薬屋のおやじのボヤキ

公的健康情報にはあまりにも嘘が多くて、それがためにストレスを抱え、ボヤキながら真の健康情報をつかみ取り、発信しています。

末期がんの余命も「心の治癒力」でいかようにも変わり得るようです

2024年01月31日 | 癌(がん・ガン)

(別立てブログ“一日一楽日記”で2回に分けて投稿した記事をこのブログでまとめて再掲しました。)

1.28 スケベ爺であれば医者に見放された末期のがんが治ってしまう

 日本講演新聞(旧:みやざき中央新聞)の記事をときおり紹介しているが、今回は、彦根市立病院緩和ケア科部長・黒丸尊治氏の講演録の一部を紹介しよう。(「とにかく元気が出る講演会 がん体験者が伝える命のメッセージ in 奈良」より)
 なお、最初にお断りしておくが、この日記の表題の中にある「スケベ爺」なる言葉は講演には一切出てこないので、誤解されないように。(小生が誤解しているだけ)
(以下部分引用)

 がんが骨転移した80代のおじいちゃん「Bさん」のお話です。
 「いよいよ末期らしい」ということで、Bさんが緩和ケア病棟にやってきました。うちの病棟には、…ボランティアの方がたくさん来てくれていました。…その中の一つで、カラーセラピーの方が来てくださっていました。いわゆる大人の塗り絵で、下絵があって、それを色鉛筆かクレヨンで塗るのです。セラピストの女性が二人で来て、患者さんと他愛ないお喋りをしながら色を塗るという時間でした。
 Bさんは、2週間に1回のカラーセラピーの時間がことの外お気に入りのようでした。

 そうして半年が経ちました。
 Bさんの検査をしてみると、なんと腫瘍マーカーの数値が10分の1くらいに下がっていました。同じカラーセラピーを受けていた他の患者さんも調べてみました。みんな大なり小なり数値が下がっていました。「これは不思議だ。面白いな」と思ってセラピストさんにそのことを伝えると、彼女たちも喜んでくれました。
 「カラーセラピーで色を塗ることに対する充実感や達成感が免疫力を高め、がんを抑えたんでしょうね」と、彼女たちは言いました。
 でも僕は「たぶんそうじゃない」と思いました。なぜかというと、これは僕の推測なのですが、カラーセラピーに来るその二人のセラピストさんはとても美人だったのです。塗り絵自体は5分もあれば終わるものでした。でもその後、セラピストさんたちは、毎回2時間くらい喋ったり患者さんたちの話を聴いてくれたりしたのです。
 だからBさんをはじめ、カラーセラピーを受けていたおじいちゃんたちはみんな、セラピストさんに会えることが喜びだったのです。そんな楽しみに思う気持ちが、心の治癒力を高めたのだろうと僕は思いました。
(中略 別の末期がんの方の例の話の後で)
 それから僕は、「何がどう心の治癒力のスイッチを入れるかは分からない」と思うようになりました。それはつまり、ある日何かにキュンとときめくことで、いきなりスイッチが入って状況が好転する可能性は誰にもあるということです。そのためにも、あまり焦らず、自分なりの喜びや楽しさを感じながら過ごしていけるよう心がけてください。
(以上で講演終了)

 いかがであろうか。
 小生思うに、このBさんというおじいちゃんは、正真正銘の「スケベ爺」ではなかろうか。「俺が若けりゃ、この子たちに誘いをかけたものを。今はもう不可能だが、でき得るものならば若返ってそうしたい」という思いがことのほか強かったのではなかろうか。
 他の患者さん(全員オジイだろう)もみんな腫瘍マーカーの数値が大なり小なり下がったとのことだから、男は年老いてもナンパ願望が強いと思われる。つまりみんなスケベ爺であろう。その願望が強ければ強いほど腫瘍マーカーの数値が大きく下がるのではないか。
 小生の前にも、こうした美人のセラピストさんたちが登場するのを心待ちにしたいところであるが、そうそう前立腺がんは進行しないから末期がんになる可能性は限りなく低く、残念ながら緩和ケア病棟へ入れるのは望み薄。
 まあしかし、ある日「キュンとときめく」ことに遭遇して「心の治癒力のスイッチ」が入ってくれれば、がんのみならず、くたばりかけた体の各種臓器が若返ってくれるであろう。じっとしていては、そうした機会に巡り合えるのは、宝くじが当たるに等しい確率しかなさそうだが、積極的に探し求めればその確率はう~と上がるのではなかろうか。
 さあ、小生も「キュンとときめく」探しをしよう!
 日本講演新聞を読んで、そう思ったところです。

 

1.30 がんで余命宣告されても余生を満喫すれば、がんはおとなしくなるも、生きる望みを失うとがんは一気に悪化する

 先日の「1.28 スケベ爺であれば医者に見放された末期のがんが治ってしまう」に引き続き、日本講演新聞(旧:みやざき中央新聞)の記事、彦根市立病院緩和ケア科部長・黒丸尊治氏の講演録の一部を紹介しよう。(「とにかく元気が出る講演会 がん体験者が伝える命のメッセージ in 奈良」より)
(以下部分引用)

…肝臓がんになった70代のおじいちゃん「Aさん」です。がんが見つかったとき、Aさんは、当時の主治医から「手術をすれば問題なく良くなる」と言われました。
 Aさんは、「手術をしなかったらどれくらい生きられますか?」とたずねました。主治医が「3年くらいでしょうか」と答えると、Aさんは「3年生きられたら私は充分ですわ。ですから治療は受けません」と言って、その後は検査のみを受けられました。
 3年後、Aさんは私の緩和ケア外来を受診されました。そして、「私『3年の命』と言われ、もう3年過ぎました。ですから後は楽に逝かせてください」と言いました。
 とりあえずCTを撮ってみると、3年前からがんは全然大きくなっていませんでした。「ごくごく初期」と言っていいくらいのがんの状態でした。「腫瘍マーカーの数値が下がっていて、しかも全然大きくなっていません。もしかしたらあなたはこのまま良くなるまもしれませんね」と、僕はAさんに伝えました。「Aさんはきっと喜ぶだろうな」と思っていました。
 ところがAさんは、腕組みをして「そりゃ困った」と言うのです。「私はあと3年の命だと言われていたから、この3年間で世界20数か国を回ってみたり、充分すぎるほど人生を満喫してきた。もうやり切ったから、あとはスーッと逝かせてほしい。なのにここに来て、そんなに良くなってもらっちゃ困る」
 僕は、「とりあえずしばらく様子を見ましょう」とその場を収めました。でもそれから1年も経たないうちに、Aさんから、「先生、もうあかんかもしれん。診てもらえんか」と電話がかかってきたのです。
 「そんなわけないだろう」と思いながら検査をすると、確かに驚くほどがんが進行し、状態も悪くなっていました。結局、Aさんはそのまま緩和ケア病棟に入院し、1か月後に亡くなられました。
 Aさんのその不思議な状況について、僕はこう考えています。
 Aさんは、3年という期限を付けて、その中で充分に楽しもうとされ、実際に世界旅行をしたりして満喫されました。その喜びや充実感によって、きっと「心の治癒力」が高まったのです。だからAさんのがんの進行は抑えられたのだと思います。
 ところが、「これで全部やり切った、心残りなく逝ける」と思っていたのに、がんが良くなって、「このまま生き続けないといけない」ということになってしまった。Aさんにとって、今度はこの「生き続けること」がストレスになってしまったのです。だから急に状態が悪くなったのだと思うのです。
 Aさんのケースには、心の治癒力以外の要素が全くといっていいほど介在していませんでした。「心の状態で劇的に良くなったり悪くなったりした」という例でした。僕はAさんを通して、心の治癒力の影響力というものをさまざまと実感させられたわけです。
(以上、引用ここまで)

 いかがであろうか。
 小生思うに、このAさんというおじいちゃんは、珍しくしっかりとした死生観を持っておられた方であったのだろう。「死は怖くない、余命がはっきりすれば計画的に余生を過ごせ、実にありがたい。」と。まあ、しかし、がんの余命告知というものは、その後の「心の治癒力」でもって、いかようにも変わってしまう。先日紹介したBさんもそうだが。
 かように、がんであっても「心の治癒力」により余命宣告が外れることがけっこうありそうだし、また、例えがんであっても小生の場合のような進行が遅い前立腺がんともなると余命は全然定まらない。余命は交通事故に遭って1日かもしれないし、血管系疾患で10年、いや20年かもしれない。どうやら小生の場合、すこぶる五体満足がゆえに、いつまでたってもなかなかお迎えが来そうになく、終活の計画もうまく立てられそうにない。弱ったもんだ。

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血圧は高いほど生き生き元気に(三宅薬品・生涯現役新聞N0.348)

2024年01月25日 | 当店毎月発刊の三宅薬品:生涯現役新聞

当店(三宅薬品)発行の生涯現役新聞N0.348:2024年1月25日発行

表題:血圧は高いほど生き生き元気に

副題:昔に比べ、血圧が高くても血管が破れることは少なくなりました

(表面)↓ 画面をクリック。読みにくければもう1回クリック。以下同様です。

   

