オヤジの弁当箱

日々の手作り弁当だけが生甲斐のしょぼくれオヤジ。弁当メニューと併せて日々の雑感を付記。

葬儀と蜜柑畑

2014-02-24 | Weblog

2/24 (月) 先週の20日、通夜の為に高知へと飛んだ。午後便の機窓から眺めた地上は、雲に阻まれて望めなかった。機内誌を捲りながらひと時を過ごした。再び地上に目を遣ると、薄墨をひと刷きした如くの雲間を通して紀州の山並みが微かに望めた。山々の頂きや谷筋に、雪が積もっていた。

紀州の山並みに、これほどまでに雪の残っている様を目にするのは記憶にない。海上を飛ぶ帰省の飛行機では、進行方向の右窓、海岸線や山並を臨める側の席に座るのが常である。遥かな上空から、海岸線から川沿いに山々へとつながる人跡を見て、太古からの人の営み、行き来したであろう道筋に思を馳せるのが面白い。

紀州の山並みを過ぎると、紀伊水道に至る太平洋上を飛ぶ。暫くすると、徳島と高知の県境の集落を微かに望み室戸岬の上空から土佐湾に至る。この頃から雲が途切れた。徐々に高度を下げ始めた機窓から、古の昔、都へと帰任する「紀貫之」が、羽根があれば飛んで帰りたいと詠んだ”羽根岬”が見える。

ここらは切り立った海岸線の山の上に田畑が開墾されている。ここは、イモやスイカ、柑橘類や枇杷の産地である。そして、故郷の町や川筋がはっきりと見え始める。十分もすれば空港に降り立っ・・・今度は海上に目を凝らす。

クジラの姿を追うのだが、汐を吹き上げる様を見たいと渇望するのだが。未だ、一度たりとて目にしたことがない。クジラは何処だ?ホエールウオッチングの船が出るんだから、一度ぐらいは目にしてもいいと思うのだが・・・。嗚呼また駄目だと思う間もなく着陸だ。空港は海と河口の直ぐそばに在る。

妹夫妻の出迎えで、そのまま葬祭場へと向かった。故人となった「秀道」と対面する。安らかな貌をして眠っているようだ。今月初めに体調が悪化、入院してから10日ほどで身罷ったとのこと。『入院を誰にも言うな、葬式もしなくていい』と云うのが秀道の意思だったそうだ。が、流石に葬式だけは出させて貰ったと、妹のIKUが涙ながらに挨拶した。

『いごっそう』と言う、土佐男の片りんを背負って生きた秀道らしい。一男一女と母、そして妹のIKUの家族が残されたが「全てを片付け整理をして死んだ」とのこと。57歳での死、最期の七年間は肝臓癌と共に生きてきた。身内ながら、立派に生き抜いたと誉めてやりたい。

通夜、翌日の葬儀ともに大勢の方々が参列して、その死を悼んだ。秀道がこれまで歩んできた、利他の生き方が分かる。

 

土曜日は昼前に蜜柑畑へ出た。梅の花が満開に近く微かに香っていた。この日は柚子の剪定だが、妹の旦那で同級生のHIROKATUが全部剪定をした。未だ木が小さい、大した本数でないので夕方には終わった。私は、焚火をして餅を焼いたり焼きもをして遊んでいた。

              

焼芋に魅かれた従姉達も三人寄り、それに妹夫妻と畑が賑やかであった。樹に残しておいたネーブルや、一寸時期が早い八朔などを味見させた。

                 

小夏と甘夏の収穫は3~4ヶ月先である。文旦は、未だ三分の一ほど収穫をせずに置いてある。何れにせよ、今年は裏年にあたるのか稔りが少ない。

          

         剪定した柿・枇杷は焚火に    甘夏 ・奥は八朔            小夏

日曜日は車の運転、仏具屋やから道の駅「キラメッセ」と、母と従姉妹二人を載せてドライブ?、信号の見落としをしてしまぅた。夕方近くになって畑に道具を置きに行く。黄昏が迫る中で、満開の梅の花を見ていると、梅の精が舞い降りてくるかのような気がした。

 

                      

 

通夜・葬儀と別れの儀式、従兄弟たちとも一月足らずの間に顔を合わせて「葬式や法事で顔を合わすだけじゃな、元気なうちに従兄弟会をやらんといかんな」と云う話になった。

 

 

 

 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (かずみ)
2014-02-25 18:14:55
寂しくなりました。

名木さんには、色々と気にかけてもらい、本当に良くして頂きました。

あの人懐こい笑顔に、もう、会う事が出来ないと思うと涙が溢れてきます。

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ありがとうございます (オヤジ)
2014-02-26 18:12:46
秀道の逝去は実に残念でした。悼んでいただき、ありがとうございます。
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