シカゴの近郊都市オークパークやセントチャールズには典型的なアールデコスタイルの映画館や劇場がありました。
以前にも紹介したレイクシアター。これはオークパークのダウンタウンのメーンストリートであるフォレストアヴェニューにあります。すべっとした(sleek)、流線型的な造形は1936年に建築家Thomas Lambによるものです。当時は1929年に始まる大恐慌からようやく脱したころで、まちの人口も増えていたようです。
出来た当時はひとつの劇場でしたが、シネコンの時代に対応してか、大空間を分割したり、隣地に増やしたりで、7館で運営しています。残念ながら中のインテリアは見れませんでしたが、創建当時のものを多く残しています。
夜になっても子供たちが周りをうろうろしていましたが、このあたりは治安もよいようです。
レイクシアター
高谷時彦記 Tokihiko Takatani
同じくシカゴ近郊のセントチャールズにもArcada Theatreという劇場がありました。これは1926年築で当時5000人のまちの人口に対し1009席のキャパシティを誇ったそうです。大きさではシカゴにもっと大きいものがあるかもしれないが劇場としての美しさと美的なステージセットは負けるものではないといわれていたことが、劇場のホームページに出ています。
この劇場は映画も含む多目的に使われていたようですが、映画館のような単一目的ではなく劇場としての本格的な設備やスペースを備えていたことで、Performing Art Centerとして生き残っていけたとのことです。
かつてここに出演した人の名前をみるとオリビアデハビラントなどそうそうたる名前が並んでいます。また案内してくれた方によるとケネディも選挙のときにここで演説をしたそうです。
Arcada Theatre
これら劇場や映画館のほかにも、下の写真(左)のようなアールデコスタイルもあります。ちなみにその横は、山形県鶴岡市にある閉鎖された映画館スカラ座の外観です。現在は使われておらず、外観が覆われていますが、それらをはがすとアールデコ(風?)のものが出てくるような気がします。
右鶴岡スカラ座
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