2020年10月20日(火曜)-1
白井 聡 著作目録
内田 樹・白井 聡.20160721.属国民主主義論 この支配からいつ卒業できるのか.356pp.東洋経済新報社.[本体1600円+税]
[Rh20200917、☆☆☆☆]
白井 聡.20161117.永続敗戦論 戦後日本の核心.295pp.講談社[+α文庫].[本体780円(税別)]
[B20190301、800円][未読][201303.太田出版[プラス叢書]]
白井 聡.20180422.国体論 菊と星条旗.347pp.集英社[集英社新書].[本体940円+税]
[B20190301、800円][未読]
白井 聡.20200423.武器としての「資本論」.290pp.東洋経済新報社.
[Rh20201003、☆☆☆]
保守、皇国史観、関連本
-------白井 聡.20200423.武器としての「資本論」.290pp.東洋経済新報社.
[Rh20201003、☆☆☆]
p31 資本制社会の(白井聡202004『武器としての「資本論」』の推定では、)マルクスの定義は、
資本制社会の定義=
「「物質代謝の大半を商品の生産・流通(交換)・消費を通じて行なう社会」であり、
「商品による商品の生産が行なわれる社会(=価値の生産が目的となる社会)」」(白井聡202004、31頁)。
p47 資本制社会での富は、巨大な商品集積として現れる(白井聡202004、47頁)。
p48 富が主に商品の形で現れる社会は資本主義社会だけである(白井聡202004、48頁)。
p52 無縁社会 匿名の存在(56頁)
「商品交換は、共同体の終わるところに、すなわち、共同体が他の共同体または他の共同体の成員と接触する点に始まる。しかしながら、物はひとたび共同体の対外生活において商品となると、ただちに、または反作用をおよぼして、共同体の内部生活においても商品となる。」(マルクス『資本論』1、158頁)[白井聡202004、52頁]。
p55 商品交換の特徴 [my取引の成立、負債の決済。]
・「商品交換のよいところは、後腐れがないということです。」(白井聡202004、55頁)。
・「共同体内部のやりとりは、後腐れのかたまりです。」(白井聡202004、55頁)。
p56 「農村共同体のしがらみの中で生きるよりは、都会に出て〔略〕商品関係の中に身を置きたいと多くの人が考えたという現実があります。それこそが「商品が人を自由にする」代表的事例です。」(白井聡202004、56-57頁)。
p57 【my=変数(変化)、意志決定にかかわる事項。銀行は他人のお金の使い方を知っている。】
「キャッシュレス化とは、お金のやりとりをすべてコンピュータ上の電子データに置き換えていくことです。となるとお金のやりとりの記録が残ることになります。〔略〕
キャッシュレス化が進むということは、つまり、「金を使う」ことから匿名性が消えることなのです。これは「商品の世界の中に入れば自由になれる」という資本主義の大原則が崩れるということです。」白井聡202004、57頁)。
「キャッシュレス化は資本主義の原理にとって実はとんでもない出来事である。」(白井聡202004、57頁)。
p58 資本家は、労働者を食わせる義務はない。(白井聡202004、58頁)。
資本家と労働者は、貨幣商品と労働力商品を交換する。
しかし、両者は共同体を構成しているわけではない。(白井聡202004、59頁)。
p60 「部下と上司の関係は官僚的支配の一形態」(マックス ウェーバー;白井聡202004、60頁)。
→ソ連は?
p64 my=システムの移行。
p66 新自由主義。my=商業、広告、商業主義。
「肉体を資本によって包摂されるうたに、やがて資本主義の価値観を内面化したような人間が出てくる。すなわち感性が資本によって包摂されてしまうのだ」(ベルナール スティグレール『象徴の貧困』;白井聡202004、66-67頁)。
「人間の感性までもが資本に包摂されてしまう事態をもたらしたのは、とりあえずは「新自由主義」(ネオリベラリズムもしくはネオリベ)である、と言えるでしょう。〔略〕
新自由主義とは〔略〕一般的には「小さな政府」「民営化」「規制緩和」「競争原理」といった事柄をキーワードとする政治経済の政策であり、資本の具体的対応としては、「洗濯と集中」「アウトソーシング」といった利潤の追求が喧伝されますが、要するにこれらは剰余価値の追求です。」(白井聡202004、67頁)。
p67
「 日本においては過去30年ほどの間に、従来「日本的経営」の特徴と言われてきた、終身雇用に代表される、企業におけるある種の共同体主義が、新自由主義によって崩れてきました。これは共同体の外の原理が共同体を包み込み、内部に浸透してゆくプロセスそのものです。」(白井聡202004、67-68頁)。
p68 金儲けだけ主義
「日本経済のパフォーマンスが悪くなってくると、逆に「日本的資本主義こそが不況の元凶、日本経済衰退の元である」と指弾され〔略〕、アメリカを範とした新自由主義化が目指されます。「選択と集中」と称して、儲かりそうなところに集中投資して、儲かりそうにないところは切っていく。そして〔略〕雇用の脱正規化が激烈に進みました。一部の正規雇用者を守る一方で、膨大な非正規労働者を「お前たちは、仲間ではない」と〔略〕使い捨てるわけです。」(白井聡202004、68-69頁)。
p69 デヴィッド ハーヴェイ 逆分配
「デヴィッド・ハーヴェイ〔略〕は新自由主義について「これは資本家階級の側からの階級闘争なのだ」「持たざる者から持つ者への逆の再分配なのだ」と述べています。」白井聡202004、69頁)。
白井 聡 著作目録
内田 樹・白井 聡.20160721.属国民主主義論 この支配からいつ卒業できるのか.356pp.東洋経済新報社.[本体1600円+税]
[Rh20200917、☆☆☆☆]
白井 聡.20161117.永続敗戦論 戦後日本の核心.295pp.講談社[+α文庫].[本体780円(税別)]
[B20190301、800円][未読][201303.太田出版[プラス叢書]]
白井 聡.20180422.国体論 菊と星条旗.347pp.集英社[集英社新書].[本体940円+税]
[B20190301、800円][未読]
白井 聡.20200423.武器としての「資本論」.290pp.東洋経済新報社.
