薬屋のおやじのボヤキ

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女性に多い「梅雨だる」の解消法(三宅薬品・生涯現役新聞N0.340)

2023年05月25日 | 当店毎月発刊の三宅薬品:生涯現役新聞

当店(三宅薬品)発行の生涯現役新聞N0.340:2023年5月25日発行

表題:女性に多い「梅雨だる」の解消法

副題:うっとおしい長い梅雨、あれこれ工夫して乗り切りましょう

(表面)↓ 画面をクリック。読みにくければもう1回クリック。以下同様です。

        

(裏面)瓦版のボヤキ

    “増えていく 年食うほどに この川柳”ですな。

    

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日本人の視力はどうしてこんなに悪いのか

2023年05月11日 | 健康情報一般

日本人の視力はどうしてこんなに悪いのか

 間もなく後期高齢者となる団塊世代の小生、子供の頃の視力は1.0はあったと思うが、あまりいいほうではなかった。これは、その当時、まだ“教育ママ”という言葉は生まれていなかったが、秀才でならしたおふくろゆえ、あまり出来の良くない息子の成績をなんとか上げさせようと、学校の宿題以外に参考書をあてがわれ、勉強を強いられたことによる。小生はそう思っていた。
 当時は、本を見るとき、字を書くとき、目から30cm離せ、と言われていたが、そんなに離したら字が書きにくい。だから、それが守られなかったのである。よって、視力が落ちたのであろう。それが一気に進んだのが高校に入学してからだ。たいして出来が良くないのに進学校に進んだから、授業についていくには予習復習が欠かせず、中学校時代の倍は机に向かわねばならなくなり、ために高一の途中で黒板の字が読みにくくなって、眼鏡をかけるようになった。たしか視力は0.7をきっていたように思う。卒業頃には近眼がもっと進んで0.2ほどになったが、大学へ進学してからは全然勉強をしなくなったから、その値で安定した。

 小生が子供の頃にあっても、日本人は視力が悪いと言われていた。一説には、これは民族的な特徴であって、視力の良し悪しの順番は、アフリカ人>ヨーロッパ人>東アジア人の順で悪くなるとのことであった。狩猟民>農耕民というもので、遠くのほうをしょっちゅう見ている民族は視力がいいのであって、田植えだ、稲刈りだ、と近くばかり見ている民族は視力が悪い、というものである。
 これはうなずける面がある。そもそも類人猿の目はいい。彼らは遠くのほうをしょっちゅう見ている生活をしており、近くを見るのは食事するときぐらいなものだろうから。よって、視力も発達していると言っていい。哺乳類の中でもトップクラスに位置するのが類人猿であり、ヒトもその仲間だ。

 視力の良さで有名なのは、マサイ族(ケニアからタンザニアにかけて非定住の遊牧民)であろう。彼らの視力は3.0~8.0と推測され、12.0という者もいるから驚きだ。アフリカの狩猟採集民も似たり寄ったりの高い視力を有するし、ミャンマーに暮らすモーケン族(家船に住み、ほぼ一年中海上で過ごす)も3.6~9.0という驚異的な視力を持つ。彼らは皆、遠くのほうをしょっちゅう見ている生活をしているからであろう。

 ところで、マサイ族にあってはケニア・タンザニアの両政府が進める定住化政策で、遊牧をあきらめて都市部に住み、高度文明社会生活をするようになると、その驚異的な視力は1.0程度までに落ちてしまう者が多くなるようだ。視力の良し悪しは、遺伝的なものではなく、生活環境に大きく左右されるようである。
 視力と生活環境の関係については、
興味深い調査報告がある。
 シンガポールとシドニーに住む中国系の子供を調査対象にしたもので、シンガポールの子供は近視率が高いのに対し、シドニーの子供は近視率が低いという結果が出た。視力に関連する唯一の環境要因は、屋外で過ごす時間の長短であった。
 そして、この調査報告の結論は「近視の予防策として屋外で日光を浴びる時間を長くすること」としており、「遠くを見ること」より「日光を浴びること」を重要視しているが、なぜに日光を浴びると目が良くなるのかは、十分には解明されていないものの、これは事実のようだ。
 というのは、台湾での調査報告で、明るさ1000ルクス以上の光を週11時間以上浴びた子供は近視になりにくいことが判明しているのである。一般的に屋内では300ルクス程度、窓際でも800ルクス程度で、ルクスは屋外でなければなかなか達成できない(屋外では日陰でも数千ルクスに達する)。

