サイクリングはツーリングとは言わないのだろうか?
タイヤは二本の止まれば倒れる、由緒正しい単車なのだが、エンジンが無いので差別されるのだろうか?
まっ、軽トラとリヤカーでどっちが偉いって問われたら、きっと軽トラって答えてしまうから、やっぱし自転車はサイクリングなのだろうか?
よし、それなら、キッパリとサイクリングに行って来たと言おう・・・。
サイクリング・サイクリング ヤッホー ヤッホー・・・と行って来た。
先を眺めて気持が折れた・・・押して歩いた
おっさんの家の住所を知ってますか?
仙台市青葉区大字山奥字谷底崖下八番地・・・ドーですか?雰囲気的にどんな所か分るんじゃありませんか?
と、言う事で、自転車が活躍するにはとても厳しい環境です・・・坂ばっかり。
しかも、林道を舗装した市道なんてのがそこかしこに通っているものですから、ほとんど車に出逢う事無く走り回る事が可能な過疎地帯です。
上記のお写真の道路は「夜盗沢線」と言います。
春の陽気に誘われて シマヘビ
熊でも猪でも猿でもカモシカでも狸でもイタチでも居ます・・・狐は見た事が無いな。
そんな林道を延々と自転車を押して歩きました・・・暑かった。
大倉ダムと自転車のある風景
とりあえず一時間程も掛かって第一目的地の大倉ダム下の公園にたどり着きました。
先週は桜は未だ咲いていなかったのですが、今日はそろそろお花見可と言う感じでした。
しかし、撮りたかった写真は、ダムからの放水で虹が掛かり、それと桜を重ねて撮る予定でしたが、肝心の放水がされていませんでした・・・残念。
大倉ダム湖畔に自転車のある風景
風が強くて・・・坂道よりも風が厄介でした。
後白髭から吹き下ろされて来る冷たい風に押し戻されそうになりながら定義山を目指しました。
自転車が思ったよりもマトモで踏んだ分だけタイヤが回ります。
当たり前ジャン、と言うのは間違いで、適当に組んだ自転車は前に走りません。
パーツの善し悪しもありますが、それよりも組上げ精度の方が大事なんです。
通販で買った14800円の自転車には何も期待していなかったのですが、大満足。
定義の赤い橋と自転車のある風景
漕ぐのを止めようと思うと鬼が笑い、Uターンすれば楽になるぞと悪魔がささやく。
それじゃぁあのカーブまで、を繰り返していたら定義の赤い橋に辿り着いていました。
向かい風が酷いのは間違いなかったんですが、それよりも気力と体力の衰えが著しい。
西方寺正面門と自転車のある風景
流石に定義山です・・・平日なのに中々の人出があります。
昼飯時なので飯屋とお休み処の呼び込みが賑やかで、どこへ入ろうか?と思いましたが。
いや、今日の昼飯はもう決まっているのです・・・彼処で、と。
錦鯉と自転車のある風景
西方寺本堂とか、その他をチラ見して五重塔へ。
本当は自転車を止めて歩いても良かったのですが、カギが無いのです。
アマゾンに注文してあるのですが未だ届いていなくて施錠できないのです。
こんな安物の自転車を盗む人も居ないと思いますが、それでも一寸は心配なので自転車を引いて入れる所にしか立ち入らなかったのです。
五重塔と自転車のある風景
五重塔のある庭に自転車を引いて入るのは少し躊躇したのですが、見れば車椅子を押している人が・・・同じ二輪車どうしだもの、大丈夫でしょ、と判断しました。
これ、偉そうに建っているけれども、そんなに古い由緒あるものでもないのを知っているので気持の何処かで舐めてます。
満開の桜と自転車のある風景
定義山からは下り一方で楽チンでした。
長い坂道を全速で漕ぎ下ったのですが、その昔、ロードレーサーに乗っていた頃にはこの坂で車を追い越したのを思い出しました・・・今日は推定で50キロも出たのかどうか?
古民家と自転車のある風景
第三目的地、大倉の古民家に到着しました。
ここは由緒ある古民家なんですが、面倒なので詳細説明は省きます。
過疎対策?地域振興対策?
最初は古民家を見せていただけだったのが、数年前から蕎麦を喰わせるようになりました。
ここを通る度に喰いたいと思いつつも時間の折り合いが悪く逃していましたが、本日は目出たく念願成就となりました。
天ざる 900円
古民家の板の間に座り熱い麦茶をすすり蕎麦の出来るのを待ちました。
開け放した障子から強い日差しが入り込み濃い影を引いていました。
しかし、閉め切った障子の方は軟らかな光で部屋全体がぼやっーと明るいのです。
成る程なぁ・・・障子を通した方が部屋が明るくなるのか・・・知らなかった。
などと変な事に感心していると蕎麦が来ました。
天ぷらは総て畑や山のもので、一番美味かったのはふきのとうの天ぷらでした。
二つ入っていたのが嬉しかった。
それに、小皿に乗っていたバッケ味噌で食べたそばも美味かった。
思った以上に美味くて、わざわざ足を運んだ甲斐がありました。
後白髭山遠景と自転車のある風景
美味い蕎麦を喰って熱いお茶を頂いて元気回復・・・でもないか?
次の目的地はいつもの橋です。
カブッチでのミニツーリングで必ず写真を撮る橋の上で、今日は新しい相棒と記念撮影です。
湖面の水位が上がりワンドにはヘラブナ釣り師の姿が見られ大倉ダムは春本番です。
後白髭山の雪は急速に融けて居る様子で、縞模様が見えて来ました。
橋と自転車のある風景
登って来たのだから基本的には下りの帰り道のはずが、道はそんなに甘くは無いし、橋の上から見る湖面は白波が立って風が強い事を知らせています。
蕎麦で満足して幸せ気分に浸ったのも束の間・・・漕がないと帰れないし。
カーブミラーとおっさんの居る風景
登って来たんだから下って帰れると思ったら大間違いです。
行く時に向かい風なら帰りは追い風かと言うとそれも違うし。
自転車はとても理不尽な気分にさせられる乗り物です。
写真を撮ったりソパを食ったりした時間も含めて約四時間半。
走行距離はたぶん50キロ程度です。
あの頃・・・本気で自転車に乗っていた頃なら1時間半を目指すコースです、が、今は今です。
坂道に嫌気がさして直ぐに自転車を降りて押しに掛かるし、向かい風に押し戻されて倒れそうになるし。
とても自転車乗りですなどと言えない屁垂れな走りでしたが、本人は気分爽快、大満足です。
自転車を漕いでいて浮かびました。
自転車は自転車だな
徒歩は徒歩だし
バイクはバイクだな
たどすると
人は人で
蛙は蛙だろうな
だから
犬は犬で
猫は猫なんだな