(裏面)瓦版のボヤキ

    冬の湯治は雪がある露天風呂にかぎる

   

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24節気の健康と食養:大寒から節分まで

2024年01月19日 | 24節気の健康と食養

24節気の健康と食養:大寒から節分まで

 24節気を約5日ずつ3区分した「七十二候」というものがあり、気象の動きや動植物の変化を知らせています。「略本暦」に掲載された七十二候で、本節気は次のとおり。
 大寒 初候 款冬華(ふきの はな さく)蕗の薹(ふきのとう)が蕾を出す
    次候 水沢腹堅(さわみず こおり つめる)沢に氷が厚く張りつめる
    末候 鶏始乳(にわとり はじめて とやに つく)鶏が卵を産み始める

 大寒(1月20日頃:2024年は1月20日)は読んで字の如しで、一年で寒さが最も厳しく、朝の冷え込みで震えあがります。ちなみに当地岐阜(濃尾平野の奥地)の気温(岐阜気象台観測:平年値)は1月終わり頃に最高気温8.8度、最低気温0.4度になります。この傾向は全国的に同じです。

 大寒の頃から、厳しい寒さがために風邪(インフルエンザを含む)に罹患することが多くなります。特にインフルエンザは1~2月に猛威を振るうことが多いです。もっとも、ここのところ新型コロナの流行により、ウイルス干渉を起こしたようでインフルは鳴りを潜めていましたが、今年は元通りに復活したようです。いずれにしても、様々な風邪ウイルスに対して、この時期に免疫力をアップさせること、体の抵抗力を落とさないこと、これが重要になります。
 インフルについては次の記事をご覧ください。新型コロナも同様です。
(参照 → インフルエンザは単なる風邪の一種ですから、むやみに医者の薬を飲んではなりません

 この時期の健康法として、何より「ひなたぼっこ」がおすすめです。晴れた日には、できればお昼に1時間です。風邪やインフル(当然に新型コロナも)の予防にビタミンDがけっこう効果的なことが分かってきています。ビタミンDは、ある程度(1か月分くらい)体内備蓄が利き、最も大きい供給源は直射日光なのですが、晩秋以降はそれが期待できず、正月頃には使い切っていてビタミンD欠乏の状態になるようです。
 そこで、最も効率よくビタミンDを合成してくれるのがお日様ですから、一番寒い時期ですが、晴れたお昼には屋外へ出たいものです。そして、体操するなり、散歩するなりなさるといいです。屋内でもできる簡単な体操を一つ紹介します。
 両手振り運動がおすすめです。単に両手をぶらぶら振るだけ。後ろへしっかり振るのを意識するといいです。
(「両手振り運動」で検索するとYouTubeで見られます。)

 正月気分もすっかり抜けきり、普通の生活を毎日繰り返す日々が続いていることでしょう。正月におかしくなった胃腸も普段どおりに回復し、過食気味になっています。加えて、動物性たんぱく質を過剰にとるようにもなります。肉は一般に体をうーんと温めますから、体の寒さを抜くのに適してはいるものの、腸内環境を悪化させ、これが免疫力を低下させますから、ほどほどにしておきたいです。

 よって、大寒の食養としては、肉をなるべく避け、体を温める味噌そして冬野菜を十分にとることが大事です。
(参照 → 立冬から冬、何を食しますか。まずは塩味が重要です。) 
 ところで、味噌は塩分が強く、体に悪いと一般に言われていますが、小寒のときにも説明しましたが、これは大きな間違い。
(参照 → 塩を摂りすぎると高血圧になる?心配ご無用!…
 塩味は、おいしいと感じる程度に楽しめばいいのです。
 季節は冬(正しくは冬の土用に入っていますが、これについては後ほど説明)ですから、塩味は腎が喜びます。減塩しすぎると、腎が弱りますし、体も温まらず、免疫力も低下し、何一ついいことはないです。

 冬野菜は濃緑色のものと白色のものに大きく2分されます。濃緑色のものはビタミンもミネラルも豊富で栄養がある、白色のものはビタミンもミネラルも少ないから食べても意味がない、と一般に思われていますが、そうではありません。
 栄養素を比較するとそのような傾向になりますが、白物野菜には免疫力をアップさせる大きな働きがあり、大根、カブ、白菜、白ネギはこの時期
に大いに食していただきたいものです。これで、新型コロナやインフルなど様々な風邪ウイルスを吹き飛ばしましょう。
(参照 → 冬場の淡色野菜・白物野菜はすぐれもの、薬効多し

 ということから、大寒からの夕食は、味噌鍋が一番となります。肉・魚を少なくし、大根、白菜、白ネギをたっぷり入れてください。一番のおすすめは石狩鍋です。具材のメインとなる鮭にはビタミンDがたっぷり含まれていますからね。
 もう少し具体的にビタミンDが多い食品を紹介すると次のようになります。
   イワシ丸干し 1匹  (30g)  15μg
   シラス干し 大さじ2杯(10g)   6μg
   サケ     1切れ (80g)  26μg
   カレイ    1匹 (100g)  13μg
   ブリ     1切れ (80g)   6μg
  ---------------------------
  <参考 鶏卵  1個  (60g)   2μg >
 なお、肉にはビタミンDがほとんど含まれておらず、欧米ではビタミンDを添加した牛乳が出回っているほどです。

 小生は鍋物が大好きで、女房に毎日鍋でもいいよと言っているほどですが、味付けは味噌であったり、味付きのたれを鍋に入れたり、味付けなしでポン酢でいただいたりして変化をつけてくれています。
 肉・魚はそのときそのときで
何かを少量、といっても女房はほんの少ししか肉・魚を食べませんから、けっこうな量を小生一人でいただいてしまっていますが。
 野菜はうちの畑でとれたもの、白菜、ネギ、菊菜が主体となり、茸と豆腐を少々買ってきて入れています。なお、うちの特徴は、栽培しているヤーコン芋も鍋に入れることです。整腸作用抜群のヤーコン芋ですから。
 鍋のあとで食べる雑炊には漬物がことのほか合い、たっぷり食べています。

 小寒のときにも説明しましたが、5つの味「五味」についても頭に置いといてください。漢方では、五臓のバランスを整えるために、冬は<主・塩味、従・苦味、添・酸味>この三味の組み合わせを最適としています。
 その代表的なものが、冬場の保存食である漬物です。当然に塩味が利いていますし、発酵して酸味があります。足りないのが苦味ですが、カブ(特に葉っぱ)は苦味食品ですし、ユズやスダチの皮が苦味食品です。こうすると漬物の味も良くなるのです。
 鍋物とて同様でして、味噌、味付きのたれ、ポン酢に塩分が十分に含まれています。苦味食品はゴボウ、春菊といったところになります。酸味はポン酢です。
(注:場合により、ゴボウは「辛味」「酸味」、春菊は「辛味」「甘味」に分類されることあり。)
 4つ目の味である唐辛子などの辛味は、お好みでとっていただいてよいです。
 しかし、5つ目の味である甘味(炭水化物や肉・魚も大半が含まれます)はうんと減らしたいです。冬の時期は、腎に悪影響する甘味を極力抑えるのが漢方養生法です。

 さて、小寒の解説のとき、「朝食抜き」にされては、と、次のとおりおすすめしました。
 朝食を「野菜たくさんの餅なし雑煮」でしばらく我慢し、それに慣れたら量を半分、これにも慣れたら一口だけ、といった塩梅で進めて、最後は朝食抜きにするのです。朝食を抜くなんて身体に悪い、と一般に言われていますが、それは逆です。
 (参照 → 朝食有害論の歴史的推移
 なお、時期は冬で腎の季節、塩気が必要ですから、朝、白湯で梅干を1粒いただきましょう。小生がもう10数年以上前から実行している健康法です。
 まだ取り組んでおられない方、今からでも遅くありませんから挑戦してみてください。

 ところで、大寒ともなると、季節は冬の終わりの時期でして、実は既に「冬の土用」に入っています。大寒の約3日前から節分までの約18日間が冬の土用です。
 土用とは、元は農業歴からきていて「土に用がある」から土用と呼ばれ、この時期に畑の寒起こしをすれば、越冬中の害虫が凍死するから、ビッチュウで粗起こししておけと、亡きおふくろによく言われたものです。寒い上に面倒ですから、還暦前であっても滅多にやりませんでしたけどね。小生、今はもう後期高齢者となり、残念ながら重労働となるビッチュウを使っての作業は、あらゆる場面でほとんどできなくなりました。
 冬の土用は、間もなく冬が終わり、春を迎える季節の変わり目であり、自然界も春間近の様相を示してきます。高度文明社会に暮らす我々も、誰もが日が長くなり日差しが強くなってきたことを感じます。
 これによって、ヒトの体も内臓の働きの中心は腎から脾(消化吸収を中心とした働き)へと移ってきます。もっとも、これは毎日屋外で重労働をする場合に限りましょう。普通一般の人はまだまだ腎の季節と捉えた方がいいでしょうね。
 でも、毎日屋外で重労働をする方にあっては、これに該当します。
 詳細は、「冬の土用、季節の変わり目です。土用は甘味が重要ですが、重労働をするときだけ。 」をご覧いただくとして、ここでは普通一般の人にも言えることを述べます。
 注目すべき五味ですが、五臓のバランスを整えるため土用は<主・甘味、従・塩味、添・辛味>この三味の組み合わせを最適としています。
 よって、今日はよく体を動かしたからお腹がすいた、というときには、厳冬期であることから、「甘酒」がベストでしょう。酒粕(甘味)に少々の塩を加え、これで甘味が引き立ちます。そして、おろし生姜(辛味)をほんの少し加えます。これで、不思議と深みのあるうまさが出ます。
 これでも足りないとなれば、甘味(よく噛んで甘味を感ずるもの、つまり、ご飯)をお代わりしていただき、塩味と辛味のあるものをおかずにされるとよいでしょう。例えば、辛子明太子です。

