薬屋のおやじのボヤキ

公的健康情報にはあまりにも嘘が多くて、それがためにストレスを抱え、ボヤキながら真の健康情報をつかみ取り、発信しています。

今月の笑話ベスト5<チャイナ版>(6月)

2013年06月30日 | 笑い話&回文物語

<笑話:52>明日の軍事教練

科目:恋愛実践

内容:野外交換

目的:播種継代

地点:草叢一帯

条件:下着乳帯不着用

要求:茣蓙持参。二人一組迅速動作。

 

<笑話:77>夫婦同色

あるパーティーで、立派な紳士を自認する男が、突然声を低めて女主人の瑠莉に言いました。

「瑠莉、今夜のパーティーはとても素晴らしい! もし今夜意気投合する女性を見つけたら彼女と会うため、あなたの素晴らしい部屋をちょって貸してもらえんだろうか。」

親切率直な瑠莉は答えました。

「ええ、問題ありません。しかし、あなたの奥さんはどうしますか?」

「ご心配なく。ちょっとのあいだだから、気づかれることはありません。」

男は答えました。

すると女主人は笑顔でうなずきながら言いました。

「確かに。彼女は気づかないでしょうね。十分前に彼女も私の寝室を借りに来ましたから。」

 

<笑話:76>和尚様の臨終

和尚様が臨終間際「自分の一生のうちで女人を見たことがないのが残念だ」と言いました。

それを聞いた若い和尚は下山して一人の芸者を連れて帰り、着ていたものを脱がせて和尚様に見せました。

和尚様はそれを見て感慨深そうにのたまわりました。

「なんだ、尼僧と同じじゃないか!」

言い終わると和尚様は静かに目を閉じました、とさ。

 

<笑話:79>日用品持参

村長が夫人同伴で県の会議に出席しました。

郷長「どうして奥さんを連れてきたんですか?」

村長「会議に必要と通知が来たからだ」

郷長「そんなバカな!」

村長「この通知書をよく見てみろよ、書いてあるじゃないか。“日用品持参のこと”と」

 

<笑話:89>神様も見られない!

中日韓三国のサッカー監督がそろって天国に来て、私たちはいつワールドカップで優勝できるでしょうか、と神様に尋ねました。

神様は言いました「韓国は50年」。

韓国の監督は大泣きして言いました。

「私は見られません」

つづけて神様は言いました「日本は100年」。

「私も見られません」

中国の監督が慌てて質問しました「私たちは?」。

神様は大泣きして言いました。

「私も見られない!」

(今回も、「一日一笑:おもしろ情報館」(左サイドバーのブックマークに載せてある友人のブログのバックナンバーから5点を選び、紹介しました。)

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汗で失われるミネラル、でも汗はかきましょう。汗と一緒に老廃物を排泄!

2013年06月27日 | ミネラルが最重要

汗で失われるミネラル、でも汗はかきましょう。汗と一緒に老廃物を排泄!

 うっとおしい梅雨。べっとり汗ばんできます。そして、梅雨が明ければ猛暑でたらたらと汗をかきます。汗をなめてみれば分かりますが、しょっぱいです。食塩(NaCl)だけでなく様々なミネラルも汗で失われますから困ります。
 でも、汗と一緒に老廃物が排泄されます。腎臓で尿として排泄しにくい老廃物が汗として排泄されますから、梅雨から真夏には大いに汗をかきたいものです。

 そうなると、どうしてもミネラル不足になり、まず体のだるさを感ずるようになります。
 ミネラルの働きは生命活動の中核となる非常に重要なものですから、この時期は積極的にミネラル補給したいものですね。
 どんなミネラルを補給すれば良いかを、当店発行の新聞7月号で簡潔にまとめました。ご一読ください。

( ↑ クリックして拡大。それでも小さければ、もう一度クリック。)

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“江戸患い”が静かに流行しています。ジャンクフード多食者は脚気(かっけ)にご用心あれ。

