(トランプ米大統領)
11月9日、トランプ米大統領はメキシコ国境からの違法入国者に対し、難民資格の付与を事実上制限する大統領令に署名した(2018年 ロイター/KEVIN LAMARQUE)
① ""トランプ氏、メキシコ経由の難民申請制限 大統領令に署名""
2018年11月10日 / 01:32 / 12時間前更新
[ワシントン 9日 ロイター] - トランプ米大統領は9日、メキシコ国境からの不法入国者に対し、難民資格の付与を事実上制限する大統領令に署名した。
10日に発効し、通関手続き地を通る入国者に難民申請資格を認める。
トランプ氏は記者団に「難民に関する大統領名に署名した。非常に重要だ」と指摘。「入国は可能だが、通関手続き地を通る必要がある」と述べた。
大統領令の有効期間は90日か、メキシコを通過した難民希望者の送還が可能となる合意を同国と締結するまでのいずれか短い期間とした。
米当局者らによると、保護者が同伴していない外国籍の子どもに停止措置は適用しないという。
移民支援団体はトランプ政権の方針について、既存の国内法に違反し、迫害や暴力から逃れた難民の保護を不公正な形で制限する内容と訴え、批判している。
司法の場で間もなく争われる公算も大きい。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は「難民保護や人道支援を必要とするあらゆる人が保護や支援を受けられるよう、米国を含めすべての国による確実な対応を期待する」との声明を発表した。
カリフォルニア州の連邦控訴裁判所は前日、幼少期に親と米国に不法入国した若者「ドリーマー」の強制送還を猶予する「DACA」プログラムについて継続が必要と判断し、トランプ政権が敗訴した。
この司法判断についてトランプ氏は、最高裁への上訴が可能となり朗報との認識を表明。「DACAは最高裁で争われることが期待され、公正な判断が示されるだろう」と語った。
トランプ氏が 🌸 大統領令に署名したことを受け、アメリカ自由人権協会(ACLU)を含む複数の人権団体が同日、措置は違法だとしてサンフランシスコ連邦裁判所に差し止めを求めて提訴した。
こうした団体は、米国の移民法の下では、いかなる方法で入国しようと、すでに入国している場合は難民申請を行えると主張。ACLUのオマル・ジャドワット氏は「トランプ大統領の難民申請制限は違法だ。大統領も閣僚も米国の法律を覆すことはできない」と述べた。
*内容を追加しました。
🌸 大統領令、wikipedia
今回の中間選挙で民主党が下院で多数党になり、トランプ大統領の政策が制約される
ことになりましたが、これに関してある政治評論家が、これからトランプ大統領は
"大統領令"を乱発するようになると発言していましたが、どうやらその方向に進んで
行きそうです。
ところで、迂闊なことにこの"大統領令"の及ぶ権限はどのようなものか、例えば
日本の政令や条例レベルなのか、良く内容を理解していませんでした。
➡ 大統領令[1](だいとうりょうれい、英語:Executive Order、略称:EO)は、アメリカ合衆国大統領が、連邦政府や軍に対して、議会の承認を得ることなく、行政権を直接行使することにより発令されるアメリカ合衆国の行政命令。なお、日本ではExecutive Order だけでなく Presidential memorandum も大統領令と訳されている。
大統領命令[2](だいとうりょうめいれい)、大統領行政命令[3](だいとうりょうぎょうせいめいれい)、執行命令[2](しっこうめいれい)ともいう。
君主国や立憲君主国における勅令に相当し、法律と同等の効力を持つが、アメリカの大統領令の場合、権限の制限範囲はアメリカ合衆国憲法で明確に規定されているわけではない。
アメリカ合衆国大統領は、1789年以降、行政官による任務遂行の命令に助言するために大統領令を発してきた。大統領令は連邦議会の制定する法律に従い、その法律による大統領への委任を受けて発することもあり、その場合法的強制力が付与される。
1907年から大統領令に番号が振られ始め、エイブラハム・リンカーン大統領が1862年に発令した『奴隷解放令』まで遡って番号を振った。日本で有名なものに1942年2月19日付けのフランクリン・ルーズベルト大統領による『大統領令9066号』がある。これは軍が国防上の必要があると認めた場合には強制的に立ち退きさせることを認めたもので、これが大規模な日系人の強制収用の根拠となった。
(大統領令1号『奴隷解放令』 )
南北戦争の最中の1864年にフィラデルフィアで北軍の戦費調達のために印刷・発売された「リーランド=ボーカー決定版『奴隷解放令』」。エイブラハム・リンカーン大統領自らの署名が入ったものは今日48枚が現存する。ペンシルベニア州立大学特別コレクション ライブラリ収蔵
なお、大統領令の権限は無制限ではなく、連邦最高裁判所が違憲判断を出したり、連邦議会が反対する法律を作ったりすることによって、それに対抗することができる。大統領令が連邦最高裁判所に違憲とされたことは過去に2回ある(1つはハリー・S・トルーマン大統領が朝鮮戦争時にストライキしていたオハイオ州の製鉄工場を強制接収した大統領令10340号)。
歴代大統領で最も大統領令を活用したのはフランクリン・ルーズベルト大統領で、3721本の大統領令を出している[4]。
ホワイトハウスでは、毎年、感謝祭の前日に料理のために用意された七面鳥を放免する儀式(恩赦式)が行われる。2014年、バラク・オバマ大統領は、この恩赦を下す命令を大統領令として表現している[5]。