 逆に、日光と言えば紫外線は目に悪い。これも確かなようである。赤道直下
タンザニアでの調査では、タンザニアの子供は日本の子供に比べて視力が格段に良いが、成人になると日本人の方が視力が良かったという結果が出たとのこと。その原因は、タンザニアは日本に比べて紫外線が倍近く強く、子供の頃に浴びた大量の紫外線が目の老化を招き、視力を低下させた可能性があるという。

 さて、日本人の視力低下だが、小学生のうちにかなり進む傾向にある。文科省による学校保健統計調査で、視力1.0未満の小学生の割合が初めて発表された1979年度は、その割合は約18%であったが、その後増え続け、2007年度からは毎年30%を上回り、2021年度には約37%に達した。そして、中学生ともなると2021年度は約60%、高校生は同年度に約64%と、小学生に比べ概ね倍増する。

 この日本人の子供の視力低下の原因はいかに。団塊の世代にあっては小学生の頃に白黒テレビが大きく普及し、テレビにかじりついてドラマを観た。近い所にあるものを見続ければ目も悪くなろう。もっとも、そう長時間ではなかった。
 それが団塊ジュニア世代となるとゲーム機が登場し、テレビに接続して、より近い位置からブラウン管を眺める。そりゃあ目も悪くなろうというもの。でも、親によって長時間ゲームは制限された。その後の世代となると、スマホやタブレットなど見放題となり、1人1台だから親による制限もかけにくくなり、目の悪さはますます進む、といったことになろう。

 ここまで、目の良し悪しは、主として遠くのほうを見ることが多いか少ないか、という観点に立って述べてきた。ヒトを含む類人猿の目は遠くのほうを見るのに適したものになっており、近くのほうを見るときにはレンズに相当する水晶体の周りにある毛様体の筋肉に負荷がかかり過ぎ、これが長時間続けば筋肉疲労で機能障害を起こし、ピントが合いにくくなってきている、といったことになろうというものだ。
 これが最大の原因となろうが、他にも原因はありそうだ。
 きれいにピントが合い、網膜にくっきりと画像が映し出されたとしても、網膜上にある光センサー:
錐体細胞がびっしり並んでいないことには高質画像の情報は得られない。これは、普通ならば(原始的生活ならば)十分な数の錐体細胞が存在するのだが、目を酷使しなくても長時間の光刺激が続くと(つまり夜間照明が目に入ると)錐体細胞が減少していくようなのである。そうなると、画素数の少ない画面と同様にきめが粗くなって細部の判別が難しくなり、それが視力低下となって現れるというものだ。さきほど目がいい民族として挙げたモーケン族(家船に住む、海上生活者)は、電気は全くなく夜間照明がほぼ皆無であって、網膜の錐体細胞の減少がほとんど起こっていない可能性があるとみられている。
 先ほど紫外線は目に悪く、赤道直下のタンザニアでは大量の紫外線が目の老化を招き、視力を低下させた可能性があることを紹介したが、これも錐体細胞の減少によるものではなかろうか。そして、パソコンやスマホなどから発する人工光線:ブルーライトの刺激も錐体細胞を減少させるのではなかろうか。となると、海面からの反射光も同様に思え、モーケン族の目の良さと矛盾するのだが、ここらあたりのことは調べても分からなかった。