2013年06月22日 | 正しい栄養学

“江戸患い”が静かに流行しています。ジャンクフード多食者は脚気(かっけ)にご用心あれ。

 うっとおしい梅雨。食欲が失せます。白米飯のお茶漬けサラサラ。
 これを続けていると、足がむくみ、痺れ、そして最後には心不全でご臨終に。
 これが、豊かになった江戸町人を悩ませた「江戸患い=脚気(かっけ)」で、これが元で亡くなるのを「脚気衝心(しょうしん)」と言いました。
 年中あったようですが、特に梅雨時に多かったようです。
 これは、平和で豊かになった元禄時代以降、江戸町人に限らず、大坂町人にもあったようですし、将軍家でも起きたようです。第13代徳川将軍・家定、第14代家茂と正室の皇女和宮が
脚気衝心で亡くなったと言われています。

 いずれも、白米の多食によるビタミンB1不足が原因しています。これを防ぐには麦飯に限るのでして、江戸詰めの地方の武士が江戸では脚気の症状を呈しても、藩に帰れば麦飯になって症状が消えました。こうしたことから、脚気になったら麦飯を食べればよいことが当時から分かっていましたが、どれだけも守られなかったようです。

 グルメ文化の怖いところがここで、白米飯に馴らされてしまうと、“こんな美味いものはない”となってしまい、容易には麦飯に変えることはできないのでしょうね。
 もっとも、現代においては、その白米飯がまずくなっています。
 原因は2つ。有機肥料を使わなくなったことと、機械乾燥させるからです。有機肥料を使えば甘味が出ますし、ハサ掛けなどで自然乾燥させると稲の葉や茎から籾にうまみ成分がまだまだ入り込みますから米が美味しくなるのです。
 横道にそれますが、5月半ば過ぎに久し振りに絶品の白米飯に巡り合いました。
 昼神温泉に泊まったときです。仲居さんが地元の農家から直接仕入れた米と言っておられましたが、きっと昔ながらのやり方で栽培し収穫されたものでしょう。かつ、収穫時期から半年以上経っていますから、籾摺りせずに脱穀したまま(籾の状態)で保管し、必要な分だけ籾摺り・精米されたのではないかと推察されます。
 なんせ、おかずなしで白米だけで“美味しい美味しい”と、お代わりまでして食べたくらいですから。魚沼産のコシヒカリの新米を時々いただくのですが、それより上でした。
 こうしたことを考えると、昔の白米食はきっと今よりもずっと美味しく、おかずなしで食べられたことでしょう。
 よって、ビタミンB1不足となり、脚気が多発したものと思われます。

 明治になって富国強兵政策が取られ、農家の次男坊、三男坊を兵隊募集します。1日2食(昼と晩)で主食が雑穀米(良くて麦飯)であった彼らにとって「日に3度、白い飯が腹いっぱい食える」という殺し文句の募集案内に大いなる魅力を感じて、質実剛健な若者が兵隊募集に殺到したことでしょう。
 ところが、軍隊で脚気が大発生し、4人に1人が罹患する事態に至ります。
 原因不明(ではなかったのですが、軍はそう言っていました)なるも、明治18年に麦飯にしたらピタッと止まりました。
 そこで、海軍は麦飯(当初はパン)を続行しましたが、陸軍は明治27年の日清戦争から、何と白米食に戻してしまいました。理由は定かでありませんが、兵隊が麦飯を嫌ったことと、戦地への輸送・管理は白米が楽であったからのようです。
 当然、戦地で脚気が再び大発生します。
 
