薬屋のおやじのボヤキ

公的健康情報にはあまりにも嘘が多くて、それがためにストレスを抱え、ボヤキながら真の健康情報をつかみ取り、発信しています。

亡きおふくろのボケ防止対策(三宅薬品・生涯現役新聞N0.248)

2015年09月25日 | 当店毎月発刊の三宅薬品:生涯現役新聞

当店(三宅薬品)発行の生涯現役新聞N0.248:2015年9月25日発行。
表題:亡きおふくろのボケ防止対策

副題:健康食品「銀杏葉」と漢方「能活精」を毎日飲んでました

 おふくろがたった10日間寝込んだだけで、何の苦しみもなく8月8日に自宅で老衰死しました。享年98。超高齢。
 晩年は、まだらボケが出るようになり、その対処法をあれこれ取ったところです。それを紹介することとします。

(表面) ↓ 画面をクリック。読みにくければもう1回クリック。裏面も同様です。
 

(裏面)瓦版のボヤキ
表題:パプリカの栽培は難しい
    おふくろのために栽培を始めたパプリカですが…

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生活習慣病の危険度を確率論から考える

2015年09月07日 | 生活習慣病一般

生活習慣病の危険度を確率論から考える

 無料健康相談を積極的に受けるようになって1年が経ちますが、高血圧に関しての相談が最も多く、次いでコレステロール、アトピー、精神疾患の順です。
 これは、小生のブログやHPの記事がそうしたものを多く取り上げているからでしょう。
 さて、その中で気になる相談がけっこうあります。それは、あまりに心配性で、ちょっとしたことを悪く悪く考えてしまい、それが不安感を助長し、それでもって自ら病を呼びこんでしまいそうになる、という方が少なからずおみえになるのです。当店のお客様にもそうした方はあるのですが、ネット相談ではそれが顕著です。

 そうなる原因は、その方本人の性格、何事も過敏に捉えてしまうという気性によるところが大きいと思われるのですが、その方を責めるわけにはまいりません。こうした方は真面目な方が多く、全くの犠牲者なのですから。
 本当の原因は、「世の中が一丸となって生活習慣病の危険性を煽り立てている」という現状、これが悪質極まりないものであるからであり、政府、厚労省、医師会、製薬・健食メーカー、薬局・薬店ほかあらゆる健康関連分野の輩が連合し、また野合し、利を得ようとしているからです。
 本質論としては、これは「資本主義経済は無駄から成り立っている」ということに尽きるのですが、「ウソであろうと何であろうと、とにかく新たな需要を作り出せば新たな供給が生まれ出て、経済は自ずと膨張してくれ、もって国民全体が金銭的に豊かになる」という良さそうな一面があるものの、実質的には「だまされて無駄な支出ばかりさせられ、金銭的に困窮する」ということになってしまうのです。

 さて、この世の中を生きていくには、様々な危険を抱え込まなくてはなりません。
 例えば、車を運転すれば交通事故を起こす危険がありますし、歩道を歩いていても巻き込まれたりします。年間の交通事故死は10万人当たり約3人です。これを含め建設現場をはじめとする不慮の事故ともなると一桁上になり10万人当たり約31人になります。
 この数字を見て、「道路交通は危険極まりない、建設現場などは危険極まりない、よって、絶対に車に乗ってはならない、絶対に建設労働してはならない」などと言えるのでしょうか。
 過去に年間の交通事故死が1万人を超え、10万人当たり約10人という時代がありました。警察をはじめとする関係機関が積極的に様々な安全対策を展開し、今ではピーク時の3分の1程度に減っています。この数字をどう捉えるかです。10人なら「危険」で3人なら「安全」などとは決していえるものではなく、高度文明社会の道路交通の恩恵を受けようとすれば、10人は「容認できない」が3人なら「容認する」といったところでしょう。
 つまり、様々な危険の危険性というものは、容認できるか容認できないかという判断がなされるだけのものであって、安全か否かを論ずるものではないということを、まず押さえておかねばならないでしょう。
 極端な例をあげれば、地球への隕石落下で人が死ぬ危険があるから、その危険を回避するためには地下深くで生活せねばならない、というのは妥当かどうかですが、誰もがその危険性は容認し、無防備で地上生活しましょう、ということになります。

