驚きのパワー「抱擁ホルモン」オキシトシンの力を借りましょう
先日記事にしました“「幸せホルモン」セロトニンと「睡眠ホルモン」メラトニンを十分に出す生活習慣を”に、次のとおり付記しました。(その前後を含めて抜粋します。)
「幸せホルモン」セロトニンが脳内でたくさん作られるようにしたいものです。
…(その方法として)…4つ目が、「笑い、泣き、微笑む」ことです。…親しい人や生き物との触れ合いを通じて「微笑む」ことです。一家団らん、気が許せる友人との懇談、可愛いペットや動物との触れ合いがセロトニンの分泌を活発にしてくれます。これにスキンシップが加わればより効果的です。(←投稿8日後に追記:この段落で書きました触れ合いやスキンシップで生ずるのが、別名「抱擁」ホルモンなどといわれるオキシトシンで、その癒しの効果は大きなものがあります。)
さて、「癒し」「絆」「愛情」「抱擁」などなど、いろいろ形容されているホルモン、オキシトシンです。オキシトシンは、それ自体が安堵感を与えてくれますし、「幸せホルモン」セロトニンの分泌を促し、セロトニンが「睡眠ホルモン」メラトニンの分泌を増やしますから、本元のオキシトシンを是が非でも十分に分泌させたいものです。
これは、いたって簡単に分泌させることができます。
動物の社会、特に霊長類では、頻繁にグルーミング(毛づくろい)を行う種が多いです。シラミなどの寄生虫を取る意味もありますが、何よりも「撫でる、掻く」というスキンシップが互いの緊張とストレスを大きく緩和し、両者がリラックスした気分になれ、協調関係を構築し、紛争後の和解を行う上でも重要な役割を果たし、彼らの社会的な絆と信頼を形成するのに大きく寄与しています。これも、オキシトシンが関与していると考えられます。
ヒトも霊長類であり、やさしくスキンシップすることにより同様な効果が発生するのは必然です。母親が赤ちゃんを抱っこする、恋人同士が手をつなぐ、抱き合う、肩を揉んだり、筋肉をマッサージするなど、体に触れられ、あるいは触れることによって心地よく感ずる行為、これ皆、同様な効果が発生し、そのときオキシトシンが分泌されるのです。
また、人同士ではなく、ペットなど動物を抱いたり、なでることでも同じ効果が生じます。
さらには、直接肉体的な触れあい以外でも、家族団らん、井戸端会議、居酒屋での交流など、気を許せる相手と微笑みながらおしゃべりすることもオキシトシンを分泌させる効果があります。
日本人は欧米人に比べて日頃あまりスキンシップをしません。これでは、オキシトシンの分泌も不十分となりましょう。努めて相手の体に触れ、相手の目を見て微笑み、やさしい言葉をかけ、幸せ感を醸し出しましょう。
オキシトシンの力はこれにとどまりません。
<6月1日放送 ためしてガッテン 痛み&認知症に効く!驚きのパワー>
ここで次のとおり紹介されていました。
体の痛みが驚くほど軽くなったり、認知症の症状がピタリと止まったり、それを実現してくれるのは、あなたの体の中の癒しのホルモン オキシトシン。
親しい人に体を触られたときなどに脳から出てきます。
その癒しの効果は大変大きく、関節の痛みや日頃のストレスを大きく緩和することが分かっています。そのため、スウェーデンや日本では、痛みやストレスを抱える患者さんを対象に背中をさすってあげるタッチケアを行っている医療機関が多くあります。
他にも、認知症の俳諧が減ったり、血圧が下がるなど、触れることで出てくるオキシトシンの可能性は計り知れません。
すごい力ですね、オキシトシン。
そして、オキシトシンが分泌されると、最初に申しました「幸せホルモン」セロトニンが脳内でたくさん作られて、心の安らぎが得られますし、引き続いて「睡眠ホルモン」メラトニンも十分に分泌され、不眠症も解消されようというものです。
スキンシップの重要性を再認識させられました。