生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

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行政権力が他の権力も抑えている

2018年06月25日 21時46分51秒 | モリカケ問題
2018年6月25日-1
行政権力が他の権力も抑えている


  「 刑事処分の発表後に調査報告書を出す──。事実、大阪地検特捜部が佐川宣寿前理財局長をはじめ告発されていた財務省幹部および近畿財務局職員計38人の不起訴処分を公表したのは、5月31日のこと。財務省が調査報告書を公表したのは5日後の6月4日だ。そもそも、大阪地検特捜部は当初から立件は見送る算段で、決裁文書の改ざん発覚の1カ月後である4月の時点で全員不起訴が決定していたことは既報(http://lite-ra.com/2018/06/post-4044.html)の通りだが、財務省はこの結果を当然把握しており、その上でいつ調査報告書を出すかを決めていたのだ。つまり、完全な出来レースの調査報告だったのである。
 しかも、注目すべきは、〈官邸も早くということで、法務省に何度も巻きを入れている〉という部分だ。これは、大阪地検の不起訴処分という捜査結果を早く公表するよう官邸が法務省に対して圧力をかけていた、ということ。ようするに、政治的独立性を保持すべき検察の捜査結果に法務省を通じて介入していたことを、この文書は裏付けているのである。
 官邸から法務省へ、法務省から大阪地検へと加えられた圧力。無論、官邸が介入したのは、捜査結果の公表だけではない。不起訴処分という決定自体も、官邸の介入によっておこなわれたものと考えるべきだろう。
 本サイトでは、不起訴処分が公表された際に、大阪地検特捜部の捜査を潰した首謀者は“法務省の官邸代理人”こと黒川弘務・法務省事務次官だと指摘。森友問題が勃発したあとには「黒川次官と菅義偉官房長官の間で、法務省の悲願だった共謀罪の成立とバーターで、安倍首相、昭恵夫人の疑惑に蓋をして、籠池理事長の口封じ逮捕をおこなうという密約が交わされた」という噂が駆け巡ったことや、「森友捜査をコントロールしようと大阪地検にプレッシャーをかけるべく、毎日のように本省が地検幹部に連絡を入れていた」という地検担当記者の証言などを紹介した。
 そして、この官邸─黒川法務事務次官というラインが大阪地検特捜部の捜査に介入していたことは、今回の文書で確かなものになった。不当な土地取引のみならず、決裁文書の改ざんという国家的大犯罪が罪にも問われず、見逃されるという民主主義国家にあるまじき結果は、やはり安倍官邸が引き出していた──。これこそがまさに「独裁」の実態ではないか。」
http://lite-ra.com/2018/06/post-4079_2.html


  「昭恵夫人付き職員の谷査恵子氏が森友土地の「賃料引き下げ」を要求の記述も

 さらに、辰巳議員はこの文書とは別に、財務省と国交省が隠蔽しつづけている記録のひとつとして、2015年11月12日に総理夫人付き職員の谷査恵子氏が財務省に口利き電話を入れた当日、近畿財務局が大阪航空局に電話で報告していた内容が記された文書も公表。ここには〈近畿財務局からの情報提供〉として、〈11/11に安倍総理夫人付きのタニ(女性)氏から、森友学園に係る以下の問い合わせが財務本省にあり〉と書かれており、さらには、谷氏が「新聞報道であった介護施設に対する賃料引き下げの優遇措置を小学校にも適用出来ないのか」「貸付料の減免、土壌汚染対策工事中の免除等はできないのか」と迫ったことが記されていた。安倍首相はこれまで谷氏の口利きを「値下げをしてくれ、優遇してくれということではなくて、制度に関する問い合せ」として問題ないと答弁してきたが、谷氏ははっきりと「賃料引き下げ」「貸付料の減免」を要求していたのである。
 しかも、この文書には、〈安倍総理夫人付きのタニ氏は、経済産業省からの出向者のようである。〉〈安倍総理夫人は、森友学園が開校を計画している「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長に就任しています。〉とも記されている。いかに森友が「総理夫人案件」であることを強く意識していたか、ここでもよくわかるというものだろう。
 こうした財務省が隠し通そうとする文書を突きつけられ、安倍首相は「事前通告にない質問だから答えようがない」と逃げ、「真偽のほどもわからない」「真実かどうかもわからない」「まったく架空の状況」などと、あたかもでっち上げの可能性があるかのように強調した。──こうした態度も含め、メディアはしっかり報じる必要があるだろう。
 何度でも言うが、森友も加計も、民主主義の根幹を揺るがすこの国にとって重大な問題だ。そこから関心を失わせようと安倍首相や麻生財務相は嘘ばかりを吐き、為政者の嘘を国民に慣らしつつあるが、そのおかしさに異を唱えず、報じないならば、メディアも同罪だ。
(編集部)」
http://lite-ra.com/2018/06/post-4079_3.html