 福島の原発事故による放射能汚染については、現在、随分とゆるい基準で運用されていますが、放射能の危険性については、事故前は次のようでした。
 
日本の被曝の限度は「1年1ミリシーベルト」と決まっていますが、これは国際的にもほとんどの国と同じです。そして、国立がんセンターが「1年1ミリシーベルトの被曝は、日本人全体では1年で8,000人の致命的発がんや重篤な遺伝性疾患を発症する恐れがある」というデータを出しています。ということは、10万人当たり6人程度のことであれば、容認しようという合意がなされているということです。
 それが、事故後には一桁上、あるいはそれ以上になっても容認しようという考え方に変えられています。つまり、被災地福島では10万人当たり100人が死ぬなり大病を患っても我慢しようというものです。
 小生の私見としては、これはとてもじゃないが容認できない、あまりにも乱暴すぎる、と思うのですが、その理由は、先に統計データを示した交通事故死や不慮の事故死の数値と比較して桁が違うし、何よりも被曝による発症は50歳未満の働き盛りの方や若者・子どもに集中することがはっきりしているからです。

 次に、日本人の原因別死因の統計データを見てみましょう。平成25年の厚労省発表の生活習慣に関わるものとしては、10万人当たりで、がん290人、心疾患156人、脳血管障害94人、腎不全20人の順になっています。
 10万人当たり100人、200人という数値は見過ごせないもので、容認できそうにありませんが、統計の数値というものは平均値ですから、老若男女で大きく異なる場合があります。こと原因別死因に関しては、人は例外なく皆、死にますから、高齢となってピンピンコロリと逝ってしまわれた方の死亡診断書は老衰ではなく、心疾患や脳血管障害とされることが多くて、あまり意味のない数値になってしまいます。
 そこで、年齢階層別に10万人当たりの死亡者数を見てみることにしましょう。厚労省の発表資料で、それが表になっているのは少々古いデータですが、平成23年の年齢階層別5大死因です。<10万人あたり:人(小数点以下四捨五入)>

 年齢階層   がん 心疾患 脳血管障害 不慮の事故 自殺 肺炎
 40~44  31  14   10    16  26  ?
 45~49  59  22   16    19  30  ?
 60~64 323  81   50    56  ?  43
 75~79 997 380  261   129  ? 228
 

 さて、この数値をどう評価するかです。40歳代の場合は、働き盛りでこれから子どもに高等教育をつけさせねばならず、大いに稼がねばならない年代の方たちです。
 交通事故死や放射能被曝の限度「1年1ミリシーベルト」のように1桁の数値であれば容認できましょうが、それより数値が少々大きくなって、「容認する」と言えるかどうか、判断に迷うところがあります。
 しかし、不慮の事故でかなりの人数が死んでいるのですが、これについては容認するというのが一般的な感覚でしょう。となると、どっこいどっこいの数値である心疾患や脳血管障害も容認してよいことになりましょうか。
 容認できそうにないと思われるのは、がんと自殺の2つになりますし、自殺一歩手前まで追い詰められた人は過剰なストレスでがんに罹りやすいでしょうから、この年代の人たちには、自殺に追いやられないようにする心的フォローや経済的支援を官民一丸となって行うべし、ということになりましょう。
 還暦過ぎの60~64歳となると、40歳代の3、4倍なり8倍となりますし、後期高齢者の仲間入りした75~79歳ともなると、一桁上の数値となりますが、これは容認できる数値か否か。小生の思いとしては、還暦過ぎであれば子が働き盛りの年代に入っており、後期高齢者ともなれば孫が社会人になろうとしているのですから、年寄りは生きていても大して役に立たず、容認してよい数値であり、一向に問題ない。

