3/25(月) 週末、東京の桜は満開を迎えた。土曜日、思いたって都内の老人ホームに入居している九十三歳になった伯父を訪ねた。花曇りではあったが、車椅子の伯父を、ひと時桜の下で過ごしてやれたらと思ったのだ。
「ホームで桜」
小さな缶ビールと桜餅を持参した。ホームのスタッフに桜のある場所を訊くと「すぐ前の千川通りが桜並木です」とのこと。耳もすっかり遠くなっている伯父に「散歩に行きましょう」と、呼びかけると首を横に振った。
ホームの二階ベランダ越しに桜が見えると云うので、そこまで車椅子を押した。『桜が見える場所があったんだな』と、昨年入所した伯父は初めて知ったようだ。『桜の色が何だか白っぽいな…』と呟いた。
ひと時をホームで過ごした後、独り千川通りを歩いてみることにした。ホームから池袋方面に五分も歩くと桜並木が見えてきた。風が出た、少し肌寒い。伯父を連れ出さなくてよかったか・・・。富士見台から練馬駅まで、三十分程であったが桜樹の下を歩いた。
急遽、会社のスタッフ独り者のAOKIを目黒川の花見に誘った。
「人混みの桜」
五時前に中目黒駅に着いた。ホームから改札を抜けるまで立錐の余地もないほどの人。ここ数年前から、目黒川沿いの桜が一大人気となっている。花見客の人出である。一車線と狭い川沿いの道は両側とも人波が途切れることなし。つい四日前の桜と違い満開に近い、花盛りでもあるが、人盛りであった。
四日前の目黒川
暫しAOKIが持参した缶ビールの飲み、人出の少ない目黒へと川沿いを下った。小伝馬町にもある「いろは寿司」がここにも在り、目敏いAOKIは知り合いの店のオバサンを見つけた。ここで生ビールを手にし、歩いた。目黒の焼き鳥屋にて熱燗で冷えた体をほぐした。と、携帯が鳴った・・・。
すっかり失念していた。「奈加野」にて、高知県庁の若者と送別の一献があったのだ。拙い、大急ぎでAOKIを伴い渋谷に急行した。ボケ老人であった、桜ボケか?
昨日の日曜日、地元の友人YAMADAさんと13時に学芸大学駅で待ち合わせ。二人の花見である。5~6人での花見予定が、公務員は週休勤務となり、ビジネスマンは大阪へ、雨が降りそうだと前々日にキャンセルしたり・・・。オジサン二人で何処へ行こうかと鳩首。
結局毎年花を見て歩くコース、かつての散歩コースを辿り、目黒川沿いに至ることとした。下馬公園~世田谷観音~駒繋神社~蛇崩れ緑道から中目黒に至った。YAMADAさんはこのコースは初めてと喜んだ。
それにしても、桜色の薄まったことよ、挙句に枝が払われ、張り出した木は伐られて、私が楽しんだあの桜並木の面影は年々に消滅の一途となる。
目黒川沿いは昨日同様の人出、崩れると思われた天気は薄日が差したりと絶好の花日和となった。が、こうも人出が多くては・・・山手通りの台湾中華店でギョーザと生ビール、コーヒー店でタバコを吸って帰宅となった。
気温の所為か、老樹になったのか?東京のソメイヨシノに桜色はない。「桜に酔う」そんなシーンを東京で求めるのは最早無理だろう・・・。東北にでも出かけるしかないのか。
今朝の弁当は、二人分となった。長女は今日は休みで不要となった。二人分とは、力が入らないが・・・。
メニューの方は、「鶏唐揚げ」と「エビと野菜の炒め物」、「小松菜の胡麻和え」「分葱の出汁巻卵」とした。
食材は、鶏肉・人参・エビ・ピーマン・シメジ・小松菜・分葱・卵にキャベツの千切であった。
早々と弁当が仕上がり、バナナン・リンゴ・イチゴ・パイン・ウコンに小松菜・キャベツ入りのスムージーを作る。ちょっとしたウコンの苦味が、何ともいえない良さであった。
明日から高知へ行く、弁当は金曜日の一回を残すのみとなった。五年間にわたる弁当生活に一区切りを付けよう・・・。