宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

“かみのけ座銀河団”に見つかった多数の“腕”

2013年09月30日 | 宇宙 space
銀河団同士の衝突を経て出来たと考えられる、高温ガスの長い“腕”が多数発見されました。





“かみのけ座銀河団”の
中に見つかった
X線で輝く巨大な“腕”
チャンドラのX線画像(赤)と
可視光画像(白・青)の合成




場所は、およそ3.2億光年彼方の“かみのけ座銀河団”で、
“腕”は50万光年以上の長さに伸びているんですねー

NASAの衛星“チャンドラ”と、ヨーロッパ宇宙機関の衛星“XMMニュートン”を用いたX線観測で発見されたのですが、
1つの銀河団に、このような高温ガスの長い腕が多数発見されたのは初めてのことです。

“かみのけ座銀河団”は、中心に1つではなく2つの巨大楕円銀河を持つ珍しい銀河団で、
これらは、かつてこの銀河団と衝突した2つの大銀河団の名残りと考えられているんですねー

今回発見された“腕”も、“かみのけ座銀河団”が小さな銀河群や銀河団との衝突を経て、巨大な天体集合体になった過程を物語る痕跡なんだとか…

これらの“腕”は、“かみのけ座銀河団”に突っ込んできた小さな銀河団のガスが、“かみのけ座銀河団”の高温ガスではぎ取られることでできたと考えられています。


研究チームでは、“腕”のサイズや、密度のむらが伝わる速度などを手がかりに、“腕”が形成された時期をおよそ3億年前と見積もっています。

画像左下の2つの“腕”は、銀河団中心部から200万光年離れた銀河群につながり、
さらに150万光年以上、銀河中心部付近の大構造まで伸びているんですねー

いっぽう観測データからは、とてもかすかな“尾”を持つ銀河も見つかっていて、
おそらく、銀河団や銀河群だけでなく個別の銀河からも、高温ガスがはぎ取られている証拠だと考えられています。


ほとんどの理論モデルでは、
銀河団同士の衝突で高温ガスの強い乱流が起こされることが予想されています。
にもかかわらず今回発見されたのは、滑らかな形状の長い“腕”でした。

今回の発見では、何度も衝突を起こした“かみのけ座銀河団”の中の高温ガスが、
意外にも穏やかな状態にある っという事実を示していたんですねー

これについては、大規模な磁場が原因とも考えられるのですが、
銀河団内の乱流の推測については不確定な要素が多いので、他の銀河団をさらに観測する必要があるようです。

鳥焼肉ツーリング “第3回 うめぼしツーリング”

2013年09月29日 | バイク・旅・ツーリング
塚口の立ち呑み“うめぼし”のツーリングも、いよいよ今回で3回目です。

今回の目的地は伊勢神宮で、途中で鳥焼肉を食べる予定なんですねー
仕事で参加できないメンバー1名はいいとして、寝坊でキャンセル(1名)がでたので、
けっきょく4名での出発となりました。

当日の天気は晴れ。
“うめぼし”を8時に出発して、阪神高速-西名阪-名阪国道を乗り継いで針テラスで小休憩。

さすが日曜日は、すごいバイクの数でした。

さて、いよいよお気に入りの
伊勢本街道(369号、368号)へ

時刻は10時過ぎ、
車も少なく「気持ちよーく」一気に走りきれましたー


この後、道の駅“美杉”では休憩中に「はらへったー」の声が…
さっそく昼食の鳥焼肉“前島食堂”へむかうことにします。

お昼には少し早い、11時に到着! だったのですが、すでに駐車場にはバイクが一杯 (^_^;)
10組ほどの待ちが発生していました。

けっきょく50分ほど待った12時前に、やっと昼食タイムになりました ^_^;
でも、煙でかんすんだ店内に入ると、いやでもテンションUP!

