関とおるの鶴岡・山形県政通信

安心して住み続けられる山形県をめざして、住民の暮らし、県政の動き、そして私の考えと活動をお知らせします。

自らを省みることのできる国民に~首相の靖国神社参拝から考える~

2006年08月15日 | 平和と民主主義・外交

今日8月15日は、61回目の終戦記念日。笹山一夫県議会議員とともに、朝から正午まで街頭宣伝をおこないました。
 私は、今日は過去の日本の侵略戦争を過ちとして直視し、戦争の悲惨を語り継ぐ日であること、そうしてこそ、戦争の再来を防ぐことができると訴えました。

 ご承知の通り小泉首相は、国内外の反対を押し切って、靖国神社参拝を強行しました。 夜にNHKで「日本の、これから『アジアの中の日本』」という番組を観ましたが、参拝の是非を巡る激しい討論がおこなわれ、今日がかつてなく熱い終戦記念日であったことが伺われました。
 靖国神社については、「A級戦犯の合祀」のみに焦点が当てられているようですが、問題の本質は「靖国神社が過去の日本の戦争を正しい戦争として美化する組織である」というところにあると考えます。
 番組の「生アンケート」では、首相の参拝を是とする人が6割を超え、特に20代30代で高いという結果が示されましたが、私は、結局歴史認識の問題、かつて日本がおこなった戦争の性格を正しく認識しているかどうかが現れていると思いました。
 例えば、昨年8月に毎日新聞がおこなった世論調査では、かつての日本の戦争を「間違った戦争」と回答した人の割合が、20代で3割、「わからない」という回答が20代30代で3割を占めていました。

 今70代以上の方々の多くは、戦時下の悲惨な生活を体験し、肉親・知人を戦争で失う痛苦の体験をされています。より高齢の方々では、戦場に動員されて死線を彷徨ったり、アジアの方々への残虐行為を体験した(客観的には強制された)方々も少なくありません。
 私はこれまで、そういう方々の生々しい体験談も含めて歴史を学んで来まして、歴史の事実を学べばかつての日本の戦争が侵略戦争であったということを否定することはできないと考えています。
 問題は、歴史の事実が学校教育を始めとして正しく伝えられてこなかったことにあります。
 それは、戦後の自民党政権が侵略戦争美化と憲法「改正」を党是としてきたことに政治的要因があります。

 今、自衛隊が戦後初めて戦地に送られ、国会では憲法改悪勢力が8割を占めるという危機的な局面を迎えていますが、その一方で、「憲法九条の会」が誕生し全国に広がりつつあります。
 それは、過去の戦争と憲法に基づく戦後日本の歩みを見つめ、これからの平和のために活動する会であり、国民が戦後61年間かかって生み出した宝とも言うべき運動です。
 鶴岡でも昨年、保守層の著名な方々、お医者さん、お坊さんなどなど、政治的立場の違いを超えた広範な方々の参加によって結成されました。

 日本も鶴岡も、戦争か平和か、進路が問われる熱い夏を迎えています。
 今日の街頭宣伝に対して、手を振って声援を送って下さった多くの市民の方々の姿を胸に刻んで、これからも頑張っていきます。

 

 ご参照下さいー「憲法九条の会オフィシャルサイト」
          日本共産党中央委員会HP(「靖国問題」など)