 次回は、「立春」(2月5日前後)からの健康と食養です。

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冬の土用、季節の変わり目。土用は甘味。でも、重労働するときだけ。

2024年01月18日 | 漢方五季の食養

冬の土用、季節の変わり目。土用は甘味。でも、重労働するときだけ。

 季節が目まぐるしく変わる漢方の世界。四季の変わり目に18日間程度の「土用」が入りますから、細かく分けると、8季に区分されます。
 立冬(11月7日頃)に始まった冬は、1月16日頃に終わり、1月17日頃から大寒(1月20日頃)を挟んで立春(2月4日頃)の前日(節分)までが「冬の土用」です。
 2024年は、1月18日から2月3日(節分)までが、冬の土用になりです。
 夏の土用(7月19、20日頃から立秋(8月7日頃)の前日まで)も大暑(7月23日頃)を挟んでいて、この2つの土用は寒暑が一番厳しい時期に当たります。一方、春の土用は4月17日頃から立夏(5月5日頃)の前日まで、秋の土用は10月20日頃から立冬(11月7日頃)の前日までと、1年で一番気候が良い時期に当たります。
 年4回訪れるこの土用、たいていは「土(つち)」に「用(よう)」がある時期です。春は夏野菜の定植、夏はネギの本伏せ、秋は稲刈りといった具合に農繁期です。冬の土用の農作業としては、畑の「寒起こし」があります。畑を粗起こししてやりますと、ある程度の深さまで空気が十分に入り込むようになり、越冬していた虫や卵が氷点下の気温にさらされ、死滅します。よって、この時期も農作業に勤しむことになります。

 こうして、冬にあっても土用には、土の湿気を浴びながら重労働を強いられ、食事の量が増えます。各土用ともに漢方の世界では「脾(ひ)」の季節です。
 脾は「消化吸収の要となり、水分代謝を調節する役割を担う働き」を指し、脾に密接な臓器は胃とされています。
 よって、「消化吸収・水分代謝」に気を付けねばならないことになります。
 まず、消化吸収ですが、重労働で大食しかねませんし、忙しいからと早食いになりがちです。これでは胃に負担が掛かり過ぎ、この時期、胃が高ぶっていて、胃を壊す原因になりますから、くれぐれもご注意を。
 ゆっくり、よく噛むしか方法はなさそうです。これで大食いも防げます。
 次に、水分代謝ですが、のどが渇いても水分補給は控えめにしたいです。水分補給し過ぎると、汗をほとんどかかない時期ですから、水が体内に溜まりがちとなり、脾に負担が掛かり過ぎます。冬に働く「腎」も水分代謝に関わる臓器ですが、土用の頃には、その機能も落ちてきてますから、水分補給は慎重にせざるを得ないのです。

 さて、冬の土用食ですが、各季の土用と同じとなります。
 ただし、重労働をすることが前提となります。
 注目すべき五味ですが、脾が欲しがるものは、甘味で、それに塩味を足し、辛みを添えれば満点です。この三味の組み合わせ<主:甘味、従:塩味、添:辛味>が肝腎です。
 甘味とは、砂糖を使った饅頭などを指すのではなく、よく噛んで甘味を感ずるものをいうと考えてください。ご飯がその代表的なものです。そして肉(魚を含む)です。
 例えば、夏の土用であれば、ウナギのかば焼き(甘味と塩味)に山椒(辛味)を添えます。秋の土用であれば、焼きサンマ(甘味と塩味)に大根おろし(辛味)を添えますし、焼きサバ(甘味と塩味)に生姜(辛味)を添えます。
 これと同様にすればよいのですが、重労働といっても、夏や秋に比べれば、どれほどのこともないですから、仕事が一区切りついたときに「甘酒」を飲むのがベストでしょう。
 酒粕(甘味)に少々の塩を加え、これで甘味が引き立ちます。そして、おろし生姜(辛味)をほんの少し加えます。これで、不思議と深みのあるうまさが出ます。
 これでは足りないとなれば、食事のときに甘味(よく噛んで甘味を感ずるもの、つまり、ご飯)をお代わりしていただき、塩味と辛味のあるものをおかずにされるとよいでしょう。例えば、辛子明太子です。
 この三味の組み合わせ<主:甘味、従:塩味、添:辛味>は、何も土用に限らず料理の基本になりますから、知っておいてください。
 残りの2味は、酸味と苦味です。
 各土用とも酸味を避けたいです。苦味はほどほどであれば問題ないです。

 あと半月もすれば、立春です。一番寒い土用の時期ですが、日は長くなり、お日様にあたればずいぶんと暖かさを感じるようになります。日中は、免疫力を高めるためにも外へ出て直射日光を浴びたいものです。風邪予防にはビタミンDが一番ですからね。
 そして、体を温めることも免疫力アップになりますから、軽く体を動かしたり、また、甘酒でも飲んで、極寒期の体調を整えてください。
 まだまだ騒がれている新型コロナですが、これは3年前に「コロナの話はもう止めにしましょう、年寄りがちゃんとした死生観を持てばいいだけのことです」で記事にしましたが、体調を整える方策をとっておれば、何も心配はいりません。加えて、変異株オミクロンは2年前に「
おみくじを引いたら大吉と出たオミクロン株」で記事にしましたとおり、単なる風邪である旧型コロナにぐーんと近づきましたからね。さらには、一昨年末に「脱コロナ!マスクなしで迎春を!週刊新潮もそのように舵を切った」で記事にしましたとおり、もう普通の風邪と言っていいほどに弱毒化しました。どんどん変異するコロナウイルスですから、ワクチンも効きませんしね。

 もっとも、コロナにしろインフルにしろウイルスは世界中どこもかも人が集まる所には浮遊しており、息を吸えば(マスクは効果なし)必ずと言っていいほどウイルスを吸い込みます。これに感染しても発症せず、でいきたいものです。
 喉など水際でウイルスをせん滅すれば、感染しても発症せず、となります。
 そのためには、食品としては、淡色野菜、白物野菜に水際での免疫力をアップさせる大きな働きがありますから、白菜、大根、カブ、白ネギはこの時期に大いに食していただきたいものです。これらを積極的に食事に取り入れて、感染症を吹っ飛ばしましょう。
 そして、日向ぼっこして、お日様に当たることでです。お日様の力で作られるビタミンDが、水際での免疫力アップにとても効果的ですからね。 

(関連記事)
 立冬から冬、何を食しますか。まずは塩味が重要です。
 24節気の健康と食養:小寒から大寒まで 
 24節気の健康と食養:大寒から節分まで

五行配当表
(下図) 各ブロックの端に味が表記されています。
    
 「水」・「冬」のブロックの左端が味の「鹹」ですが、塩のことです。

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がんとは無縁と高をくくっていた小生、ステージⅢの前立腺がんが見つかる。

2024年01月18日 | 癌(がん・ガン)

がんとは無縁と高をくくっていた小生、ステージⅢの前立腺がんが見つかる。
(初稿2023.12.11 追記2023.12.22、2024.1.18)

 15年前に還暦を迎え、これを第2の人生のスタートと捉え、それまでフルパワーで行っていた薬屋稼業生活を見直してファーマー・ファーマシーという半農半商生活を始めるとともに、自分の経験を元にして行い得る社会貢献に取り組んでいくことにしたところである。そして、高齢者となった65歳、後期高齢者となった75歳という節目にも、生活習慣と人生設計の見直しを行い、生涯現役をモットーとするも、何事もスローライフでいこうと心がけてきた。
 そうしたことから、「がん」とは無縁と高をくくっていた小生であるが、今秋、尿の出の悪さから泌尿器科にかかったところ、ステージⅢの前立腺がんが見つかった。“えっ、なんで俺が”と、ビックリしたというか、あきれたというか、まったく恐怖感は生じなかったが、どれだけか複雑な気持ちにはさせられた。
 さて、このがんとどう対処するか。がん全般の対処法に関しては、このブログで幾度か書いてきたのだが、いざ自分のがんとなると、少々面食らうことも生じた。やはり知識だけではなんともならない。実際に経験してみて初めて分かることも多いことを思い知らされたところである。
 そうしたことどもを中心に、自分の経験を皆様にもお知らせし、参考にしていただければ、と思い、記事にしたところです。なお、この記事は、今までに別立てブログ「薬屋のおやじの“一日一楽”&“2日前”の日記」に投稿したものを一部編集して再掲したものです。

