいが来て、1か月ほど寝たり起きたりの不自由さを余儀なくされてしまいました。おふくろは、そのとんでもない目に遭って、やっと小生の言うことの方が正しいのではないかと思うようになったようで、この災難に遭って以降、パタリと医者通いを止めてしまいました。
そのとき、おふくろは93歳で耳も遠く、別居の独居生活で、1日1回は顔を合わせることにしていたのですが、会話らしい会話ができないものですから、医者通いを止めた理由を聞き出すことができず、また、下手に聞くと「医者に連れていけ」となってしまいそうで、はっきりとした理由は不明のままで今日に至っています。
というような状況でして、お尋ねの息子さん(30歳前後)の母上(60歳)に、何とかして降圧剤を飲まなくさせるいい方法というものは、小生の頭に湧いてきそうにありません。
かと言って、あっさりギブアップし、“わかりません”と回答してしまっては、いかにも情けないです。そこで、小生から、その母上にラブレターを出し、それを読んでいただければ、ひょっとしたら考えを改めていただけないだろうかと思い、以下のとおり、お手紙をしたためたところです。その効果はいかに。全く自信がありませんのでご容赦ください。
* * * * *
突然お便りを差し上げる失礼をお許しください。私、薬屋のおやじ こと 三宅和豊と申します。岐阜で薬屋(三宅薬品)をやっている66歳の高齢者です。
先日、貴女様のご子息から、貴女様が飲んでおられる降圧剤による副作用が心配で、どうしたらよいか、私のブログへのコメントでもって、ご相談を受けました。
それを読ませていただくとともに、ご子息が立てておられるブログも拝読させていただきましたが、御子息の文章力はなかなかなものですし、その内容からしてとても理知的であり、また、物事の判断力に優れたものがお有りだと感じました。これは、貴女様の子育てが上手であったからでしょう。敬服いたしております。
さて、ご子息が言われますには、貴女様は高血圧であるがゆえに、降圧剤を毎日欠かすことなくお飲みになっておられ、どうやらその副作用で「気分が悪くなって寝込むことが度々」といった症状が出ているようでして、たいそう心配しておられます。
私のところへは、こうした類のご相談が、ご来店のお客様以外に、ネットを通して月に1、2件は来ております。
私の今までの接客経験からすると、降圧剤を飲んでも全く副作用を感じない方もありますし、一方でもっとひどい副作用で苦しまれている方があったりと、人によって千差万別ではありますが、降圧剤は無理に血圧を下げるものですから、降圧剤を飲むことによって体調が良くなることは決して有り得ないものであることを痛感しております。
降圧剤の様々な副作用というものは、次のように考えられます。
今まで高い血圧でもって全身に十分な血流が確保されていたものが、降圧剤で血圧を下げれば部分的に血流が不十分な所が生じてきて、その箇所が酸欠状態となり、正常な機能が発揮できなくなって、その箇所が悲鳴を上げていると思ってよいでしょう。
こうした障害がその発生箇所により様々な症状となって現れるのですが、人によって千差万別です。部分的に血流が悪くなってくる箇所というものは、人によって違ってきますし、同じ人であっても年の経過でもって、その箇所が変わってくることもあるからです。
また、動悸がして心臓が苦しくなるということが起きる場合もあります。これは、血圧低下を心臓がキャッチして血圧を上げようとするも、降圧剤が効いていて血圧を上げられず、心臓がもがいていることの現れです。
以上、降圧剤の副作用の概略を説明しましたが、これは比較的短期間に現れるものです。ところが、降圧剤を何年も飲み続けていると、別の大きな問題が発生します。
その原因の一つは、先に申しましたとおり十分な血流が確保されず、全身の細胞が酸欠気味になっていることです。もう一つは、「抑える」という薬は、解熱剤や鎮痛剤なども含めて皆そうですが、全身の細胞のエネルギー生産をも抑えることになってしまいます。この二つが相まって、細胞の老化現象がじわりじわりと進みます。自覚症状としては、体のだるさ、動きの鈍さ、頭がぼんやり、といった加齢現象の促進です。これは、副作用の枠外の扱いにされてしまってしまっていますから、たちが悪く、単に「年だから」で済まされてしまうのです。