 「官邸の代理人」黒川法務事務次官
 「こいつがいる限り、安倍政権は安泰だ」と酷評される男が、論功行賞で位人臣を極める。
 2017年6月号 DEEP
  「検察関係者は「黒川と首相官邸との間で、元秘書らの立件で捜査を終わらせるという手打ちがあったと聞いた。東京地検の捜査を決裁する次席検事が13年7月以降、黒川の後輩となり、人事に影響力を持つ黒川に逆らえなくなった。小渕事件は次席検事らが特捜部の捜査を止めたと言われている」と解説する。
〔略〕
「あっせん利得処罰法違反などは明白だったが、黒川が官邸から立件見送りを頼まれたのではないか。経済再生担当相に所管外のURへの影響力はないという論理を地検に押し付け、誰一人罪に問わず、事件を潰した。逆に森友学園問題では、籠池泰典前理事長を早く捕まえるように言っているらしい。安倍政権の代理人に成り下がった」と検察関係者。
〔略〕
内閣人事局が新設され、中央省庁の事務次官、局長、部長、審議官計約600人の人事は首相や官房長官が決める。

「霞が関の役人は震え上がっている。森友学園問題で恥も外聞もなく安倍の防波堤となっている財務省理財局長が象徴的。誰もが安倍や菅に逆らえず、忖度を繰り返す。検察も例外ではない。戦後積み上げてきた検察への国民の信頼は失墜した」と記者は見ている。

小渕事件や甘利事件を潰した黒川には、官邸から論功行賞の人事があった――。法務検察内では、そんな話が広がっている。

昨年7月、当時法務事務次官の稲田伸夫が官邸に対し、検事総長交代や稲田の検事長転出、後任の次官に刑事局長の林真琴といった人事案を打診したところ、黒川を次官にするよう指示されたというのだ。

「政権が法務検察人事に介入するなど聞いたことがない。ここまで舐められたか。検事長に出るはずの黒川が事務次官となり、省内で冷めた声も多い共謀罪法案の成立に前のめりになっている。どうせ官邸から言われたのだろう」と検察関係者。」
https://facta.co.jp/article/201706021.html




 「収支報告書への記載時期がずれただけで贈収賄を匂わせるような虚偽記載事件をでっち上げ、のちに無罪となった小沢氏を政治権力の座から引きずり下ろした」
検察は第二次安倍政権下において政官界に切り込む何度かのチャンスを自ら棄ててきた。

・経済産業相だった小渕優子氏の政治資金問題
→秘書らの立件にとどめ、小渕氏を免罪した。

・甘利明元大臣の口利き疑惑
→不起訴処分。


  「
大阪地検特捜部は市民団体の告発を受けた当初から、この事件の捜査に消極的だったのではないだろうか。

事実として、検察は第二次安倍政権下において政官界に切り込む何度かのチャンスを自ら棄ててきた。

経済産業相だった小渕優子氏の政治資金問題では、東京地検特捜部が政治資金収支報告書に総額3億円を超える虚偽記載・不記載を突き止めながらも秘書らの立件にとどめ、小渕氏を免罪した。

建設会社に頼まれてURから多額の補償金を引き出した甘利明元大臣の口利き疑惑は、謝礼として秘書が500万円、甘利氏本人が100万円を受け取ったもので「あっせん利得のど真ん中に近い事案」(郷原信郎弁護士)だったにもかかわらず、不起訴処分で幕を引いた。

