2/16(月) 週明けの今朝の弁当は「揚げ物」である。今日明日のメニューは土曜日から決定済みであった。土曜日に会社に出た折に食材を贖っておいた。その成果であるが、実は危ないシーンも生じていた・・・。
先ずは今朝の弁当からだが、起床はなんと七時だった。家人に起こされて目覚めた次第だが、起こされる直前まで夢を見ていた。残念ながら、その楽しいはずの夢は起こされて五分も経たないうちに霧消した。
最初に大急ぎで仕度をしたのはご飯を炊くことであった。鍋で三合の米を仕掛けた。次いで、掻揚げとトンカツの準備。掻揚げ用の人参・タマネギ・牛蒡を刻み小エビ解凍する。ついでに豚小間も二三枚天麩羅だ。トンカツ用のロース肉を叩き、軽く塩胡椒してトンカツの用意を整え、揚げ物鍋を熱した。
一方で、箸休めの小松菜を茹でる。これは醤油と胡麻を降るだけだ。卵焼きは厚焼きを諦めて、小フライパンでオムレツ風に焼くつもりが、大急ぎのためか煎餅風になっちまった。
キャベツをスライスし、揚げ物の準備が完了。先ずは掻揚げから始まり、豚小間を揚げ、最後がトンカツだ。時間が押しているので、気忙しい・・・。
何とか間に合った。今日も二人分だが、飯が隠れてしまい、写真だけだと訳が分からん。
-土曜日は一番-
土曜日の昼前、人形町に着き、「日山」で翌週の弁当食材を買った。月・火の二日分を想定して牛小間300g(648円/g)とトンカツ用のロースである。そして夕刻に「ちょっぷく」に持参するCOCO壱の豚ルーの10辛の増量をテイクアウトし、会社へと向かった。
そして夕刻、在府の折の常なる行動パターン「ちょっぷく」を訪ねた。昼のランチも仕舞い、翌週に備えた店内の手入れなども終える刻限である。
店長のYAMAちゃんの、当らぬ競馬予想や結果を聞きながら酒盛りの始まりを待つ。常連の助っ人は、今日は一人だけだが、仕事を終えて後から駆け付けるメンバーも居るとか。そしてランチの残りの惣菜がテーブルに並び、飲み物を問われる・・・。
今日は生ビールからだ・・・、遅れて何時ものメンバーが勢揃いした。ハイボールに切り替えると、YAMAちゃんがシーバスリーガルの瓶をあけた。これは勿論売り物ではない。日頃、店のハイボールに薄い薄いと文句を付ける意趣返しか、滅茶滅茶濃い~のにしやがった。これやぁ、チョッと濃すぎるぜ!
日本酒を振る(シェイク)と旨くなると、FUNAちゃんが一升瓶を振って飲んでいる。何でもTVでやってたそうだが、酒の角が取れてまろやかになると云う。一口啜ったが、何となくそう感じたのは、気の所為か?私は日本酒の味は解らん、好みはあるが味の良し悪しは解せない。
ハイボールから日本酒、そしてまたハイボールへ、最後に日本酒を注がれてお仕舞にしたが・・・。そんな風に、土曜の夕刻のひと時を楽しんだ。
頃合いを見計らって先に失礼する。これも何時ものとおりだ。昼間の買い物の紙袋を抱えて、「それじゃ来週、月曜日に待ってるよ」の、YAMAちゃんの営業トークを耳にして店を後にした。
東急東横線の降車駅『学芸大学』に着いたのは、午後九時過ぎ。買い物はないか?と自宅に連絡を入れ、改札を出た。出たはいいが、妙に手持ち無沙汰だ??。そうだ、買い物の袋がないぜ。
何処だ!どこに置いてきたんだ。メトロから乗り換えた中目黒で、車内に置き忘れたか?。「車中はすっかり眠りこけ、中目黒に到着のアナウンスで目覚め。向かいのホームに入線した東横線電車を目にし、大慌てで電車を降りたからな」、これが一番正解だね。そう思って、改札の駅員に訪ねると「地下鉄線の社内のことは分りません」と、落とし物の問い合わせ先のチラシをくれた。
冷たいものじゃないか・・・、中目黒は同じ駅だと云うに。鉄道電話で問い合わせもしてくれない。今になって腹が立つぜ。で、この夜の探索は諦めるしかなかった。頭の方も半ば朦朧だしね・・・。
で、昨日の朝から大探索が始まった。袋の中は肉と本だ、一晩外に置いたら駄目よ、ダメダメと、家人は言うが。弁当人のおいらとしては、その食材を失くしてしまうことには耐えられる。意地だね!
然し、九時から問い合わせができるメトロの忘れ物センターの電話が一向に繫がらない。意地になって掛け直すが駄目。しょうがないんで、メトロの中目黒駅に連絡したが「そんな遺失物は上がってない」とのこと・・・。気分転換に風呂に入ることにした。
風呂に浸かりながら考えた、思案をした。『もしかして、店に置いてきた可能性は?ほとんどないが、ゼロではないか。或いは、人形町駅のホームの椅子に座ったよな。暫らく電車は来なかった、で、多分居眠りか。電車の入線に気付き、慌てて乗る、その折に荷物を椅子に置いたまま・・・、可能性は低いが有り得ないことはなし・・・』。
風呂の中で考えたことを、思い当ることを潰して行くしかない。先ずは、YAMAちゃんに電話を入れた。「えっ、そんなに酔ってたの!荷物は気付かなかったな~」の返事。固く口止めだけはした『誰にも云うなよ』と。上野の忘れ物センターは、依然として繫がらぬ。世の中には粗忽者が多いようだ。「それやぁ、お前のことだ。か」
そして、人形町駅の事務所に一縷の可能性を掛けた。『昨夜の午後八時過ぎなんですが、中目黒行の前から二・三両目のシルバーシートか、若しかしてホームの椅子に。茶色の紙袋で、中身は肉と文庫本なんですが』。と、、「肉はどこの物ですか?」と返ってきた。何と、大当たりである。信ずる者は救われる。神は、正直者の味方なのだ・・・。
とうとう判明した。生ものの肉は人形町駅に、本は上野のセンターに送ったと回答を得た。それじゃこれから受け取りに参りますと、参上した次第さ。これで、今日の弁当も明日の弁当も安泰となった。因みに明日は「牛煮」でっせ!
生ものはセンターで保管できないので、現場廃棄の処理で、本だけは腐らないので上野に送られたそうだ。早いうちに手を打ったのが奏功し、弁当OYAJIがなけなしの小遣いで買った菜は、日の目を見ることができた。週末、苦心惨憺のお粗末話である。人生には、ドラマが必要だ・・・。
今度から、荷物は手に縛りつけておかなくちゃ・・・。それとも、酒を断つか?