 視力低下の原因を、これまで種々雑多に取り上げてきたが、日本人の視力は世界一悪いと言われる(世界一は中国ともいうが)、その原因がほかにもありはしないか。
 このことについて、興味深い調査報告がある。それは、島田彰夫著「伝統食の復権」(2000年:東洋経済新報社)のなかで島田氏が述べておられる、食生活との関連である。なお、島田氏は、1938年生まれ(2006年没)、東北大学農学部を卒業後、秋田大学医学部助手、講師、助教授を経て、宮崎大学教育学部教授という、一風変わった経歴を持つお方で、医学博士の肩書があり、研究テーマは咬合(こうごう)そして咀嚼(そしゃく)、つまり「噛むこと」に関するものが目立つ。
(以下、本書より部分引用)

 …視力の低下にも食生活が関係しています。食物が軟らかくなったことが、そのひとつです。嚙む力が十分に働かなくても(現代の食事はほとんどが)食べられます。…咬筋が十分に働くことによって、水晶体の厚みのコントロールをする毛様体筋も付随的に鍛えられると考えられますが、食物が軟らかくなったことによって、毛様体筋を鍛える機会が失われているのです。…
 …女子学生で見ても硬いものを好む人は、軟らかいものを好む人よりも視力がいい傾向が見られます。5歳のときに47キロの咬合力を記録した子どもは、いま小学5年生ですが、咬合力は70キロに近く、視力も1.5と優れています。女子高校生で、視力が1.5以上の人と0.1以下の人の咬合力を比較してみたことがありますが、1.5以上の人の第1大臼歯1本の咬合力が23キロであったのに対し、0.1以下の人では14キロしかありませんでした。
 噛まないことで歯列不正が起こることはよく知られていますが、視力や筋力など全身の健康にも深くかかわりをもっているのです。…赤ちゃんのときから習慣付けることが大切なことです。強い力で吸わなければならない母乳で育ち、離乳食も嚙む力を必要とするものを与えることが、その後の咬合力、視力の発達に大きく影響を与えていることが示唆されます。…
(一先ず引用ここまで)

 いかがでしょうか。
 日本の育児法ほど離乳を急がせる国はないのではないか。そして、早々に噛む必要のない流動性の離乳食にしてしまう。これが視力低下の第1ステージ、といったところであろう。
 なお、離乳を急がせるようにしたのは、米国発の「スポック博士育児書」で、厚生省はこれを昭和55年(1980年)に全面採択したことによる。ところで、この早期離乳法は、米国で1970年代に乳児ボツリヌス症の発生により間違っていることが分かり、ボツにされたのだが、それが分かった時期に、なぜか厚生省がこれを採択するという、訳の分からぬ育児行政が日本に限って行われ、今日に至っても、まだ改められていないようだ。育児法で、もう一つ重要なのが、日本では無視されているが、赤ちゃんの「おしゃぶり」である。離乳後もおしゃぶりを常時使わせることが、赤ちゃんの様々な健康に貢献しており、欧州ではこれが常識となっているのだが。

 もう一つ、視力の低下に食生活が関係していることを島田氏が本書で述べられている。それは、牛乳・乳製品を摂取するようになったから、というものである。
(以下、再び本書より部分引用)

