電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ボロディン「ダッタン人の踊り」を聴く

2012年05月29日 06時02分35秒 | -オーケストラ
季節が良くなると、オーケストラを聴きたくなります。通勤の音楽もその例にもれず、ストコフスキーの指揮するロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、「チャイコフスキー・ムソルグスキー&ボロディン管弦楽作品集」というCD (DECCA,UCCD-7119) を聴いておりました。メインは、もちろん大砲入りの「1812年」ですが、今回取り上げるのはボロディンの「ダッタン人の踊り」です。

この曲は、歌劇「イーゴリ公」の中の音楽だそうですが、例によって多忙なボロディンは、とうとうこのオペラを完成せずに急死してしまいます。で、盟友のリムスキー・コルサコフや、後にグラズノフが補完編曲をしたのだそうな。このCDでは、ジョン・オールディスによる合唱指揮で、ウェールズ・ナショナル・オペラ合唱団による合唱が入っており、実際に合唱が入ってくるところでは、やっぱりワクワクします。これに対し、例えばコダーイの「ハーリ・ヤーノシュ」とプロコフィエフの「キージェ中尉」のCDにフィルアップされたジョージ・セルとクリーヴランド管のように、合唱を含まない形で演奏されるものでは、純器楽作品として、オーケストラの表現力を示そうとしているようで、これはこれでストイックな説得力があります。

ボロディンの音楽は、私はわりに好んで聴いており(*1~*4)、この曲もその例に漏れません。時折、ふと聴きたくなる音楽です。

■ストコフスキー指揮ロイヤルフィル盤  11'13"
■ジョージ・セル指揮クリーヴランド管  10'37"

(*1):ボロディン「弦楽四重奏曲第1番」を聴く~「電網郊外散歩道」2006年10月
(*2):愛妻に捧げる夜想曲~ボロディン「弦楽四重奏曲第2番」を聴く~「電網郊外散歩道」2008年7月
(*3):ボロディン「交響曲第1番」を聴く~「電網郊外散歩道」2011年11月
(*4):ボロディン「交響曲第2番」を聴く~「電網郊外散歩道」2011年11月
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