電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ラヴェル「夜のガスパール」を聴く

2012年05月02日 20時04分06秒 | -独奏曲
ラヴェルの「夜のガスパール」は、通勤の朝にはまったくふさわしくない音楽です。とくに「絞首台」は、だんだん気分が沈んでいってしまいます。ところが、夜になると、とたんに雰囲気にぴったりになります。とくに、体調が悪くウーロン茶で済ませた宴席の帰りに、近道をしようと真っ暗な林道の中を車で走るとき、ラヴェルの音楽は黒いと感じます。真っ黒です。しかも、真っ黒の中に、ピカッと光るものがあります。夜の音楽。アルゲリッチの演奏は、まさにぴったりです。

かつて、若い頃に、ヴラド・ペルルミュテールのピアノで聴き親しんだ音楽。あれは、NHK-FMのエアチェックだったのでしょうか、1970年ごろ、オープンリールのテープだったような記憶があります。今はすでにありませんが、再度いまの立場で聴き直せば、どのような印象を持つのだろうと思います。

■マルタ・アルゲリッチ(Pf)
I=6'12" II=6'35" III=9'15" total=22'02"
コメント (2)