                                 
 日清戦争での病死者は定かでありませんが、約4千人とも言われています。
 陸軍ではその後も白米食が続けられ、日露戦争では病死者が約2万数千人にものぼったと言われています。また、乃木大将の突撃命令で203高地を駆け上がろうにも剛健な兵士は皆無に等しく、1万人近い戦死者を出しています。
 ドイツ医学の権威者で陸軍軍医のトップ(訂正:戦争中までナンバー2、戦後にトップ)の座に就いていた森鴎外が「脚気伝染病説」と白米万能の「陸軍兵食論」に固執し続けたのです。部下の軍医が「麦飯を」と進言しても、聞く耳持たず、でした。加えて、森鴎外に絶対的信頼を置いていた乃木大将も兵食を変えようとせず、その結果、大悲劇を生んだのです。
 乃木大将はその後責任を取って自刃しましたが、森鴎外はその後、のうのうと文筆活動を行い、今日でも偉大な文化人として評価されているのは何とも理解に苦しむところです。
 こんなことがまかり通る日本ですから、薬害問題もあとを絶たないのでしょうね。日本の薬害問題の第1号とも言える森鴎外です。恐ろしいことです。
(この段落で訂正したのは、2017.6.29にNHKで本件について放映された事実に基づくものです。よくぞ放映したNHK、ご立派。番組名:フランケンシュタインの誘惑(科学史 闇の事件簿)「ビタミン×戦争×森鴎外」 <BS再放送 7.26 23:45 >)

 脚気は、米糠や胚芽に多く含まれるビタミンB1不足で起こる過去の病気となっていますが、どっこい静かに増え始めています。それは1975年以降です。
 
国民栄養調査によれば、ビタミンB1は高齢者は足りているようですが、若い人となると不足気味のようです。でも、この調査は毎年11月(食欲の秋)に行われていますから、梅雨時から夏場は当然に多くの人が不足します。
 ビタミンB1はエネルギーを燃やすのに必須のものですが、ミネラルの1種、マグネシウムも同時に必要です。今日、このマグネシウムも不足し始めました。


       
 そして、ビタミンB1とマグネシウムはもとより、これを補助する各種ビタミン・ミネラルも同時に必要となります。
 今日では、昔のような白米の多食はなくなりましたが、麦・ソバも精白すれば各種ビタミン・ミネラルの多くが失われます。精白された穀物は色がきれいで味に癖もなく、一定の味が出せて品質管理が容易です。よって、食品加工で多用されています。
 可能であれば、極力、無精白の穀類を取りたいものです。

 さて、近年、再び発生し出した脚気は、今、申しましたことも影響していますが、大きな原因となっているのが「ジャンクフード」です。
 
 「ジャンク」とは「がらくた、屑」の意味で、カロリーは高いがビタミン・ミネラル少ない「インスタントラーメン、スナック菓子など」を指します。
 こうしたものを多食する若者(そうでない方も)に脚気の症状が発生し出したのです。

 これからの時期、普通の食事ではどうしても不足がちとなる各種ビタミン・ミネラルですから積極的に補給して、梅雨を乗り切りたいものです。
 朝起きたときに、体がだるいと感じたら、ビタミン・ミネラル不足と思って良いでしょう。

 参考までに、「ジャンクフード」と似たものとして、「ファ(ー)ストフード」というものがあります。これは、短時間で調理できたり、注文してすぐ出てくる手軽な食事を言い、ハンバーガー、フライドチキン、牛丼といったものです。これは「ジャンクフード」ほどではありませんが、やはり各種ビタミン・ミネラルが不足がちになる恐れがあります。
 なお、「ファ(ー)スト」は英語の「fast」で「早い」と言う意味があり、「ファースト = first」(最初の、一番)とは別物です。また、「ファスティング = fasting」となると、これは「断食」という意味になってしまいます。この際、ついでに覚えておいてください。

(本稿は、当店「生涯現役新聞」2005年7月号を一部改定し、補足したものです。)

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酷使され疲労困ぱいの「膵臓」に休暇を!フルパワーで膵臓が働くのは各季節の土用だけです。