私は、これが一番怖いと捉えています。寿命がどれだけか縮むのはまだ良いとしても、自立生活ができる健康寿命が大幅に縮み、寝たきりそしてボケが長く続くという恐れが非常に高くなるからです。年老いたら、いっそのこと高血圧で血管が切れたり詰まったりして、ピンピンコロリといったほうが家族にも迷惑がかからず、そう願いたいものです。
現に、ピンピンコロリ運動で有名な長野県では、お年寄りたちの合言葉は「脳血管障害で95歳で死のう」です。なお、一人当たりの老人医療費が最も少ない都道府県は長野県です。
真っ先に降圧剤の悪い点をいろいろと申し上げてしまって、ひどく気分を害されたことと存じますがお許しください。
それでは、お医者様がなぜに降圧剤をおすすめになるのでしょうか。
十分にご存知のことと思いますが、ポイントだけを簡単に述べさせていただきます。
① 血圧が高いと血管壁に内圧がかかり、血管破裂の危険性が高まります。その危険性を減ずるには血圧を下げねばなりません。
② 血管のどこかに詰りそうなところが生ずると、そこで流れが細くなって不充分な血流しか得られず、その先の箇所が酸欠になっていることを体がキャッチし、血圧を上げます。血圧が高いままだと、その詰りそうな箇所からコレステロールなどの塊が剥がれやすくなり、万一剥がれたら血栓ができて脳梗塞や心筋梗塞になってしまいます。
昔は栄養状態も良くなく、年を食うと血管壁がボロボロになりやすく、①により脳出血や冠動脈破裂の危険性が高かったです。一方、今日では過栄養によって血管壁にコレステロールなどが張り付きやすく、②の危険性の方が圧倒的に高いです。
よって、昔は①の理由により、高血圧の方は降圧剤を飲む必要がありました。とてもじゃないが、毎日美食して過栄養にし、血管壁にコレステロールなどを張り付る(これはボロボロの血管の接着剤になる)なんてことは金銭的に全く不可能でしたからね。
じゃあ、今はどうなんでしょうか。①はよほどのことがない限り心配に及びませんから、「粗食で腹八分、適度な運動」でもって、②の危険性を減ずるのが最善の道となります。それには相当な期間を要しますから、危険性がある程度回避されるまでの間は、緊急避難的に降圧剤を飲まなければならないケースもありましょう。
こうしたことから降圧剤が必要になるのですが、降圧剤が必要となる血圧の値はいくつでしょうか。それは、基準値をオーバーしたときであると、誰しも思っておみえです。
しかし、そうではありません。ベテランの脳外科医などがその臨床経験からおっしゃるには、常時血圧が200を超えるという状態が続けば危険性が出てくる場合があるが、200を下回るようであれば、ほとんど心配はいらないとのことです。
私の若い頃(貴女様も)は、血圧の標準値は「年齢+90」と言われていました。60歳であれば150が標準で、160あっても気持ち高いかな、で済んでしまっていたのです。
その後に基準値が設けられ、上限は160に設定されましたが、平成12年には140へと引き下げられました。
この基準値なるものが曲者です。本来の基準値(血液検査項目の大半)は、健康な人の膨大なデータを整理して、下限・上限の各2.5%をカットした残りの95%の人が納まる数値の最大値と最小値を言います。
これを血圧について算出された東海大学の大櫛教授によりますと、例えば60-64歳女性の場合は上限値が159、65-69歳女性の場合は164と出ています。
このように、血圧の本来の基準値は年齢とともに上がっていくものなのです。
では、なぜに現在の基準値はかくも低く設定されたのでしょうか。
これは国際的なもので、WHOの勧告に基づき、先進各国は皆、日本とだいたい同じような基準値を設定しています。
そのように設定した理由は、先ほど説明しました②によります。先進各国とも、国民は飽食と運動不足が進んで、血管壁がコレステロールなどでベトベトになっており、血栓ができやすく、現実に心筋梗塞・脳梗塞の発生が急増してきたのです。よって、こうした血管性疾患がこれ以上増えないよう、世界中の人々に警告を発せねばならなくなったのです。
その目安として、一番に取り上げられたのが、当然のことながら血圧の数値です。そして、「血圧140で要チェック」としたのです。
ここから先の取り組みが、先進各国で異なったものになりました。と言うより、日本とそれ以外の国が異なったものになった、と言ったほうがいいでしょう。