3種のお肉(わか鳥・めす・きも)と、ご飯大盛りを注文して待つこと5分。

空腹でガマンできず、運ばれてきた肉はドバっと網の上へ…
のせ過ぎたのか
網の上はファイヤー状態 \(^o^)/

鎮火した後に食べてみると、
どの肉も美味しい、白ご飯が良く合う!
甘辛い味噌タレが、鳥肉を引き立てているんですねー

自分は、噛むと旨味がジュワッと出てくる“めす(一般的にはひねかな?)”が一番でしたねー

今回は注文しなかったけど、味噌汁にも鳥肉が入っているようです。


この後は、渋滞もなく伊勢神宮の内宮に到着、参拝、おかげ横丁を回って、そそくさと帰路へ!

もちろん最後は“うめぼし”に再集合しての反省会 っという名の飲み会で〆でした (^_^)

火星で水が手に入る?

2013年09月29日 | 火星の探査
NASAの火星探査車“キュリオシティ”が、火星の地表面の土から水分を検出したんですねー
これにより、将来の火星有人探査の際に、水分を得られる可能性があるそうです。

“キュリオシティ”は、
装備するピックアップツールで地表面の土をくみ上げて、
ふるいにかけ粒子の細かい土を選別した後に、SAMと呼ばれる蒸気分析機にかけています。







SAMの外観図
採取したサンプルは加熱され
気化したものを分析する




すると、重量比にして約2%の水分が含まれているということが分かったんですねー

火星から水分を採取できたことは、将来の有人探査の際に現地で水を手に入れられる可能性がある っということを意味します。
なので、この発見は宇宙探査を大きく前進させる成果と言えるんですねー








グラフAが
気体に含まれる
主要な4成分の
質量分析結果






ただ、土からは重量比にして0.5%の過塩素酸塩も検出されていて、これは甲状腺機能を阻害する有毒なものなんですねー
なので、火星での水分補給実現には有害成分の除去が今後の課題になり、研究が進められることになりそうです。

重力レンズ現象を利用した遠方宇宙の観測

2013年09月28日 | 宇宙 space
この鮮明な画像は、
巨大銀河団“Abell 1689”をハッブル宇宙望遠鏡がとらえたもの。

銀河団の質量により向こう側の天体像がゆがむ、
“重力レンズ現象”を見ることができるんですねー


遠くのモノを大きくしてくれる力

おとめ座の方向約24億光年彼方の銀河団“Abell 1689”は、
そこに含まれる大質量によって生じる強い重力が、
光を曲げるレンズのような役割を果たしています。

このため、銀河団の向こう側に存在する
天体の姿を、拡大・変形して見せてくれるんですねー

この“重力レンズ現象”を利用すると、
非常に遠くの領域も調べられることになります。

ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラで撮影した、
可視光線と赤外線データとを合わせた画像からは、
“Abell 1689”のようすが、これまでになく詳細に明らかになっています。

金色に輝く星の集まりや、
明るい個々の星、遠方の渦巻銀河などがあちこちに見え、
エレクトリック・ブルーの筋が画像中央の銀河たちを取り囲んだり、
弧を描いたりしているようすも見えます。

この筋は、
“Abell 1689”の大質量が起こす“重力レンズ現象”によって、
銀河団よりさらに遠方に存在する天体の像が、
ゆがんで見えているモノなんですねー

“Abell 1689”の重力レンズ効果は、
これまでにも様々な研究がされてきました。

2010年には銀河団の質量分布図が作成され、
本来は非常にとらえにくい、
ダークマターやダークエネルギーについて調べられれています。

また2008年には、
それまでで最も幼く明るい部類の銀河“A1689-zD1”が、
見つかっているんですねー

こうした重力レンズを利用した遠方宇宙の観測は、
ほかの多くの銀河団を対象としても計画されています。


重力レンズを使った成果

なお、今回の観測研究の主目的は、
銀河団内の球状星団について調べることでした。

“Abell 1689”全体に含まれる球状星団の総数が、
16万個以上になる可能性があることも分かっています。

これは、天の河銀河にある球状星団が約150個ということを考えると、
とてつもない数字…

これまで見つかっている中では、
もっとも多くの球状星団をかかえる銀河団になるんですねー


こちらの記事もどうぞ ⇒ 117億光年も彼方の銀河内部を見る方法