2013年06月12日 | お疲れさん状態の肝臓

酷使され疲労困ぱいの「膵臓」に休暇を!フルパワーで膵臓が働くのは各季節の土用だけです。

 膵臓といえばインスリンを内分泌する臓器で、飽食によるブドウ糖過剰がために必死にインスリンを分泌し続け、疲れ切ってしまって糖尿病を引き起こす、ということが、まず頭に浮かびます。
 でも、膵臓はその前に、外分泌である消化液を出す最重要な臓器であることを十分に認識しておく必要があります。最終的な消化は小腸で行われますが、小腸には膵臓のような別の臓器がくっついているわけではないですし、前段階消化の胃にもそうしたものはありません。
 各種消化液を消化管に大量に流し込んでくれるのが膵臓で、類似したものに肝臓から出される胆汁がありますが、胆汁そのものには消化能力はなく、単に脂肪を小さな粒々にし脂肪粒の表面積を増やして消化液が反応しやすくなるよう助けるだけのことです。
 従って、膵臓は消化のための要となる極めて重要な臓器なのです

 このことは、2000年以上も前にその基本が完成している中医学(漢方)で経験的に知られていることです。ただし、近代になって臓器の命名法が間違ったがために、残念ながら今日では“膵臓”は軽視される傾向があります。
 2000年以上前の中医学にも解剖学がありました。そこで発見されたのが主要5臓器です。「肝・心・脾・肺・腎」の5つです。もっとも中医学では、これらは臓器そのものを指すのではなく、生理学上の働きを指しているのですが、「脾」以外はその臓器(+α)の働きと概ね一致しています。
 中医学で「脾」は何かと言うと、一言で言えば「消化吸収の要」です。臓器に当てはめれば「膵臓」となりますが、その膵臓は脾臓の隣にあり、近代になってから細かく臓器を命名する中で、本来は「脾臓」と命名すべきものを「膵臓」としてしまったのでしょう。
 よって、中医学の「脾」の説明が分かりにくくなってしまったのです。

 ところで、何でも5分類してしまうのを好む漢民族でして、中医学もそうした分類にしてしまうのですが、しかし、これによって自然界そして人体の生理がスムーズに説明できてしまうから不思議なものです。例えば次のようになります。

  五季 春・夏・土用・秋・冬 (土用は季節の変わり目)
  五方 東・南・中央・西・北
  五臓 肝・心・ 脾 ・肺・腎
  五志 怒・喜・ 思 ・憂・恐

 我々日本人がこれらを考えると、季節は春夏秋冬の4つでいいし、方角は東西南北の4つしかないし、大きな臓器は肝臓、心臓、肺、腎臓の4つで、感情は喜怒哀楽の4つでいいじゃないか、となるのですが、これでは自然界そして人体の生理がスムーズに説明ができないのです。
 もう一つ、抜け落ちている肝腎なものを見つけ出して5つに分類した、そ
うしたものを五行論といいますが、ここに挙げました4項目ともに3つ目に掲げられたもの(4つでは抜け落ちている肝腎なもの)が最も重要なものとなります。
 まず、五季の中で最も重要なのが「土用」で、これは“土に用がある時期”つまり農繁期でして、春・土用・夏・土用・秋・土用・冬・土用と季節は巡ります。五方も同様にして、中央が中心地域であり、東方から中央に戻り南方へ行ってまた中央に戻りというふうに中央を中心にして四方が関係するというものです。五志はというと、怒った後に思い、思った後に喜び、喜んだ後に思い、というふうに感情は「思う」ことを中心に巡っているとするものです。
 そして、五臓の働きは、肝が働いた後で脾が働き、脾が働いた後で心が働き、というふうに臓器は脾を中心にして働いているとするのです。
 さらに、各項目の1つ目同士、2つ目同士も密接な関連があり、3つ目同士は次のように関連付けされます。
 土用(農繁期)という季節は中心地域(農業が盛んな地域)にとって重要な時期であり、農作業で重労働をするから食事の量を増やして脾(消化吸収の要)の働きが活発になり、また、思考力を十分に発揮せねばならないのも土用の季節や中心地域の特質である。