(2023年)
11.20 生き方を変えよう、自分の体にがんが見つかったんだから
 還暦以降、年々ションベンの出が悪くなり、後期高齢者となった今年、この冬が乗り切れるか少々不安になってきた。そこで、わりと近くにあるH泌尿器科クリニックに掛かることにした。そこで処方された飲み薬(副作用はほとんどない)が即効的に効き、けっこう尿の出が良くなり、これでホッと一安心できた。
 ところで、初回の検診でエコー検査があり、前立腺肥大が確認された。70歳以上の標準が20gに対して27gしかないから、そうたいしたことはないが。いっぽう膀胱は、だいぶボロボロになりかけているとのことで、説明はなかったが、頻尿はこのせいだと思われる。
 そして、前立腺の腫瘍マーカー検査をするための採血をする。翌週に結果が出て、標準が4.0ngに対して11.99ngと出た。これは前立腺がんの可能性の指標となるも、加齢による数値上昇もあり、これだけではとうてい判定は下せない。そこで、M総合病院でのMRI検査を受けることになった。
 MRI検査の結果は1週間後に出て、片方の前立腺にはっきりとした腫瘍が認められた。そう大きなものではなかったが。これで前立腺がんが確定したと思いきや、「強い疑いがある」だけのことで、最終的な診断を下すためにとのことでHクリニックで生検(調べてみたら、がん診断の正確性はMRI検査より劣るようだが)を受けることになった。これは、手術とそれほど違いのない大掛かりなもので、片方の前立腺から6か所、両方で12か所もの組織サンプルを採取するもので、部分麻酔を打たれ、検体採取後は足がもつれて車椅子に介助してもらって乗り、麻酔が切れるまで3時間ベッドに横になっていなきゃならんかった。もう生検なんてこりごり。
 さて、その生検の結果が出たのが今日。医師から前立腺がんの確定が宣告され、グリソンスコアなるもの(下調べしておいたが、説明を受けてもどんなものかよく分からん)からして、悪性度は5段階のうち4段階目に高いとのことであった。
 これで、医師の治療方針が下されるかと思いきや、けっこう悪性だからリンパ節や骨に転移している恐れもあり、そちらのほうを検査する必要があるからと、再びM総合病院へ行って専門医に診てもらえるよう手配がなされた。検査、検査で、もううんざりするのだが、自分の体がどうなっているのか、これを知っておくのも良かろうと受けることとした次第。
 Hクリニックの医師が言うには、転移の有無を踏まえて治療方針を提示するとのことであり、まだ先のことになるが、自分の治療方針は女房とも相談して既に決まっている。それは「がんとの共生」であり、そのためには「生き方を変えよう」というもの。


11.26 「がんとの共生」のために「生き方を変えよう」と考えたのだが…
「11.20 生き方を変えよう、自分の体にがんが見つかったんだから」で記事にしたのは前立腺がんが見つかった、その経緯だけであり、これに今後どう対処していくかについては、具体的には何も書かず、次の一言で済ませた。
 「がんとの共生」であり、そのためには「生き方を変えよう」というもの。
 薬屋家業をするなかで、これまで20年以上、がんに関して幾冊かの本を読み、ネット情報を拾ったりするなかで、がんは無治療でいったほうがいいと感じた小生である。つまり、がんは、外部からの侵入者・せん滅すべき対象では決してなく、自らの体の一部であって「がんとの共生」をすべきものであり、がんがこれ以上暴れることなく、おとなしくしてくれる、これを願ったほうがいいと思うようになったのである。そうすれば、場合によっては、がんが自然と縮小してくれることさえあるようだ。
 そのためには、今まで頑張りすぎてがんになったのであろうから、まずは自分を自分で褒めてあげようじゃないか、「今までよう頑張って来たな。ご苦労さん。褒めてつかわそう」と。そして、これからの人生は「生き方を変えよう」じゃないか、と過去を振り返って生活習慣全般を見直し、心身ともに無理がかからぬようにすることは当然のことながら、何か前向きな明るく楽しい人生のスタートを切る、となるようにせねばいかんだろう。
 早い話、「がんになってよかった。新たな生きがいのある人生が始められた。」となればいいのである。けっこう多くの方が、そうやって「がんとの共生」をされているようだ。こうしたことを、少しばかりのお客様ではあるが、がんを患った方々に対応してきた。

 さて、過去を振り返ってみての生活習慣全般の見直しは、すでに女房と相談し、おおよその方向性はまとまった。そのなかで、自分は決して頑張ってもいない、無理もしていない、という意識であったものが、他人から見れば、頑張りすぎ、無理しすぎ、ということが多々あるようなのである。ここは、素直にその意見に従って、出力ダウン(半分の出力にしたいのだが、なかなかそうはまいらぬが)を一つひとつの事柄について実行あるのみ、ということにして、取り組み始めたところである。これの具体的なことは後日順次記事にしよう。
 ところが、何か前向きな明るく楽しい人生のスタートを切る、という「生き方を変えよう」という課題については、はてさてどうしたらいいのだろう? 
 これが、なかなか思いつかないのである。
 薬屋という稼業は“暇つぶし、ボケ防止”のためにも女房と二人で続けたいし、百姓仕事は小生一人でやっているのだがこれも続けたい。ファーマー・ファーマシーの二足のわらじはいいものであり、両方の仕事はまだまだやりたい。ほかにアパート管理があるが、下駄ばきアパートの一角での薬屋稼業につき、これは稼業と一体のもので、引き続きやらねばならぬ仕事である。趣味としては、自然科学の分野、今では社会科学の分野にも広げ、幅広く論文(といっても小論だが)を執筆している。なお、これらについては、ホームページやブログを立てて発信し続けている。
 これら(ちょっと多すぎるきらいがする)を引き続きやりながら「生き方を変えよう」としても、選択の幅はだいぶ狭められてしまう。頑張りすぎという量的な問題は、先に記したように出力ダウンでけっこう解決するだろうが、「生き方を変えよう」という質的な問題となると、はてさてどうしたものか、なかなか思いつかないでいる今日現在。
 稼業の質を変える、百姓仕事の質を変える、アパート管理の質を変える、論文執筆の質を変える、なんて、どうやったらいいのか。こうした課題については、すでに何年も前から取り組み、けっこう変えてきているつもりだから、妙案が浮かばないでいるのである。
 こうしたことをあんまり考えすぎると、かえって心的ストレスがたまり、逆効果となりかねない。今まで何人かのお客様に「生き方を変えよう」と無責任に、気楽に言ってきたが、はてさて自分のこととなると、“弱った、どうしたらいいんだろう?”となってしまった。
 ここは、何か発想の転換をせねばいかんだろう。これは、あせってもできるものではない。そのうち何か閃くのをしばし待つことにしよう。

 ところで、通常、医者から「あなたはがんの恐れあり」とか「あなたはがんになっています」とか言われると、“ガ~ン”と心が打ち砕かれて、シオシオッとなってしまいそうだが、小生の場合は、全然そうした気分にはならなかった。
 医者から最初「がんかどうか検査しましょう」と言われたとき、“自分ががんに罹っているなら、み~んな、がんになっとる。肉体的ストレスも精神的ストレスも、自分はう~んと少ないんだから。”と高をくくっていたのだが、こうして自分だけが(とまでは言わないが)選ばれた存在になったとき、自分では意識していなかったが、“自分は人よりも肉体的・精神的ストレスが多くかかっていたんだろうなあ、きっと。”という気分になっただけで、恐怖心は全く湧かなかった。
 “少しはがんを怖がれよ”といったところだが、これまたどうしたことか。暇ができたら、これについても書いてみよう。
 