 ここまでのデータを冷静に判断すると、「生活習慣病の危険度は確率論から言って、何ら問題にならず、容認できるもの」ということになるのではないでしょうか。
 そう騒ぐものじゃない、ということになります。
 ただし、これは「死」という統計データからだけの判断であって、生活習慣病の発症により重篤な後遺症を抱えて生きていかねばならないという苦汁を味わされるという危険度、これが重要な問題になるのですが、残念ながら、これに関するちゃんとした統計データは見つかりませんでした。
 そこで、周りの人たちや当店のお客様の罹患、これは統計上全く有意なものではありませんが、これを思い起こしてみますと、40歳代の脳血管障害というと、くも膜下出血が多いようですが、たいていはお亡くなりになるか完全復帰するかであって、重篤な後遺症を抱えるケースは少ない感がします。40歳代の方がこれ以外の生活習慣病で重篤な後遺症になったという話はほとんど聞いたことがありません。
 問題になるのは、高齢者の場合、心疾患・脳血管障害といった疾患で寝たきりになることです。これらは昔と違って、直ぐに救急出動しましすし、救命治療も発達しましたから、重篤な後遺症で苦しめられるのです。また、不慮の事故(転んで骨折したなど)で身体障害に苦しむことになります。
 こうした高齢者の重篤な後遺症や身体障害は深刻な問題ではありますが、その最大の原因は、日本では医師も家族も社会復帰のためのリハビリはそこそこにして寝たきりを多く作ってしまい、加えてやたらと延命治療をしたがることにあって、欧米とは全く違うところにあります。寝たきりを作らない欧米に対して安易に寝たきりを作ってしまう日本です。これが老人医療・介護費用を膨大にしてしまう最大の原因ではないでしょうか。
 ここのところを押さえないで、生活習慣病の後遺症は大変だから早期発見・早期治療・そして予防だ、と騒いでいるように思われます。
 医療制度が発達した今日ですから、年寄りは長生きし、たいていの人は生活習慣病を患って死ぬことになるのが当たり前の世の中になりました。老衰死を望もうとしたら、還暦後はその後の30年以上にわたって毎日しっかり運動し毎日粗食に耐え続けねば叶わないでしょうし、これほど便利になった世の中ではそれは不可能でしょう。ですから、年寄りは生活習慣病でいずれはそうなると覚悟し、そうなったときにはしっかりとリハビリして家族に少しでも迷惑をかけないように生き切るしかないのです。
 生活習慣病とその重篤な後遺症を素直に受け入れて、どう生き切るか、その啓蒙活動をすべきであって、いたずらに重篤な後遺症の危険を煽るのはお門違いです。

 最後に40歳代の働き盛りの方にアドバイス申し上げます。
 小生もその年代には体を壊すのではないかと自分でも心配になるほどにがむしゃらに働き、接待や付き合いで暴飲暴食もしました。当時は成人病検診と言いましたが、毎年のように要精密検査の赤紙が貼り付けられていることが多かったです。でも、今ほどに危険性を煽るような世の中ではなかったですから、「成人病のどこが怖い」と全部無視しました。職場の多くの人もそうした捉え方をしていたように思います。
 今日では、精密検査を無視すると勤務評定に影響し、昔のような横着はできないようですが、要精密検査と判定されて、それでもって最悪の事態が訪れる確率は10万人当たりの人数を鑑みるに「容認できる」範囲にあると言えるのではないでしょうか。
 そして、念のため、万一に備えて、家族が路頭に迷わないよう、生命保険にしっかり入っておけば、十分な安心が買えるというものです。
 その後、年を食って定年を迎える時期になって、生活環境が変わるのを機会に生活習慣を見直しても遅すぎることはないでしょう。
 徹夜して仕事ができるのは40歳代までです。50歳を超えると体力は目に見えて落ち、やりたくてもやれなくなります。体の衰えを実感するのが50歳です。やるべきことは生活習慣病など気にせず、50歳前にやっておくことです。働き盛りの40歳代の方、今しばらくは大いに働いて大いに稼いでください。悔いを残さないために。

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