 少々中医学の解説が長くなりましたが、膵臓は主要5臓器の要であって最重要の臓器であることが、どれだけかはご理解いただけたかと存じます。
 そして、その膵臓は、消化吸収の要の働きを担ってくれるのですが、それは“農繁期に膵臓が活発に働いてくれて重労働に耐えられるようにしてくれる”というものであって、年がら年中膵臓がその働きを強いられるのは想定外の出来事です。
 現在の飽食時代にあっては、重労働をせずに単に膵臓に無理強いして1年365日、1日24時間、膵臓を酷使し続けているのですから、膵臓が疲弊しきっているのは必然です。膵炎、膵臓がんの原因もここにありましょう。
 また、糖尿病も本質的には膵臓本体の疲弊から発症すると考えた方がよいでしょうね。インスリンは膵臓の中に粒々に存在するランゲルハンス島で作られるのですから、膵臓本体が疲弊すればランゲルハンス島もダメージを受けると考えるのが自然でしょう。

 さて、今日のグルメ時代にあっては、ヒトが本来取っていた「1日1食の少食」で済ませることはとうてい不可能です。どうしても1日3食かつ過食になってしまいます。これを無理やり少食にすると、それがストレスとなって、かえって健康を害しかねません。
 じゃあ、どうしたら良いでしょうか。
 何らかの形で、膵臓に「休暇」を与えてあげねばならないのですが。
 そこで考えられるのが、膵臓の前段階消化の消化器官の働きを高めることと、肝臓から出される胆汁の量を十分なものにすることです。これによって、膵臓が出さねばならない消化液の量をグーンと減ずることが可能になります。
 その働きの一つが先に申しました胃の働きですが、残念ながら胃も疲れています。加えて肝臓も疲れていますから胆汁の量も必要最小限しか期待できないでしょう。
 残された消化器官は口だけとなります。
 ヒトは出来損ないの動物でして、近い種の霊長類のどれと比較しても、内臓から骨格そして皮膚まで欠陥だらけです。しかし、唯一他の霊長類には決してできない特技を持っています。これは犬歯の退化によって得られたものなのですが、顎(あご)を前後左右に動かすことができ、臼歯で食物をすり潰すことができることです。チンパンジーは犬歯が邪魔になって、これができず、顎を上下に動かして単に物を叩き潰すことしかできないのです。
 ヒトは霊長類の中で唯一、牛や馬と同様の顎の動かし方でもって、食べ物を粥状にすり潰す能力を持っているのですから、これを使わないでどうするか、です。
 「1口30回ゆっくり噛む」、これが理想と言われていますが、1口100回で難病を自然治癒させた方が何人もみえますから、可能な限り回数多く噛むといいでしょうね。
 食べ物のすり潰しによって胃に入った食べ物が、さらに胃の蠕動運動でもって、よりふやけて液体に近い状態になりましょうから、膵液や胆汁は少なくて済んでしまいます。
 なお、胃からたんぱく質消化酵素が出ますから、液体に近い状態の食べ物は胃で随分と消化が進み、その分、膵液が少なくて済みます。
 加えて、もう一つのヒトの得意技として、口から消化液が出せるということ、つまり唾液に炭水化物消化酵素が含まれていることです。噛めば噛むほど唾液が出て、炭水化物は随分と消化されますから、ここでまた膵液の分泌をうんと少なくさせることができます。

 ヒトの数少ない優位な能力、臼歯のすり潰しと唾液の消化酵素を存分に発揮させるための「1口30回ゆっくり噛む」ですから、これを使わない手はないのです。
 あとは、食材の吟味です。日本人は古来からの食生活が他の民族とは異なり、たんぱく質と脂肪が極端に少ない食材しか口にしていませんでしたから、これらの消化酵素の出が悪いですし、胃も華奢(きゃしゃ)にできています。よって、動物性たんぱく質はせいぜい魚だけにし、植物性たんぱく質(大豆に多い)もほどほどにすべきでしょう。そして、「油断」です。調理するに当たって油脂は極力控えるに越したことはありません。
 ちなみに、1人当たりの食品供給量ベースで戦前(1935年)と現在(1994年)を比較すると、肉は16倍、油脂類は19倍にもなっています。これでは膵臓がもたないのは明らかなことでしょう。
 こうした食材の吟味を「1口30回ゆっくり噛む」ことと併せて行えば、膵液は従前の何分の1、いや1桁下の量を分泌するだけで済むことになります。
 これでもって、膵臓に「長期休暇」を差し上げることができようというものです。
 膵炎、膵臓がんの治療というものも、まずは原点に立ち返って「食い改め」を行い、これでもって自然治癒力を高めることから始めねばいかんでしょうね。

