大石邦子の「令和元年の旅」

5/1に新しい天皇即位のもと、令和の時代が動き始めた。

平成元年に初めて飛行機に乗り、それから海外にも出るようになった。車いすの私は一般ツアーには入れてもらえず、いつも個人旅行であった。

今回の旅は「若松コロニー」建設150周年記念の訪米団である。「おけい」の墓参も兼ねている。明治2年戊辰戦争で敗れた会津の侍たち20数名が、もう一つの會津をと「若松コロニー」建設に夢を託した。団体を率いた武器商人ヘンリー家のこもり「おけい」16歳もいた。コロニー建設は失敗したが、日本の農業技術が高く評価されカリフォニア州の史跡となった。その入植の年から150年の6/8、ゴールドヒルで盛大な式典が行られるとの招待であった。

昭和45年には合唱団員85名が、その後第1次、2次3次と続いたが途切れ、今回33年ぶりの訪米団となり、15代松平家殿様も同行、ヘンリーの末商が150年を経てコロニーの跡に立たされるのだ。胸が熱くなる。無残にも異国に地に散った多くの魂がどんなに喜んでいるであろうか。でも、私は体調崩してこの旅に加われなくなり残念でならない。