 牛乳だけではなく…動物の乳には「乳糖」が含まれています。乳糖はグルコースとガラクトースからなる二糖類で、ラクターゼ(乳糖分解酵素)によってグルコースとガラクトースに分解されます。このラクターゼは乳児期には分泌されていますが、乳児期以後は分泌されなくなります。この特徴は哺乳動物に共通のもので、日本人を含むアジア人、アフリカ人なども同じように推移します。…それを「乳糖不耐症」と病名のように呼んでいますが、哺乳動物としてはラクターゼが分泌されなくなるほうが正常な姿で、…病名のようないい方は誤りです。…ヨーロッパ人の多くが現在のように乳糖を分解できる…彼らには「成人性乳糖分解酵素分泌継続症」とでもいったほうがふさわしいといえます。
 …いくつかのグループについて調べてみましたが、牛乳が好きな人ほど、そして飲む量が多い人ほど、視力が悪いのです。この点のメカニズムはまだわかりませんが、繰り返し同様な結果が出てくることは、何らかの関係があることを推測させます。
 …ヨーグルトやチーズのように、加工の過程でグルコースとガラクトースに分解されている乳製品を摂取すればいいということ…そこにも落とし穴があります。
 …ガラクトースは吸収されますが、そのままでは使うことができません。ガラクトキナーゼなどの酵素が働いてグルコースに変換されて初めて利用可能になるのです。もちろん乳児期にはこの酵素も持っていますが、離乳期を過ぎるとなくなってしまいます。これも哺乳動物の共通点のひとつですが、ヨーロッパ人など一部の人たちは成人になってもこの酵素を持ち続けています。
 ヨーグルトを使って飼育したラットが、なぜか白内障になったという実験結果が…報告されたのは1970年のことです。…その後世界各地から、(人の)乳製品による白内障の症例報告が出されました。そして1989年になって乳製品の摂取と白内障についての疫学調査の結果が報告されました。吸収はされたが、ガラクトキナーゼなどの酵素がないためにグルコースになれないガラクトースが、一番落ち着きのいい場所を求めて体内を移動し、目の水晶体に落ち着いてしまうのです。
 …日本でも乳製品の普及につれて若年者の白内障が見られるようになってきました。…筆者は大学の入学志願者の健康診断の結果をチェックしていますが、まだ18~19歳の若者の中に、白内障の患者がいることを発見することがあります。…
(引用ここまで)

 いかがでしょうか。学校給食で牛乳やヨーグルトが頻繁に出されるし、若者に限らず腸にいいからとヨーグルトを毎日がばがば飲んでいる大人も多い昨今。これじゃあ皆、年寄りでもないのに白内障の気があるということになってしまう。これも、日本人の視力を落とす大きな要因になっているというものであろう。
 日本人にとって牛乳やヨーグルトというものは、便秘したときの下剤としての役割しかない。ヨーロッパ人の多くはそうした食品の分解酵素を持つから栄養になるが、そうではない日本人には全く栄養にならないばかりか毒になるのである。
 日本人は「乳糖不耐症」であり、かつ「ガラクトース不耐症」であり、これが正常であるゆえ、島田氏は、ヨーロッパ人は「成人性乳糖分解酵素分泌継続症」といったほうがいいとおっしゃっておられるが、小生に言わせればヨーロッパ人は「乳離れ遅延症候群」と呼んだほうがふさわしいであろう。
 概ね1万年に及ぶ食文化の違いによって、ヨーロッパ人と日本人の消化器官、消化機能というものは、ヒトという種を超えて全く違うものになってしまっている、といっていい。戦後における食文化の洋風化は、本来のヒトの食性から大きく外れたものであり、様々な生活習慣病を引き起こす元凶となっている。視力低下はそのほんの一例といったところであろう。

 食料資源が世界一豊かと言っていい日本列島で幾万年も暮らしてきた日本人は、島田彰夫氏に言わせれば「豊食」してすこぶる健康体であったのが、「飽食」するようになってだんだん生活習慣病が広がり、今や若い世代の食生活は「飽食」を通り越して「呆食」になってしまった、と危機感をあらわにしておられた。
 そうしたことから、島田氏は「伝統食の復権」を強く願っておられたのだが、伝統食はよく噛まねばならないものがけっこう多く、島田氏は、噛むことの重要性は、多方面にわたって思わぬ大きなものがあるとも言っておられた。
 島田氏の著書は2冊持っているが、そのなかでは触れられていなかったが、噛まないことによる悲劇を想起させる、面白い語呂合わせが随分と昔からある。
 以下、それを紹介し、本ページを閉じることとします。