 最近、お客様や友人の中に、膵炎、膵臓がんを患っておられる方が次々と現れましたものですから、急ぎ記事にしたところです。

(2015.3.14追記)
 膵炎や膵臓がんの発症原因は、どうやら油っぽいもの(揚げ物、炒め物など植物油)の過剰摂取によるようです。このあたりのことを、新谷弘実著「病気にならない生き方」から抜粋して紹介しましょう。(以下、引用)

 徳川家康は天ぷらが大好きだったという話は有名ですが、もともと日本には油を使った調理法というのはありませんでした。…日本人が日常的に「揚げもの」を食べるようになったのは、江戸時代も後期に入ってからです。…
 これに対し、…地中海に近い国の人々は、古くからオリーブを栽培・多用していたため、オリーブオイルなど油を使った料理を昔から食べていました。…
 こうした食文化の違いは、遺伝子の中に「油を消化する」システムとして組み込まれていると考えられます。油は膵臓から分泌される消化液で分解消化されるのですが、私の臨床データからいうと、日本人の膵臓の機能は古くから油ものを食べてきた国の人々と比べて弱いようです。
 胃のあたりの痛みを訴えるので内視鏡検査をしたところ、胃炎も胃潰瘍もなく、十二指腸に潰瘍ができているようすもないというケースが、日本人には多々見られます。そういう人は、血液検査をすると、たいてい膵臓の異常を示すアミラーゼ値が高いという結果が出ています。そして食歴を聞くと、揚げものが好きで食べる頻度も高いのです。
 ところが、同じかそれ以上の油ものを食べていても、欧米人で膵臓にトラブルが発生する人はあまりいません。つまり、日本人の体は、欧米人のように油ものをたくさん消化することはできないということです。
 もしあなたが、週に2、3回油ものを食べていて、上腹部に痛みを感じることがあるようなら、膵炎を起こしている可能性があります。…とくに、動物性脂肪は控えているが、植物性の油なら大丈夫と、天ぷらや油炒めなどを好んで食べている人は要注意です。
…目安としては、揚げものはせいぜい月に1度ぐらいに抑えることです。…
 人間に必要な油は、…脂肪分を含有した食物を自然の形のままとることで、必要量を充分にまかなうことができます。
 自然の形のままとは、穀物、豆類、ナッツやt物の種など、油の原料となるものを、そのまま丸ごと食べるということです。それがもっとも安全で、もっともヘルシーな油の摂取方法なのです。
 

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アトピーには「水かぶり」が一番!そのうちに自前のステロイドが副腎から良く出るようになります。

2013年06月10日 | アトピー性皮膚炎

アトピーには「水かぶり」が一番!そのうちに自前のステロイドが副腎から良く出るようになります。

 “以前、知人の家で2歳ぐらいの女児がしきりに体のあちこちを掻いているので、冷水浴をすすめたことがあります。その子は2冬を過ぎるとすっかりきれいな肌になり、風呂上りには自分で冷水を浴びて、生意気にも「さっぱりした」といって出てくるまでになったのです。小さな子供でもよくいい聞かせれば納得して自分でやるし、そのうち次第に慣れてきて、ついには快感を覚えるまでになるのです。”
(以上、小山内博著「生活習慣病に克つ新常識」第2章「かわいい子には冷水浴を」から抜粋)