12.1 一通りの前立腺がん検査がやっと終わり、治療方針の提示を受け、対処法を決定
 小便の出の悪さが気になってH泌尿器科に掛かり始めたところ、あれこれ検査され、前立腺がんであることが判明し、すでに転移している恐れもあるとのことから、M総合病院送りとなり、またまた検査があり、全部で6つの検査でもって、やっとM総合病院の専門医から治療方針の提示を受けることができたのが、今日、12月1日。今までの検査を順を追って記録に留めておこう。
(10月12日)
 H泌尿器科での初診時にエコー検査があり、これは瞬時に分かるもので、「前立腺が標準値20gであるのに対し、27gと肥大している。膀胱もけっこうボロボロになりかけている。」という説明を受けた。
 “前立腺の肥大はたいしたことないじゃないか”というのが小生の印象。でも、小便の出の悪さと前立腺の肥大は必ずしも因果関係があるわけではないようだ。
(10月26日)
 初診時に血液採取があり、その結果が出て、H泌尿器科医が「腫瘍マーカー(PSA値)が標準値4であるのに対し、あなたは11.99と高い値が出た。ここはMRIを撮って腫瘍の有無を調べましょう。」ということになった。
(11月8日)
 M総合病院でMRIを撮る。これは割と簡単に済む。
(11月10日)
 その画像データを持参してH泌尿器科へ行き、「がんの疑いあり」ということで、後日、生検を受けることになった。
(11月13日)
 H泌尿器科で生検。これが大変。部分麻酔を打って、両側の前立腺の各6か所からサンプル採取。麻酔が切れるまで3時間寝かされ、その後で尿の採取。検体採取で炎症を起こしている前立腺ゆえ、尿の出がとんと悪く、ポタポタとしか尿が出ない。“これじゃあダメだから、管(くだ)を差して尿を取ろうか”と医師が言うも、“時間かけりゃ何とか出るから、管を差すのはご勘弁願いたい”と申し出て、事なきを得る。
 しかし、その後、2~3日間は尿の出が、いと悪し。生検はもうこりごり。
(11月20日)
 H泌尿器科で生検の結果を聞く。これで前立腺がんが確定した(といっても、断定できるものではなく、かなり高い確率でがんであるということになる)のだが、前立腺がんの場合は、リンパ節への転移と骨への転移の恐れがあるから、M総合病院でこの2つの検査を受けるよう促され、その検査を受けることにした。
(11月24日)
 M総合病院の専門医から、小生の、今までの検査から言える、前立腺がんの状態のある程度詳しい説明(H泌尿器科医からは簡単な説明しかなかったが)を受け、転移の有無を調べる2つの検査の日程を決める。
(11月27日)
 M総合病院でリンパ節転移を調べるためにCT検査。造影剤の静脈注射があったが、割と簡単に済む。
(11月29日)
 M総合病院で骨への転移を調べるためにシンチ検査(骨シンチグラフィー)。早朝に造影剤の静脈注射後、いったん帰宅し、3時間後に再度来院し検査。これも割と簡単に済む。

 これで一連の6つもの検査が終了し、今日12月1日、M総合病院の専門医から治療方針の提示(11月24日の説明を含む)を受けることとなった。

 まずグリーソンスコア。前立腺がんの悪性度を評価する指標。生検で採取した組織を顕微鏡で検査したところの組織分類を言うというものだが、片方の6検体は全部陰性だが、もう片方は1検体が陰性だが、5検体が概ね同じでグレードが高く、悪性度は5段階分類で第4段階にあり、悪性度は高いと評価された。時に転移を生ずる恐れあり、という段階にある。

 次にTNM分類。
 前立腺がんの広がり・進行度や転移の有無から、がんの病期を評価するもの。
 T:がんの広がり(T1~T4の4段階)のうち、第3段階にあり、広がりは大きい(前立腺の被膜を越えて精嚢へ少しだけ浸潤している)。
 N:所属リンパ節への転移の有無 → CT検査の結果、転移無し
 M:遠隔転移(所属リンパ節以外のリンパ節、骨、それら以外)の有無
   →シンチ検査の結果、転移無し

 TNM分類を分かりやすく分類したもの
 病期A(ステージⅠ) 偶然に発見された小さながん
 病期B(ステージⅡ) 前立腺の中に留まっているがん
 病期C(ステージⅢ) 前立腺の被膜を越えて浸潤しているが転移は無いがん
 病期D(ステージⅣ) 転移がみられるがん

 小生の場合は、「病期C(ステージⅢ)」との判定。
 して、その治療方針の説明は次のとおり。
 まずはホルモン療法により前立腺がんの増殖を抑制する。ついで放射線療法によるがん巣の削除、場合によっては前立腺(浸潤の恐れのある精嚢も)の除去手術。
 ホルモン療法は早速やったほうがいいと考える。

 以上の提案がなされ、いかがされるかと問われた。小生のそれに対する回答は、次のとおり(11月24日の説明時に大雑把に行った回答を含む)。
 後期高齢者となった今、これまで75年と、もう十分に生きてきたから、早々にがんで死んでもいい覚悟はできている。
 年を重ねるにつれ、脳梗塞を患う恐れが高まってくる。脳梗塞でピンピンコロリと逝ければ最高だが、そううまくはいかず寝たきりになる恐れが大であり、そうなると家族に多大な迷惑をかける。脳梗塞にならなくても、長生きすれば認知症にかかる恐れもあり、これも家族に多大な迷惑をかける。
 そうなる前に、がんで死ねたほうがありがたい。がんはそう苦しまずに、しっかりした意識を持ったまま死ねると聞いているから。
 よって、なんら治療をせず、がんと共生しつつ、この世を去りたい。

 と、まあ、こんな希望を出し、M総合病院の医師から了承をいただいた。
 なお、検査結果や小生の希望は、かかりつけ医のH泌尿器科へ伝えていただけることになり、後日、今飲んでいる薬(尿道を拡張するもの)がなくなりかけたところで、H泌尿器科の医師を訪ね、今後の経過観察法を決めることとした。
(12.22追記)
 昨日、かかりつけ医のH泌尿器科へ行ったところ、ホルモン療法を進められるも、これはお断りし、「前立腺がんはなんら治療せず」でいくことが決定した。

12.7「がんとの共生」のために生活習慣全般を見直そう
 11月26日に次のように書いた。
 今まで頑張りすぎてがんになったのであろうから、まずは自分を自分で褒めてあげようじゃないか、「今までよう頑張って来たな。ご苦労さん。褒めてつかわそう」と。そして、これからの人生は「生き方を変えよう」じゃないか、と過去を振り返って生活習慣全般を見直し、心身ともに無理がかからぬようにすることは当然のことながら、何か前向きな明るく楽しい人生のスタートを切る、となるようにせねばいかんだろう。(中略)
 さて、過去を振り返ってみての生活習慣全般の見直しは、すでに女房と相談し、おおよその方向性はまとまった。そのなかで、自分は決して頑張ってもいない、無理もしていない、という意識であったものが、他人から見れば、頑張りすぎ、無理しすぎ、ということが多々あるようなのである。ここは、素直にその意見に従って、出力ダウン(半分の出力にしたいのだが、なかなかそうはまいらぬが)を一つひとつの事柄について実行あるのみ、ということにして、取り組み始めたところである。これの具体的なことは後日順次記事にしよう。(再掲ここまで)

 今日は「生活習慣全般の見直し」について具体的なこと記事にしよう。女房と相談しながら、今までに考えついたことは次のとおりである。
 まずは稼業の薬屋(化粧品、たばこ販売を兼業)関連
①休業日を2日から3日に5割増し
 7年前、女房が高齢者(65歳)になったのを機に休業日を完全週休2日にし、日・月曜連休としたのだが、それを一歩進め、来年1月から土・日・月曜3連休とする。これによって、営業中の緊張感持続による精神的疲れが緩和されようし、休日に行う百姓仕事を“のんびりゆったり”こなせるようになる。
②年齢識別&新札対応たばこ自販機の導入決定
 タスポが間もなく使えなくなり、運転免許証かマイナカードで年齢識別することになり、併せて新札発行となるから、新機種のたばこ自販機の導入が迫られる。1台80万円もして採算が取れないが、店頭販売は手間がかかり負担となるから、新機種の導入を決定し、楽することに。なお、自販機は2台あるが、新機種導入を機に1台に統合する。
③店頭花壇の永久撤去
 この夏、あまりに長期間猛暑が続いたせいで、店頭花壇のプランターに植え込んでいた夏の草花の多くが枯れてしまい、いったん撤去した。冬の草花を飾る時期に花壇を再開するつもりでいたが、草花の世話はけっこう手間がかかるから、店頭花壇は永久撤去することに。
④石油ストーブの新設
 厳冬期にはエアコンの暖房能力が落ち、店内は寒い。着込んだり、カイロを貼ったりせねばならぬ。快適な暖かさにするため、そうした日には石油ストーブを補助的に使い、寒さ我慢をしなくてすむよう、アラジン型の石油ストーブを置くことにしよう。ストーブ周りでお客様と話をするのも、また楽し、であるゆえ。

 次に、アパート管理があるが、下駄ばきアパートの一角での薬屋稼業につき、これは稼業と一体のものとなるが、改善事項は次のとおり。
①リフォームをしない
 築50年を過ぎたアパートであり、空き部屋は6室あるも、もうリフォームはしない。近隣にけっこう新築アパートがあり、新規入居者は見込めないから。
②新規入居者は基本的に入れない
 1階の店舗従業者用に使っていた2室が空いているが、これ以外には新規入居者は入れないことにする。なお1室きれいな部屋があるが、これは何かの非常用に残しておく。

