呑む打つ買う

呑む、はする。
打つ、は無い。
買う、は意味が違う。

言って見れば呑む、読む、買うでありましょうか。

昼飯を食べて来ました。



マクドのハンバーガーNo.5 140ペソであります。

リゾートホテルの周りのマクドで男一人は異様であります。

いや、現地人ならいざ知らず、旅行者の香りほのかな自分は浮いているのであります。

で、今はプールサイドの所定の位置でまたビールであります。

しかし、この安定した日陰のデッキチェアも間もなく灼熱の太陽に晒され自分は追い立てられ所在無くなるのであります。

フィリピンの太陽に私の皮膚はもうか勝てなくなりました。

これ見よがしな日焼けは泣きを見るだけであります。



まだあと一本呑めるか。

俳句を見た

俳句をする人は当然句を読めるのだろう。

俳句を読もうとして愕然とした。
素養の無い自分に俳句は読めない事を知った。

独特の約束事を知らないと字面は追えても読めはしないのだ。

ブログの縁で短歌俳句誌を頂いたのだけれども手にした軽さとは裏腹の重い中身に圧倒された。

今回の旅行の飛行機で読みきる予定でいたものを今しがたまでかかってしまった。

俳句には縁が無かったかと言えばそんな事も無く教科書で知る代表的歌人の句集を読もうとした事はあった。

しかしいつも数ページで挫折していた。
その理由は今まで解らなかったが、今日は分かった。

俳句に抱いた苦手意識は宛ら外国語のそれで、鼻から読めないものだっのだ。

頂いた誌には短歌もあった。

こちらはなんと無く分かる気になって読んだのだがそれも怪しい。

短歌には模範解答の説明が付されているものがいくつかあったのだが、自分の読み方は少しずれていた。

短い表現は詠むのも読むのも難しく日本語の極まった形なのかも知れないと今更ながらため息をついた。

文字が好きなので字面を追うのは苦にならないが意味を解せないのは辛い。

そんな重い誌の中で自分を救ってくれた短歌に行き合った。

こんな年あんな年と題された短歌を読んで大笑いをした。

そして、これも有りなのかと思ったら救われた。

あ、これが良いな、と安直に思ったけれども、作者はきっと短い表現の理を知り尽くしてのこれなのだろうと読むとまた重いものを感じた。

覚め切らないビールの酔いが無かったらもう少し読めたのか。

いやいや、素面だったら圧倒されて逃げたはず。

俳句は学ぶものだと知りました。

プールで泳がず

プールで一人は恥ずかしい。

寝転がって傍らを見れば若いカップル。

ビキニの娘から目を逸らす。

空は青く澄んではいるが見続けては間が持たない。

部屋に戻ってベッドで泳ぐ。

キングサイズのベッドを持て余し二人分の枕が気に障る。

土産に買ったドライフィッシュを沿い寝させて見たら余計に虚しかった。



明日帰れると思うとほっとする。

見慣れた光景が

プールサイドに寝転がっていたら近くでダイビングのインストラクションが始まった。

ああ、懐かしい。

若い女性のイントラが慣れた感じでこなしている。

ああ、懐かしい。



懐かしくはあるが私のあの道は既に無い。

4本目のビールが空になった。

プールのスタッフを目で追って5本目を頼む。

朝ビール

朝飯を食べながら昨夜の酒を迎え撃つべく軽くビールをやる。

ビールを舐め少し気持ちがぽーっとなりつつ海の方に目をやる。

沢山のパムボートがダイビングに出て行くのが見える。

その中に見慣れた船が。

あ、あれは。

まだ頑張っていたのか、と驚き、懐かしさとともに浮かぶ想い。

あの時、留まっていたら自分はまだ海に潜っていたのか。

嗚呼フィリピンは悲しい。

切ない想いを抑える為にもう一本。