 初版は“カーチャン  ヤスメ  ハハキトク”(母ちゃん休め  母危篤)
 近年は“オカーサン  ヤスメ  ハハキトク”(お母さん休め  母危篤)が多い。
                (オ  オムライス)
   カー   カレーライス  (カ  カレーライス)
                (ア  アイスクリーム)
   チャン  チャーハン   (サン サンドイッチ)
   ヤ    ヤキソバ
   ス    スパゲティ
   メ    メダマヤキ
   ハ    ハンバーグ
   ハ    ハムエッグ
   キ    ギョーザ
   ト    トースト
   ク    クリームシチュー
 これらの料理は、よく噛まずに飲み込むことになりますから、特にお子様にはお勧めできないメニューとなります。

(関連記事:よく噛むことの重要性)
2012.6.6 丈夫な歯=“東大”合格! 「よく噛むこと」に絶大な効果があります。
2016.6.28 「幸せホルモン」セロトニンと「睡眠ホルモン」メラトニンを十分に出す生活習慣を

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5.1 足がつる~!、そんな症状が出始めたら芍薬甘草湯、1分で治まる

2023年05月03日 | 薬屋のおやじの一日一楽日記

(別立てブログ“一日一楽日記”で投稿した記事をこのブログに再掲しました。)

5.1 足がつる~!、そんな症状が出始めたら芍薬甘草湯、1分で治まる

 先週の月曜日もそうであったが、今日(月曜日)も、晩酌後に横になってテレビを見ていたら、“足がつる~!”という「こむら返り」の前兆現象が現れた。ふくらはぎが痛み出したのである。加えて、手の指も2本ほどがこわばりだし、曲げ伸ばしがしにくくなった。
 このまま放置していたら、「こむら返り」のひどい痙攣を起こして悶絶することになる。こうしたとき、その前兆現象が現れたら早速に芍薬甘草湯を1包飲むことにしている。
 “いかん、足がつりそうだ”と女房に告げ、薬箱から取り出してもらい、芍薬甘草湯を1包飲んだら、痛みもこわばりも、たったの1分で治まった。先週もそうであった。
 足がつった場合、芍薬甘草湯(粉末)の効果は、5分(液剤の場合は3分)で現れると言われているが、小生の場合、その前兆が生じた場合にあっては、その5分の1の時間で効くのだから、不思議なものだ。半分自己暗示にかけているのかもしれぬ、と思わせるほどに。

 さて、小生の場合“足がつる~!”となるのは、2日連続して百姓仕事をした場合であることが多い。原因としては、筋肉の疲れと、知らず知らず汗をかいてかなりのミネラル流出を起こしていることに加え、若干の脱水状態になっていることが後押ししているようだ。
 百姓仕事をやるときは、朝飯・昼飯ともに抜き、朝、梅干1粒を食べるだけだ(店の営業日には朝飯抜き、昼飯は小さなおのぎり1個を痩せ防止のためにやむなく口にするが)。朝昼抜きだと体がよく動き、食休めの時間がゼロだから作業効率が上がる。小休止に水を1口飲むだけで、7~8時間労働する。今の時期(春の土用)であれば暑くもないから、500mlのペットボトル1本分の水道水で事足りる。これでは若干の脱水状態になっているに違いないが、後期高齢者(まもなくそうなる)ともなれば、汗をかいても口の渇きはほとんど生じなくなるのであり、無理にまずい水道水を飲むこともなかろうというもの。
 なお、小休止のとき、口の周りをなめると塩っ辛い。知らず知らず顔にかく汗で塩っ辛くなっているのであり、各種ミネラルもけっこう体外流出していることだろう。