 3つ目は、百姓であるが、10年ほど前から省力化を検討し、2年ほど前から本格的に「手抜き農法」に取り組んでいる。それをさらに一歩前進させることに。
①丸一日の農作業を半日化
 今までフルパワーで丸一日農作業をすることが多かったが、肉体的ストレス軽減のため、半日で切り上げることにする。店の休業日を週2日から3日にしたことによって、これは実現できよう。なお、予定した百姓仕事がこなせないときは、店の営業日を遠慮なく使うことにしよう。月初め以外は店は暇だから。
②畑全面作付けを順次縮小
 自宅前の畑(果樹園を含む)と須賀前の畑、ともに約400㎡あり、体力的に持て余し気味となってきている。来季の夏野菜から空き畝を順次作り、畑の淵と同様に草刈機による草刈管理だけの畝を増やしていこう。
③苗づくりを順次廃止
 夏野菜の苗づくりで手間のかかるもの(白ナスが群を抜いて手間がかかる)を順次廃止し、苗購入で代替する。
④株間の拡大
 今まで単位面積当たりの収量を十分に上げようと、株間を気持ち狭くしていたが、これを広く取り、作付けの手間を減ずることにする。
⑤新規栽培品種の作付けはしない
 落花生を予定していたが、止め。今後とも新規栽培品種の作付けはしない。
⑥果樹の本数及び樹形の縮小
 果樹は剪定作業が必ず必要で、特に柿の木が面倒だ。先日庭師に1本伐採してもらったが、毎年1本伐採し、柿の木は無しにしよう。柑橘類と梅の木は毎年の剪定が楽になるよう、樹形の縮小をしよう。
 以上、ここに強く宣言しておく。
 こうでもしないと、①以外は反故にしてしまいそうだから。

 4つ目は、情報発信に関すること。当店お客様へのDMは欠かせないから、これは引き続き行うが、ホームページやブログ(8本)の更新は極力減らす。
 今まで、新規の情報を頻繁に発信しようと悪あがきしてきた感がする。ここは背伸びしないことだ。冷静になって考えてみるに、精神的ストレスがかかりすぎているのではないか。
 毎日のように発信するのは“一日一楽日記”だけにし、後は順次「休止」へ。

 以上が、現時点での生活習慣全般の見直しであるが、これをきっちり実行すると、“暇で暇で困ってしまう”となりゃせんか。何かやっていないと落ち着かない、という性分ゆえ、そのように危惧されるところである。
 何か新たな趣味でも作って穴埋めするとなると、毎日が忙しくなって、元の木阿弥となってしまうだろうし…。困ったことだ。
 ここは、一つひとつの作業を「ゆっくり、のんびり」やって時間を潰すしかないか。ということで、何事も「ゆっくり、のんびり」することにしたいが、加えて何事も「楽しく」やっていきたいもんだ。

12.9「がんとの共生」のため「生き方を変えよう」 第1弾は「週休3日」の有効活用
 小生の前立腺がんは、医師の判定では「悪性度は5段階分類で第4段階と高い。病期は4段階分類でC(ステージⅢ)と高い。」というものだが、他のがんと違って、前立腺がんは一般に進行が極めてゆっくりなようである。
 男の場合、がん罹患数のトップ4は、前立腺、大腸、胃、肺で、他の部位を大きく引き離している。死亡数は、肺がダントツで、大腸、胃と続き、これがトップ3で、がん死全体の5割を占める。以下、膵臓、肝臓、そして前立腺と続き、前立腺は全体の6%。この統計からしても、前立腺がんは「罹患すれど死ぬことはさほどでない」となる。
 病期が一番上の段階「D(ステージⅣ)=転移がみられる」であっても、5年相対生存率は65.6%、10年相対生存率は45.0%と高く、そうそう死ぬものではない。小生のステージⅢにあっては、10年相対生存率は98.5%と“死ぬことは極めてマレ”となる。しかし、前立腺がんの死亡者数はけっこうあり(がん全体の6%)、ステージⅢがやがてステージⅣに進んでお陀仏となる可能性は、ままあることになろうというもの。

 さて、ステージⅢのがんが見つかったところで、今までどおりの生き方、生活習慣を続けていけば、やがてステージⅣへ進むと考えたほうがよかろうし、ここで「生き方」と「生活習慣」を改めれば、がんはステージⅢで留まってくれる、と考えてよかろうというものだ。
 「生活習慣」の見直しについては、11月26日の記事に書いたように、これは容易なのだが、「生き方」を見直して「生き方を変えよう」というのは、具体的にどうすればいいのか、容易には思いつかないでいた。
 小生は、65歳になった頃に、仕事は無理せず、楽しく毎日を過ごそうと、この“一日一楽日記”を付け始め、心身ともにストレスから解放された人生を送ってきたつもりであり、もう10年も前に「生き方を変えよう」を実践してきたつもりでいるのである。ここにきて、この10年とはまた違う形に「生き方を変えよう」としても、すでに実践済みなんだから…となってしまい、新たな質の異なる「生き方」はそうそう思いつくものではない。

 ところで、「生活習慣」の見直しについては、「12.7「がんとの共生」のために生活習慣全般を見直そう」で具体的にあれこれ書いて、今、実行しつつある。
 
その最大のものは、来年1月からの薬屋稼業の休業日数増大である。7年前に女房が高齢者になったときに完全週休2日にしたのだが、もう1日増やして週休3日にすることにしたことだ。今までの日・月曜日に土曜日を加え、毎週「土・日・月曜日」の3連休にするというもの。

 さて、1日増えて5割増しとなる休業日を何に使うか。
 これをあれこれ思いめぐらせていたところ、“そうだ、毎月1泊2日で女房と湯治にでかけりゃいいんだ!”と思いついた。夫婦そろって温泉大好きであるゆえ。今までは年に4回ほどしか出かけられなかったが、これは、女房も慢性心不全という病を抱えているがゆえ、連休日に計画的に家事雑用をこなすも、1泊旅行で2日間つぶれてしまうと他の週に家事雑用がシワ寄せされ、体力的能力いっぱいいっぱいになってしまうゆえ、毎月はとても出かけられなかったのである。それが、週休3日となれば、家事雑用に余裕ができて、毎月湯治に出かけられるというものだ。
 女房にそう話をしたら、“いいわね、出かけられるわ、楽し~い!”との返事がすぐに返ってきた。“さあ、どこへ行こうか。計画するだけでワクワクする!”

 ここで思った。“楽し~い!ワクワクする!”ということが「生き方を変えよう」ということに直結するのではないか、と。今まで、そうそう“楽し~い!ワクワクする!”という出来事がなかったのだが、“楽し~い!ワクワクする!”ということが頻発すれば、それは「生き方を変えよう」ということになった証拠、と言えるのではないか。
 こうして、「がんとの共生」のため「生き方を変えよう」 第1弾は「週休3日」の有効活用。まずは、これをオーバーに喜んで、“楽し~い!ワクワクする~!”と、子供のように大はしゃぎすることにしよう。
 そして、なかなか思いつかないでいるが、“楽し~い!ワクワクする!”第2弾を、またゆっくり考えようじゃないか。

12.10「がんとの共生」をするために漢方薬と健康食品をしっかり飲もう
 自分の体に見つかった前立腺がんとの「がんとの共生」をするために、以前からどれだけかは飲んでいる漢方薬と健康食品を、この際、全面的に見直しを行い、良いものをしっかり飲むこととした。
 今まで、がんにいいものをあれこれ飲んでいれば、がんに罹ることはない、と勝手に思っていたのだが、そうは問屋が卸さなかった。
 銀杏葉エキスは抗酸化作用が強いからがん抑制になる。マルチミネラル(特に亜鉛とセレン)は免疫強化になるからがん抑制になる。クルクミン(吸収効率のいいナノ粒子)は抗がん作用がある。各種文献でそのような臨床データが出ているようだ。
 今まで、これらを別目的で飲んできた。自分の体にいいというよりは、お客様に当店推奨品として力を入れて売っているから、その手前、自分も飲まなきゃお客様に申し訳ない、といったことからである。しかし、小生はがんに罹患したのだから、抗酸化や免疫強化などはたいして当てにならないことを思い知らされた、といったところだ。
 自分の体の欠陥としては、排尿障害(尿の出が悪い、頻尿)があり、これに関しては、八味地黄丸(これに2味を足した腎氣丸)とペポカボチャの種(食品:ナッツ)、そして間接的に効く鹿茸&紅参(腎の滋養)をしっかり飲んできた。この3つの組み合わせは、まあまあどれだけかは効く感がしていた。

 
 ところで、当店のお客様で、もう10年ほど前のことであるが、前立腺がんを患い、リンパ節への転移もしていた80歳の方(5年生存率6割強)の息子さんから、医者が出す薬や手術などの治療なしで長生きできる方法はないかと相談があり、4点セットをお勧めした。
①がん患者はたいてい低体温になっているから、体を温める力が強いエゾウコギ(俗称:シベリア人参)製剤
②あらゆる健康の基本は腸内環境の改善(免疫適正化と腸内発酵による体温アップ)にあるから整腸剤(酪酸菌を含むもの)
③代謝アップと免疫力を高めるための総合ミネラル剤
④ストレスで大発生する活性酸素を消す銀杏葉エキス
 4点ともなると、なかなか毎日ずっととは参らず、途中から第1に必要とする①エゾウコギ製剤のみになってしまったが、親父さんの体調がぐ~んと良くなったようで、3年後には、がんの心配はしなくてよくなり、もう何もいらない、と息子さんから連絡があり、その後の親父さんのがんの状態は分からなくなったが、低体温解消だけでけっこう効果があると感じた次第である。
 その後、がん相談のお客様はそう多くはないが、第1に低体温解消を強くアドバイスしているところである。もっとも、「がんとの共生」さらには「がんの消滅」へと持っていくには、心の持ち方が最重要で、がんと戦うのではなく、がんと仲良くし、さらには「がんになって良かった」と感じる、これは「生き方を変えよう」がうまくいった結果ということになろうが、そうした心のケアに重点を置いてきたが。