日本以外の国は、血圧140で要チェックとなったら、お医者様がたっぷり時間をかけて生活習慣指導を徹底的に行われます。決して、即、降圧剤投与ということはありません。これは、初診料が日本の10倍程度と高いですから、少ない患者であってもカウンセリングに十分な時間を割くことができるからです。また、保険制度の違いがあって、やたらと薬を出せない仕組みになっています。
一方、日本の医療制度は先進各国と大きく異なったものになっていて、薄利多売方式ですから、生活習慣指導に時間を割いていては患者をさばききれませんし、また、どんどん投薬の処方箋を書かなくては、お医者様は食っていけないのです。
よって、これは、お医者様の経済事情によって異なりますが、「血圧140で要チェック」=「即、降圧剤投与」となってしまう傾向が大きくなってしまいます。
ちなみに、先進各国の人口(OECD加盟国:1245百万人)に対し、日本の人口は128百万人で、ほぼ1割なのですが、降圧剤の世界生産量の約5割を日本人が消費しているという、実に歪な医療が日本では取られているのです。クスリ漬けの日本の医療と言われるゆえんがここにあります。なお、日本以外の先進各国では、降圧剤を飲んでいる人の割合は(過大に見積もったとしても)日本人の約10分の1という計算になります。
もう一つ、先進各国と日本の違いがあります。
それは国民性によるものなのですが、健康に関して先進各国では、「自分の健康は自分で管理して、自分で責任を持つ」という考え方が強いです。それに対して日本人は「自分の健康はお医者様にお任せ」という考えになっています。
これは、健康に限らず何事も自己責任で行うという個人主義的考えを持った先進各国の人々に対して、日本人は自己主張を控えて多数に従うという集団主義的考えをまだまだ濃厚に持っていますから、自分一人で物事を判断するのを避ける傾向にあり、健康に関しても、厚生省や医師会の指導指針に従っておればよい、となってしまうのです。そのほうが迷わずに済み、何も考えなくて済みますから、うんと楽できます。
さて、貴女様のかかりつけのお医者様はどんな方でしょうか。患者さんのことを真剣に考えてくれて、(もしそうであれば、やたらと降圧剤はお出しにならないでしょう)、安心して本当に頼れるお医者様でしょうか。それとも、医院を開設した借金がまだ残っており、検査機器の高額なリース料も払わねばならず、処方箋を書きまくらねばならない経済状態にあるお医者様でしょうか。ここら辺りは概ね察することができましょう。
自分一人で物事を判断するには、入ってくる様々な情報に絶えず注意し、どれが正しくて、どれが間違っているのかを日々知恵を絞って考えねばなりません。
これは、私とて日本人ですから、その連続となると息が詰まりそうになります。
そこで、判断基準として何か簡単なものを探し出す必要があります。
こと降圧剤に関して私の最も簡単な判断基準、それは、降圧剤の世界生産量の約5割を日本人が消費しているという実態、これは絶対おかしい、と強く感じました。
だから降圧剤は飲むべきではないと、わりと簡単に結論付けられたのです。
そこから先は、稼業が薬屋ですから、多少はあれこれ勉強して、皆様に、そして今回は貴女様にどれだけかは理解していだだけるよう、ここまで長々と高血圧に関した医学的説明をさせていただきました。
しかし、これがために、かえって貴女様の心を混乱させてしまうかもしれません。
でも、貴女様には、しっかりしたご子息がおみえですから、自分の不安・迷いをご子息にぶつけて、解決策を見出していただければ、私としても安堵できます。
自分一人で物事を判断するのは日本人にとっては実にきついことですが、二人で一緒になって考えれば、かなり楽になりますし、より良き解決策も生まれ出ることでしょう。
貴女様が「気分が悪くなって寝込むことが度々」ということが金輪際なくなりますよう、陰ながらお祈りいたしております。そして、ますますご健康になられますよう、併せてお祈り申し上げます。
* * * * *
(追記)
以上の内容は、別立てで開設しましたホームページの高血圧についてのページを要約したものです。そちらもご覧ください。
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