 アトピー性皮膚炎をはじめ、あらゆるアレルギー症に最も効果が高いのが、「水かぶり」つまり冷水浴なのですが、これを知っている人は案外少なく、書店に並ぶアトピー治療の本にも紹介されるのはマレで、あったとしても脇役の扱いですし、まして医師が推奨することはないでしょう。

 アトピーには「水かぶり」が一番であることは、ベテランの皮膚科専門医であれば知っているはずなのですが、これを推奨しない理由は2つあります。
 まずは、“誰でも簡単にタダでできる治療法”を教えて完治してしまっては、儲け口を失うことになり、皮膚科の経営が成り立たなくなるからです。
 次に、即効性が期待できず、冒頭で紹介しましたように、2冬も「水かぶり」を毎日続けるという根気と忍耐力が伴わないとダメだからです。これは、どちらかと言うと、患者側の責任です。
 ついでながら、書店に並ぶアトピー治療の本に紹介されるのがマレな理由は、読者から“真冬にも冷水なんて、そんなキツイことできないわ。”と拒否されるからでしょうね。
 本も売れなきゃ印税が入らないのですから、読者が飛びつきそうな見出しを羅列し、本を買わせようとするのです。

 そうしたなかで、「水かぶり」を最大の売り物にして本を書き続けておられた“変人”が、小山内博氏です。同著の「はじめに」で「酒も煙草もある人生」を小見出しに立てておられますし、同著のサブタイトルが“まずは朝食を抜く!”ですから、やはり“変人”でしょうね。
 “変人”は嫌われ者です。健康に関しての“変人”は、特に医者から嫌われます。なぜならば、医者に治せない病気を治してしまう術を持っておられることが多いからです。
 “変人”皆が皆そうであるとは決して言えませんが、ずっと前から同じことを言い続けておられるベテランとなると、耳を傾ける価値があると思ってよいでしょうね。

 小生は団塊世代の生まれでして、この歳になると、けっこう経験が物を言うということが分かってきます。で、小山内氏はどういう人か、それが気になりますから、まず、それを紹介しましょう。それは著者紹介なり、本文中の文面から推し量ることができます。
 氏は1925年(大正14年)生まれ、東大医学部卒、(財)労働科学研究所に勤務、所長で退官し、その後は産業医を勤め、最後は開業医(?)のようです。2003年没。
 なお、(財)労働科学研究所は民間組織で、企業からの会費を主財源とし、国の息が掛かった独立行政法人とは全く性格が異なるもので、その存在価値は高いです。
 氏は、長年の労働科学研究所での調査研究の中で幾つかの発見をされているのですが、最大のものは「皮膚への寒冷刺激は副腎皮質ホルモンの分泌を促進する」というもので、約60年も前のことです。その当時には、まだアトピーなど発症していない時代で、慢性肝炎、リウマチなどの旧来のアレルギー疾患に、これを取り入れて治療効果を上げられ、その後、アトピーにも大きな効果があるとの臨床経験を積まれたようです。
 幸い氏は、保険点数を稼がねばならない立場になかったですから、“誰でも簡単にタダでできる治療法”の臨床例を積み重ねるということができたのです。そして、「子供は風の子」という、「医学」にならない「養生法」の臨床研究もできたのでしょうね。
 こうした経歴をお持ちの小山内氏ですから信用してよいと思われますし、後ほど述べます小生自身の治験例からして氏を信用して間違いなしと感じたところです。