 
 さて、小生の前立腺がんであるが、このがんは他のがんに比べておとなしいがんである上に、小生の進行度は4段階の3番目であって、10年生存率は100%に近く、余命いくばくもない年(75歳)になっているんだから何も心配するものではない。
 でも、薬屋という稼業を行っているのだから、あれこれ漢方薬と健康食品を使って、あわよくば「がんの消滅」ができないか、その臨床実験をするのも面白かろうと、しっかり漢方薬と健康食品を飲むこととしたところである。

 まずは、がんのお客様にお勧めしている4点セット
①体を温める力が強いエゾウコギ(俗称:シベリア人参)製剤
 加齢とともに低体温傾向になっているのは間違いなく、今までほとんど飲んだことがなかったが、しっかり目安量どおり(または5割増し)飲むこととした。
②整腸剤(酪酸菌を含むもの)
 自家採取の野菜を毎日たっぷリ食べているから腸の調子はいいようだから、整腸剤は今まで飲んだことはないが、より腸内環境をよくするために毎日目安量どおり飲むことにした。
③代謝アップと免疫力を高めるための総合ミネラル剤
 従前どおり毎日1回目安量を飲む。
④ストレスで大発生する活性酸素を消す銀杏葉エキス
 従前どおり目安量の2倍を毎日、朝晩2回に分けて飲む。加えて、晩に飲むものには抗がん作用があるクルクミン(吸収効率のいいナノ粒子)も配合されている。

 これらの他に、排尿障害(尿の出が悪い、頻尿)に関するものも見直しをした。
①八味地黄丸(これに2味を足した腎氣丸)
 従前どおり満量を毎日3回飲む。
②ペポカボチャの種(食品:ナッツ)
 夕飯時にけっこうな量を毎日を食べているが、満腹になりすぎるから、そのエキスに他の有効成分(体を温める等)を加えた健康食品に切り替えることにした。
③間接的に効く鹿茸&紅参(腎の滋養)
 従前どおり毎日しっかり(満量の少なくとも半分)を飲む。

 これに加えて、健康保持に飲んでいる漢方薬や健康食品の見直しをした。
①筋肉の保持と強化のための健康食品
 これは百姓を続けるために飲んでいるもので、HMBCaを主成分とする筋肉強化のためのものと、筋肉・関節の原料となるコラーゲンを引き続き飲用。
②肝機能などの維持のための健康食品
 田七人参(三七人参)を主成分とする漢方薬(扱いは健康食品)1日1包を毎日飲んでいたが、満量の2包に増量して飲用することに。
③体(特に細胞)の若返りのための漢方薬と健康食品
 亀の甲羅、鹿の角などを配合した漢方薬(扱いは健康食品)を目安量どおり飲んでいるが、これを引き続き飲む。この他に、米発酵エキス、牡蠣エキスなど5成分を配合した、新たな健康食品を目安量の半量飲むことにした。
④高血糖抑制健康食品
 ヤーコン茶を毎日少量飲んでいただけだが、ヤーコン葉+桑葉エキス粉末を1日1包(食事は夕食の1回しか取らないゆえ)飲むことにした。

 さて、以上のもろもろに加えて、漢方で最高の高貴薬「牛黄」も飲むことにした。牛黄は滋養強壮薬の王様ともいえる生薬で、消炎効果も高く、がんの進行を食い止めてくれる効果も期待できようというもの。その牛黄は中国で需要が増大している上に投機対象になっており、価格は高騰を続けていて、メチャ高価なものとなってきているが、牛黄製剤(牛黄+人参)を、満量の半分(朝2カプセル)を飲むこととした。

 これからは随分といっぱい飲むことになるが、全部の価格はしめていくら?となると、牛黄製剤だけで1か月分約6万円にもなる。これにはビックリさせられる。当店のお客様で牛黄製剤を疲労回復(即効的に効く)のためにときおり飲んでおられる方が2名いらっしゃるが、1か月3万円くらいのもの。もっとも、我が女房となると、慢性心不全を抱えているゆえ、心臓の苦しさから脱却するために1日3カプセルを飲んでいるが。
 で、小生の場合、全部で1か月分いくらになるかというと、計算するのが怖い!
 まあ10万円は軽く超えるということにはなろうが、牛黄製剤で体はきっと元気この上ないとなろうし、がんのほうも少なくとも現状維持で留まってくれると思う。そう考えれば10万円は高くない、と言えよう。同業者には、月20万円もお買い上げいただけるお客様もざらにいるというし、本人(経営者)でそのくらい飲んでおられる方も何人かいらっしゃる。それに比べれば、おやさしいもの。
 牛黄製剤を飲み始めて2週間になるが、体が元気になったのを実感している今日この頃である。おおいに健康に投資しよう! 半分、破れかぶれだが。

(2024年)
1.17 「がんとの共生」のため「生き方を変えよう」 第2弾は「同級生と遊び惚けよう」
 薬屋家業をするなかで、これまで20年以上、がんに関して幾冊かの本を読み、ネット情報を拾ったりするなかで、がんは無治療でいったほうがいいと感じている小生である。
 つまり、がんは、外部からの侵入者・せん滅すべき対象では決してなく、自らの体の一部であって「がんとの共生」をすべきものであり、がんがこれ以上暴れることなく、おとなしくしてくれる、これを願ったほうがいいと思うようになったのである。そうすれば、場合によっては、がんが自然と縮小、消滅してくれることさえあるようだ。
 そのためには、きっと今まで頑張りすぎてがんになったのであろうから、まずは自分を自分で褒めてあげようじゃないか、「今までよう頑張ってくれたな。ご苦労さん。褒めてつかわそう。ありがとう。」と。
 そして、これからの人生は「生き方を変えよう」じゃないか、と過去を振り返って生活習慣全般を見直し、心身ともに無理がかからぬようにすることは当然のことながら、何か前向きな明るく楽しい人生の再スタートを切る、となるようにせねばいかんだろう。
 早い話、「がんになってよかった。新たな生きがいのある人生が始められた。」となればいいのである。けっこう多くの方が、そうやって「がんとの共生」をされているようだ。

 「生活習慣」の見直しについては、11月26日の記事に書いたように、これは容易なのだが、「生き方」を見直して「生き方を変えよう」というのは、具体的にどうすればいいのか、容易には思いつかないでいた。
 小生は、65歳になった頃に、仕事は無理せず、楽しく毎日を過ごそうと、この“一日一楽日記”を付け始め、心身ともにストレスから解放された人生を送ってきたつもりであり、もう10年も前に「生き方を変えよう」を実践してきたつもりでいるのである。ここにきて、この10年とはまた違う形に「生き方を変えよう」としても、すでに実践済みなんだから…となってしまい、新たな質の異なる「生き方」はそうそう思いつくものではない。
 ところで、「生活習慣」の見直しについては「12.7「がんとの共生」のために生活習慣全般を見直そう」で具体的にあれこれ書いて、今、実行しつつあるが、その最大のものは、今年1月からの薬屋稼業の休業日数増大である。7年前に女房が高齢者になったときに完全週休2日にしたのだが、もう1日増やして週休3日にすることにしたことだ。今までの日・月曜日に土曜日を加え、毎週「土・日・月曜日」の3連休にするというもの。

 そこで、1日増えて5割増しとなる休業日を何に使うか、これをあれこれ思いめぐらせていたところ、“そうだ、毎月1泊2日で女房と湯治にでかけりゃいいんだ!”と思いついた。夫婦そろって温泉大好きであるゆえ。今までは年に4回ほどしか出かけられなかったが、これからは時間的余裕ができて、これが実現できそうだ。
 女房にそう話をしたら、“いいわね、出かけられるわ、楽し~い!”との返事がすぐに返ってきた。“さあ、どこへ行こうか。計画するだけでワクワクする!”
 ここで思った。“楽し~い!ワクワクする!”ということが「生き方を変えよう」ということに直結するのではないか、と。今まで、そうそう“楽し~い!ワクワクする!”という出来事がなかったのだが、“楽し~い!ワクワクする!”ということが頻発すれば、それは「生き方を変えよう」ということになった証拠、と言えるのではないか。
 こうして、「がんとの共生」のため「生き方を変えよう」 第1弾は「週休3日」の有効活用。まずは、これをオーバーに喜んで、“楽し~い!ワクワクする~!”と、子供のように大はしゃぎすることにしよう、ということに相成った。