[Rh20201003、☆☆☆]
保守、皇国史観、関連本
-------白井 聡.20200423.武器としての「資本論」.290pp.東洋経済新報社.
[Rh20201003、☆☆☆]
p31 資本制社会の(白井聡202004『武器としての「資本論」』の推定では、)マルクスの定義は、
資本制社会の定義=
「「物質代謝の大半を商品の生産・流通(交換)・消費を通じて行なう社会」であり、
「商品による商品の生産が行なわれる社会(=価値の生産が目的となる社会)」」(白井聡202004、31頁)。
p47 資本制社会での富は、巨大な商品集積として現れる(白井聡202004、47頁)。
p48 富が主に商品の形で現れる社会は資本主義社会だけである(白井聡202004、48頁)。
p52 無縁社会 匿名の存在(56頁)
「商品交換は、共同体の終わるところに、すなわち、共同体が他の共同体または他の共同体の成員と接触する点に始まる。しかしながら、物はひとたび共同体の対外生活において商品となると、ただちに、または反作用をおよぼして、共同体の内部生活においても商品となる。」(マルクス『資本論』1、158頁)[白井聡202004、52頁]。
p55 商品交換の特徴 [my取引の成立、負債の決済。]
・「商品交換のよいところは、後腐れがないということです。」(白井聡202004、55頁)。
・「共同体内部のやりとりは、後腐れのかたまりです。」(白井聡202004、55頁)。
p56 「農村共同体のしがらみの中で生きるよりは、都会に出て〔略〕商品関係の中に身を置きたいと多くの人が考えたという現実があります。それこそが「商品が人を自由にする」代表的事例です。」(白井聡202004、56-57頁)。
p57 【my=変数(変化)、意志決定にかかわる事項。銀行は他人のお金の使い方を知っている。】
「キャッシュレス化とは、お金のやりとりをすべてコンピュータ上の電子データに置き換えていくことです。となるとお金のやりとりの記録が残ることになります。〔略〕
キャッシュレス化が進むということは、つまり、「金を使う」ことから匿名性が消えることなのです。これは「商品の世界の中に入れば自由になれる」という資本主義の大原則が崩れるということです。」白井聡202004、57頁)。
「キャッシュレス化は資本主義の原理にとって実はとんでもない出来事である。」(白井聡202004、57頁)。
p58 資本家は、労働者を食わせる義務はない。(白井聡202004、58頁)。
資本家と労働者は、貨幣商品と労働力商品を交換する。
しかし、両者は共同体を構成しているわけではない。(白井聡202004、59頁)。
p60 「部下と上司の関係は官僚的支配の一形態」(マックス ウェーバー;白井聡202004、60頁)。
→ソ連は?
p64 my=システムの移行。
p66 新自由主義。my=商業、広告、商業主義。
「肉体を資本によって包摂されるうたに、やがて資本主義の価値観を内面化したような人間が出てくる。すなわち感性が資本によって包摂されてしまうのだ」(ベルナール スティグレール『象徴の貧困』;白井聡202004、66-67頁)。
「人間の感性までもが資本に包摂されてしまう事態をもたらしたのは、とりあえずは「新自由主義」(ネオリベラリズムもしくはネオリベ)である、と言えるでしょう。〔略〕
新自由主義とは〔略〕一般的には「小さな政府」「民営化」「規制緩和」「競争原理」といった事柄をキーワードとする政治経済の政策であり、資本の具体的対応としては、「洗濯と集中」「アウトソーシング」といった利潤の追求が喧伝されますが、要するにこれらは剰余価値の追求です。」(白井聡202004、67頁)。
p67
「 日本においては過去30年ほどの間に、従来「日本的経営」の特徴と言われてきた、終身雇用に代表される、企業におけるある種の共同体主義が、新自由主義によって崩れてきました。これは共同体の外の原理が共同体を包み込み、内部に浸透してゆくプロセスそのものです。」(白井聡202004、67-68頁)。
p68 金儲けだけ主義
「日本経済のパフォーマンスが悪くなってくると、逆に「日本的資本主義こそが不況の元凶、日本経済衰退の元である」と指弾され〔略〕、アメリカを範とした新自由主義化が目指されます。「選択と集中」と称して、儲かりそうなところに集中投資して、儲かりそうにないところは切っていく。そして〔略〕雇用の脱正規化が激烈に進みました。一部の正規雇用者を守る一方で、膨大な非正規労働者を「お前たちは、仲間ではない」と〔略〕使い捨てるわけです。」(白井聡202004、68-69頁)。
p69 デヴィッド ハーヴェイ 逆分配
「デヴィッド・ハーヴェイ〔略〕は新自由主義について「これは資本家階級の側からの階級闘争なのだ」「持たざる者から持つ者への逆の再分配なのだ」と述べています。」白井聡202004、69頁)。