 「こむら返り」は、特定の疾患や機能障害の場合であったり、下痢や嘔吐での過大な水分流出の場合であったりするも、たいていは筋肉運動に関係している。あまりにも体を動かさない人がなることもあるが、過剰な筋肉運動と発汗の両方が相まって生ずることが多いようだ。
 筋肉は、マグネシウムイオンの働きによって弛緩する(ゆるめる)。マグネシウムは様々な食品に含まれているが、一般に不足しがちなミネラルであり、汗をかけば各種ミネラル流出が起きて、マグネシウムも流出し、マグネシウム欠乏を引き起こしやすくなり、筋肉運動のとき弛緩作用の機能発揮が不完全になるというものだ。また、ふくらはぎなどの筋肉に存在する過収縮を予防するセンサー(腱紡錘)はマグネシウムが不足するとその機能が低下するため、弛緩がさらに難しくなるとのことである。

 毎日の食事で、マグネシウムを多く含む食品を意識して摂ればいいのであろうが、そうした食品は一般にカロリーも多く、胃にも負担がかかるから、小生は総合ミネラル剤を毎日飲んでいる。総合ミネラル剤のその目安量はマグネシウムにあっては1日所要量の1/3程度であり、これでは不十分と思われ、あっさりした食事となる夏場は5割増しにして、1日所要量の1/2程度を補給するも、それでも「こむら返り」は防ぎえない。大量発汗したら各種ミネラル流出も激しくなり、マグネシウム不足は避けられないのであろう。
 年を食うと、もう一つ「こむら返り」を起こしやすくする要因が生ずるようだ。筋肉の衰えで相対的に筋肉1本1本に無理がかかるのに加えて、加齢とともに運動神経細胞が減っていくことも影響しているとのこと。

 こうなると、予防法をとるのは難しくなり、対処療法をとるしかない。それには「こむら返りには芍薬甘草湯」が一番であり、これを常備薬として薬箱に入れておくことだ。うちではそうしている。
 いずれにしても、百姓をやって大汗をかいたときには“今日は来るぞ”と用心し、芍薬甘草湯をさっと飲めるようにしている小生であるが、晩酌によるアルコールが大きな要因にもなっていそうだ。しかし、晩酌はやめられない。特に丸一日百姓をやった、その晩の断酒なんて死んでもできん!

(備考)一日一楽日記に関して
2012.9.2別立てブログ記事で書きましたが、毎日何か楽しい出来事が少なくとも1つはあったはずであり、それを書き綴っていけば落ち込みから脱却できるとのことで、小生も“一日一楽”日記を付け始めました。
 また、このブログの2015.3.3の記事で紹介しました、ひすいこたろう著「ものの見方検定」に書かれている「小さな幸せに気づくレッスン」で次のように述べられています。
 「わたしは今日幸せでした。なぜならば…」、これの続きを3つ考えてから寝てください。寝る前に幸せを味わって眠ると、不思議と、朝起きたときの表情が違うんです。これも続けるとよくわかるのでぜひお試しくださいね。
 小生も早速これを始め、うち1つを記事にしたところです。

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4.30 半日かけて久しぶりのチラシづくり

2023年05月02日 | 薬屋のおやじの一日一楽日記

(別立てブログ“一日一楽日記”で投稿した記事をこのブログに再掲しました。)

4.30 半日かけて久しぶりのチラシづくり

 昨夜からの雨で今日の午前中は百姓仕事ができぬ。そこで、午前中、半日かけて久しぶりのチラシづくりを行った。といっても、まるまる新規のものではなくて改訂版だ。サプリメント・マルチビタミンミネラルのチラシだが、従前のもの(大容量)が製造中止になったので、別のメーカーの大容量のものに切り替え、その直しを入れねばならぬのである。
 これだけなら簡単だが、チラシの中にミネラルの充足率を入れている。もう10年ほど前のものだから、最新のものに置き換える必要がある。厚労省による国民健康・栄養調査の最新のものを検索したら、少々古く、調査実施時期は令和元年11月で、令和2年10月発表のものしかなかったが(その翌年からコロナがために調査中止)、やむを得ない。データ抽出や所要量(目安量、推奨量)から求めた充足率は、とびとびに選択した年代別に、昨日計算してある。
 20歳台、40歳台、65~74歳、75歳以上の4つを選んだが、この作図が面倒な作業となる。これに2時間ぐらいかかっただろうか。
 そして、これらをスキャンして編集し、ワードで作ったチラシに張り付け、うまくレイアウトする。これにまた2時間ほどかかった。ワードは便利なもの。レイアウトするに、立て伸ばししたり、横伸ばししたりでき、きれいに収まるから有り難い。
 こうして、半日かけて久しぶりのチラシづくりを行った次第。そして、雨がすっかり上がった午後、まだ畑には入れないので果樹の剪定を行う。慌ただしく過ぎていった晴耕雨読の今日一日であった。