 さて、なかなか思いつかないでいた“楽し~い!ワクワクする!”第2弾は、昨年12月に小学校の当地区在住の同級生と(わずか3人だけであるが)、急遽行った忘年会がほんと楽しかったことから、こうした会を頻繁に開催し、「同級生と遊び惚けよう」と思いついた。
 そのきっかけは、昨年10月に小学校下の男だけでの飲み会(約10人)を行ったのだが、その会で「来年からは奇数月の第3日曜日の10時に小学校下の男だけ集まって喫茶店で懇談する」ことになったことだ。そのときは、年に6回も日曜日が半日も潰れ、百姓仕事に支障が出るからと、あまり乗り気ではなかったが、店の定休日を1日増やしたから、これは十分に対応できることになり、今では大乗り気と小生の心が変異した。
 でも、これだけでは、いかにも少なすぎる。もっと行事を増やさなきゃ。
 偶数月にも何か計画したほうがいい。10月の飲み会は料理好きなS君宅でバーベキューを行ったのだが、これは8月にやればいい。S君も了承済みだから。他の月は、例えば一部の者で麻雀を打ったり、魚釣りに出かけたり。これは奇数月の喫茶店での懇談のとき決めればいいじゃないか。
 こうした“楽し~い!ワクワクする!”ことを大いに計画すると、“こりゃ面白い”となる。「がんになってよかった。新たな生きがいのある人生が始められた。」となるは必至。

 以上は、地元小学校の「同級生と遊び惚けよう」であるが、同級生は他にもいる。大学時代の寮の同級生が首都圏に何人かいる。彼らと少なくとも年に1回は飲み会をやりたい。地方から参加するのは小生と京都在住のT君となろうが、幹事のN君に頼めば二つ返事で開催が決まるだろう。それと、しばらく中断している寮生同窓会の再開だ。これは幹事のO君から、先日、10月開催の案内が来たから、これも楽しみにしている。

 同級生は皆、後期高齢者になったんだから、片足を棺桶に突っ込んだ輩ばかり。余生を大いに楽しもうじゃないか。これでいいのだ!
 小生、生涯現役でファーマー・ファーマシー(百姓と稼業の薬屋)を貫徹するのが半分、後期高齢者として遊び惚けるのが半分、これでいいのだ!
 ますますワクワクし、楽しくなった。
 これって、きっと「生き方をかえよう」になっているんじゃないか。

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24節気の健康と食養:小寒から大寒まで

2024年01月05日 | 24節気の健康と食養

 24節気の健康と食養:小寒から大寒まで 

 24節気を約5日ずつ3区分した「七十二候」というものがあり、気象の動きや動植物の変化を知らせています。「略本暦」に掲載された七十二候で、本節気は次のとおり。
 小寒 初候 芹乃栄(せり すなわち さかう)芹がよく生育する
    次候 水泉動(しみず あたたかを ふくむ)地中で凍った泉が動き始める
    末候 雉始雊(きじ はじめて なく)雄の雉が鳴き始める 

 小寒(1月5、6日頃:2024年は1月6日)は本格的な冬の訪れで、寒さはこのあとの24節気「大寒」(1月20日前後)以降に最も厳しくなります。ちなみに当地岐阜(濃尾平野の奥地)の気温(岐阜気象台観測値:平年値)は、小寒の日には平年値で最高気温9.3度、最低気温1.0度でして、最も寒くなる1月終わり頃の最高気温8.8度、最低気温0.4度に比べてまだ幾分高めです。これは全国的な傾向です。

 さて、日本では、小寒というと正月休みが終って仕事始めの時期と重なります。
 年末年始に毎日ご馳走を食べまくり、胃も腸も相当疲れていて、胃もたれ、便秘などの胃腸障害を訴える方が多くなりますし、この頃に検診を受けると食後高血糖(過血糖)で糖尿病の疑いありとなったりします。

 よって、小寒の食養としては、何よりも少食にし、「胃腸に負担を掛けないものを少量」ということになります。朝食をとられるのであれば「野菜たくさんの餅なし雑煮」でしょうね。お昼は軽くうどんかソバ。夕食はお節料理の残りを少し入れた味噌おじや、といったところでしょう。おじやには冬野菜の大根や小松菜などをたっぷり入れたいものです。
 季節は冬ですから、体に活力を与え、腎が喜ぶ塩味を楽しみたいです。詳細は「 立冬から冬、何を食しますか。まずは塩味が重要です。 」で書いていますが、ここではその概要を述べます。
 ところで、高血圧防止に減塩すべきなどと言われていますが、これは大きな間違い。(参照 → 塩を摂りすぎると高血圧になる?心配ご無用!…) 
 塩味は、おいしいと感じる程度に楽しめばいいのです。その点、味噌料理や後から述べます漬物は冬期には望ましいものです。
 そして、冬野菜や味噌・塩は身体を温める食品ですから、この時期に最適です。
 お節料理が片付けば、味噌料理ばかりではなんですから、野菜たっぷりの湯豆腐でもいかがでしょうか。あるいは魚の切り身や魚肉のつみれを少々入れた魚すき鍋です。
 こうした食事でもって胃腸の元気を取り戻してあげてください。

 5つの味「五味」についても頭に置いといてください。漢方では、五臓のバランスを整えるため冬は<主・塩味、従・苦味、添・酸味>この三味の組み合わせを最適としています。
 その代表的なものが、冬場の保存食である漬物です。当然に塩味が利いていますし、発酵して酸味があります。足りないのが苦味ですが、カブ(特に葉っぱ)は苦味食品ですし、ユズやスダチの皮が苦味食品です。高級料亭ではさりげなくこれらの皮が添えられていますよね。こうすると漬物の味も良くなるのです。
 なお、苦味食品は健胃薬にもなりますから、苦味食品に分類されるゴボウ(不思議と味噌に合います)、春菊(煮すぎてはダメ。しなーっとなったら直ぐ食べればおいしい)も意識して摂取したいものです。
(注:場合によって、ゴボウは「辛味」「酸味」、春菊は「辛味」「甘味」に分類されることもあります。)
 4つ目の味である唐辛子などの辛味は、お好みでとっていただいてよいです。
 しかし、5つ目の味である甘味を付けるのは避けたいです。冬の時期は、腎に悪影響する甘味を極力抑えるのが漢方養生法です。

 冬の時期に甘味を抑えるということは、摂取カロリーを思い切って減らしなさいということです。身体をあまり動かさない冬場は、炭水化物(噛めば唾液で消化されてブドウ糖となり甘く感じる)と肉(噛めばうまみ成分のアミノ酸が出てきて甘味を感じる)の摂取をうんと減らし、体重が減るぐらいがちょうどいいのです。

 そこで、おすすめしたいのが朝食抜きです。朝食を先ほど例として示した「野菜たくさんの餅なし雑煮」でしばらく我慢し、それに慣れたら量を半分、これにも慣れたら一口だけ、といった塩梅で進めて、最後は朝食抜きにするのです。
 朝食を抜くなんて身体に悪い、と一般に言われていますが、それは逆です。
 (参照 → 朝食有害論の歴史的推移

 なお、時期は冬で腎の季節、塩気が必要ですから、朝、白湯で梅干を1粒いただきましょう。小生がもう10数年以上前から実行している健康法です。皆さんにもおすすめ。

 これからの時期、毎年インフルエンザ(今年はコロナがやっと終焉してインフルが再登場)がはやりましょうし、風邪を引くことも多くなります。ウイルスをやっつけるだけの免疫力を高めたいものです。
 淡色野菜、白物野菜には免疫力をアップさせる大きな働きがあり、白菜、大根、カブ、白ネギはこの時期に大いに食していただきたいものです。これらを積極的に摂取して、各種の感冒を吹き飛ばしましょう。
(参照記事) 冬場の淡色野菜・白物野菜はすぐれもの、薬効多し
 そして、お昼には「ひなたぼっこ」がおすすめです。晴れた日には、できれば1時間です。風邪やインフルエンザの予防に、ビタミンDがけっこう効果的なことが分かってきました。最も効率よくビタミンDを合成してくれるのがお日様ですから、寒い時期ですが晴れていたらお昼には屋外へ出たいものです。そして、体操するなり、散歩するなりなさるといいです。でも、寒くって、かえって風邪を引いてしまう、という心配をお持ちの方はビタミンDの多い魚を積極的にお召し上がりください。
(参照記事)
 冬はお日様に当たって健康づくり
 新型コロナこれからの時期の自衛策はビタミンDに頼るしかなさそうです

 最後に、寒くなって体を動かさなくなるこの時期におすすめの、誰でもどこでも簡単にできる体操を紹介しましょう。手、肩、足の筋肉がほぐれますし、内臓の働きも活発化します。
 
足踏み体操(その場で足踏みするだけ)
 足踏みに合わせて手もしっかり振りましょう。そして、ももをなるべく高くあげましょう。連続100回を目標に、できれば倍の200回。

 次回は、「大寒」(1月20日前後)からの健康と食養です。

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