安倍政権に都合の悪い事件について、市民からの告発を受けた検察は任意の事情聴取をするなど捜査に着手したフリはするが、実際にはまったくやる気を見せてこなかった。

収支報告書への記載時期がずれただけで贈収賄を匂わせるような虚偽記載事件をでっち上げ、のちに無罪となった小沢氏を政治権力の座から引きずり下ろした同じ検察が、安倍政権のもとでは、あまりに対照的な捜査姿勢を示してきたのだ。

その背後に、黒川弘務氏という法務官僚がいることは、これまで何度かメディアにも報じられ、筆者も当メルマガでふれた。

検察審査会を利用して小沢氏を陥れるのに最後まで執着した黒川官房長を森ゆうこ参院議員が呼び、捜査の不公正を指摘し、執拗に追及したが、黒川氏はシラを切り続けた。

非自民政権を嫌うこの官僚を安倍政権は重用し、2016年9月には法務事務次官に据えた。官房長から地方の高検検事長として赤レンガを出るというのが普通のコースだが、官邸は彼を法務省内に留め置いたのだ。

https://www.mag2.com/p/news/362100/2




「森友文書改ざんの財務省職員不起訴」に暗躍した法務官僚の実名
  「検察も行政組織とはいえ、捜査の中立性という建前上、内閣から独立した体裁をとらねばならない。いかに官邸が内閣人事局を通じ幹部人事を牛耳っているとはいえ、検察の人事には手を出せないことになっている。

だが、法務省ならなんとでもなる。法務官僚は法務省と検察庁との間を行ったり来たりしているにもかかわらず、法務省のポストならコントロールできるのだ。

安倍官邸は、このカラクリを利用した。黒川氏は現在に至るまで法務事務次官のポストに居座り、菅官房長官の信頼を得て、官邸と検察の間をつないでいる。

もっとも法務・検察組織では他の省庁と違い、事務次官がトップではない。検事総長を頂点とし、各地の高検検事長、最高検次長、その下に事務次官という序列だ。

それでも、共謀罪法の成立に尽力し官邸のおぼえめでたい黒川氏は序列とは別の力を検察組織に及ぼしている。


山本特捜部長のやる気は別として、大阪地検特捜部は財務省や国土交通省の事情聴取を進めていた。その過程で見つかったのが、決裁文書の改ざんだった。

特捜部の捜査実務を担ってきた資料課の優秀な4人の事務官たちが配置され、データ解析を進めた。結果、決裁文書の改ざんに行きあたったのである。…大阪地検は、まず先に公文書の変造容疑を固めようとした。

関係者がこう打ち明けた。「…霞ヶ関の捜査なので、東京地検や関東周辺の検事を応援に駆り出し、大阪地検の検事が東京地検の分室に出向いて捜査を進めていた」

年明けの2月26日には、大阪高検検事長に上野友慈、大阪地検検事正に北川健太郎が就任。2人とも大阪地検の特捜部経験がある現場の捜査検事だ。この大阪地検のシフトは検察関係者の一部で「2.26人事」などと呼ばれた。…そこから政権中枢を直撃するように受け取る向きもあった。だが、その実、大阪地検にはもともとそんな気概はなかったのかもしれない。やがて捜査の空気がしぼんでいった。
(週刊ポスト6月22日号)>
文書改ざんが見つかり、いざこれからという時、急速に捜査の空気がしぼんだのはなぜなのか。

もし佐川氏らが逮捕、起訴された場合、不当な価格で国有地を払下げし、決裁文書を改ざんしなければならなかった真の理由が法廷で追及されることになる。官邸の指示があったのかどうか、あるいは官邸と何らかの打ち合わせをしたのかどうかが改めて問われるだろう。

要職を追われた佐川氏が沈黙を守っているのも、官邸が検察を抑えてくれるという期待があればこそに違いない。真実を吐露したほうが不利に働くことを計算してのことだろう。

黒川氏が官邸と検察との間で何らかの立ち回りをした。その証拠はもちろんないが、ありえないこととは思えない。」
https://www.mag2.com/p/news/362100/3