 ところで、ミネラル充足率に興味がおありの方も多かろう。それを以下に紹介しよう。

ミネラル20台.JPG

 

ミネラル40台.JPG

 

ミネラル高齢者.JPG

 

ミネラル後期高齢者.JPG



(注)若干の補足説明
1 カルシウムの低充足率
 カルシウムが各年代とも大幅に不足しているという結果になっているが、これは厚労省が定めた所要量が大きすぎるからである。年代や性別によって所要量は異なるが、選択した4つの年代にあっては1日600~800mgとされている。
 これは、戦後に、欧米人は牛乳をがばがば飲んで骨の原料になるカルシウムをたくさん摂っているから背が高いのであり、彼らに追い付け追い越せとばかり”牛乳を飲もう運動”を行うという政策から来ている。
 しかし、これは栄養学的に間違いであることははっきりしている。日本人の場合、牛乳以外のものから1日400~500mgで事足り、いずれの年代もカルシウムは足りているのが、本当のところなのでる。
 でも、間違いであっても、それがずっと続けられていると、悲しいかな資本主義経済下にあっては“間違いが「絶対的に」正しい”とされてしまう。
 なぜなら、これまで推進してきた酪農振興の看板を外したらどういうことになるか。廃業・倒産で路頭に迷う人がどれだけでるか。それを考えてみよ、である。
 そしてもう一つ、これは日本の特徴だが、酪農関連業界に天下って甘い汁を吸っている数多くの高級官僚が失職してしまうじゃないか、である。
 その犠牲者が、子供たちである。まったく飲む必要のない牛乳を、毎日学校給食で飲まされ続けているのであるから。子供たちの健康を考えれば、学校給食には牛乳ではなくてメザシを出すべきなのである。

2 調査時期の問題
 抽出した家庭に自宅で食べた料理の食材を事細かに報告してもらい、それをもとにして解析するのだが、毎回11月調査となっており、この時期は「馬肥ゆる秋」であって、1年で一番飽食する。もし夏に調査したら、あっさりした食事となり、各種栄養素は随分と低い摂取量になる。
 よって、夏場はミネラル摂取不足となるのは必至。加えて、汗で流出するミネラルであり、夏場にミネラル欠乏症が多発する。
 これからの時期、皆がミネラル不足となります。“さあ皆さん、毎日総合ミネラル剤を飲みましょう。”と、当店はお客様に勧めているところです。飲む必要がないカルシウムもたっぷり配合されたものを。これも商売上やむを得ない。なんせ資本主義経済の下で商いをやっているのだから。

 

(備考)「一日一楽日記」に関して
2012.9.2別立てブログ記事で書きましたが、毎日何か楽しい出来事が少なくとも1つはあったはずであり、それを書き綴っていけば落ち込みから脱却できるとのことで、小生も“一日一楽”日記を付け始めました。
 また、このブログの2015.3.3の記事で紹介しました、ひすいこたろう著「ものの見方検定」に書かれている「小さな幸せに気づくレッスン」で次のように述べられています。
 「わたしは今日幸せでした。なぜならば…」、これの続きを3つ考えてから寝てください。寝る前に幸せを味わって眠ると、不思議と、朝起きたときの表情が違うんです。これも続けるとよくわかるのでぜひお試しくださいね。
 小生も早速これを始め、うち1つを記事にしたところです。

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