 これより本題に入ります。「皮膚への寒冷刺激は副腎皮質ホルモンの分泌を促進する」ということについて、氏の別の著書から引用しましょう。
 「しっかりした副腎は子供時代に育まれる」
 私は、1950年代に暑さ寒さといった刺激が、副腎皮質ホルモンの分泌を促すということに気づきました。その頃、カナダのハンス・セリエという学者が副腎とストレス(刺激)の関係を「ストレス学説」として強調したのにヒントを得たのです。
 「刺激によって副腎皮質ホルモンの分泌を増やすことができる」-これはうれしい発見でした。それ以来、副腎皮質ホルモンの分泌を促すための刺激方法として、水かぶりを考案し、活用してきました。私は専門の予防医学の立場から、健康な人にも体づくりの方法として水かぶりをすすめ、また、治療にも取り入れてきました。とくに成長期にある子供には強くすすめました。
 それによって子供のアレルギーは改善され、風邪をひかない、体が丈夫になったなど、多くの報告があります。
 私は30年来、水かぶりを指導してきて、その効果に強い自信を持つに至っています。後述しますが、アレルギー患者のほとんどすべて、慢性肝炎、腎炎、関節リウマチなどの難病にも改善効果がみられています。じつに副腎皮質ホルモンの免疫力には、はかり知れないものがあるのです。
 私が特に子供に強くすすめるのは、副腎の発育は成長期までだからです。大人になってからでは、副腎の発育は止まってしまいます。もちろん、不十分な発育の副腎であっても、それなりに水かぶりの効用は認められますが、残念ながらその効果は、子供の頃から鍛えてきた副腎の持つ能力には及びません。
(この部分は、小生のこのブログにコメントを付けてくださった「たいくつ男」様からご教示いただいたものです。この場をお借りしてお礼申し上げます。その本の題名は「なまけもののマウスからガンになる」です。)

 アトピーの方はご存知と思いますが、その改善の即効薬はステロイド剤です。ステロイドは皮膚の炎症を劇的に改善するのですが、自前のステロイドを分泌してくれるのが副腎皮質で、副腎皮質ホルモンがステロイドなのです。
 ですから、副腎を強化してあげれば、自前のステロイドがよく出るようになり、これは自前のものですから副作用がまったくない有り難いステロイドなのです。
 副腎を強化するには、「水かぶり」以外に、これといった方法がないです。
 それも、強い寒冷刺激があって、はじめて可能になるだけですから、冬場の「水かぶり」が必須のものとなります。これをいきなり始めるなんてことはとうてい不可能ですから、体を慣らす必要があり、梅雨に入った今から風呂上りに「水かぶり」を始め、これを毎日続けて、秋そして冬になっても「水かぶり」が平気でできるようにせねばならないのです。
 今からこれを毎日続ければ、真冬でも平気になり、“誰でも簡単にタダでできる治療法”となることを保証します。小生はごく軽いアトピーでしたが、毎日の「水かぶり」によって、晩秋に必要としたステロイド剤が2冬過ぎた頃からほとんどいらなくなりましたからね。そして、風邪も引かなくなりました。(追記:2013年晩秋に、やっとステロイド剤が不要となりました。)
 蛇足になりますが、小生は年に数回は温泉で湯治し、冷・温・冷を何度も繰り返して、1、2時間も温泉に入っています。1泊2日ですと都合3回これを行っています。気分爽快、生き返ります。

 「水かぶり」は、アトピーか否かにかかわらず、万人におすすめの健康法です。様々な健康法があるなかで、これほど簡単で効果が高いものはないでしょう。小生の実感です。
 ご家庭にアトピーの方があれば、当人は当然のことですが、ご家族の方も皆、「水かぶり」をなさってみてください。家族全員がより健康になっていくことでしょう。

 ただ、いきなりはキツイですから、手先・足先から始め、順次広げていくとよいです。そして、毎日続け、真冬にも何がしかの「水かぶり」をなさってください。
 その具体的なやり方は、下記の過去記事をご覧ください。
  2011.5.23 今がチャンス!始めましょう、冷水シャワー
  

関連記事
 2013.2.27 アトピー性皮膚炎の本質に迫る。そこに改善策が見えてくる。 

(2014.11.4追記)
 アトピーの本質的な改善には、口呼吸を止めることや冷たい物中毒からの脱却が肝要です。また、対症療法として適切なスキンケアも重要です。
 そこで、アトピーに関して総合的な説明を別立てのホームページでまとめました。
 下記をクリックしてご覧になってください。
  生涯現役をサポート:三宅薬品のHP 健康情報 アトピーのコーナー

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