キャンディとショコラ ~小さな花たち~

2013年02月14日 | 日記
真っ白な小さな花弁が集まった小さな花「イベリス」
     
彩りの少ない冬の庭に明るい印象を与えてくれます。

この「イベリス」の名は、スペインやポルトガルのあるイベリア半島から
来ており、この種の多くが自生していることに由来します。

    
花を接写してみました。これが一輪の花だと思っていましたが、
実は、小さな花がボール状にまとまってついています。

イベリスは、アブラナ科の植物で、花の一つは、直径は1cmほどの花で、
花びらは4枚で、外側2枚が大きく、内側2枚が小さくなっています。

草丈は、20cm~40cmとありますが、寒いこの時期の高さは15cm、
幅が20cmくらいです。

 

英名は、「キャンディタフト」タフトは、束、房という意味ですから、キャンディの束。
「お菓子の花」という意味とありました。日本にはいってきたのは、1870年頃。

この時期の寄せ植えの花の一つとして買っていたものですが、調べてみるとなかなか
気づかない、可愛らしい花形などを改めて見て、喜びが増えた感じです。



これは、プリムラで、八重咲きのジュリアンです。チョコレート色でバラ咲き。
今日2月14日にうってつけのお花です。

  
付けられていた名前も、ローズ咲きのジュリアン「ショコラ」。ついつい惹かれます。

花を買うときに、買いたい花色に茶色を思い浮かべることはありませんでしたが、
明るいミルクチョコレート色やもう少し濃い色もあり、白い縁取りがあることや、
まるでバラの蕾のように見えることもあり、色々な花が作出されていることに驚き、
思わず手にしていました。

今日は朝から素晴らしい青空で、暖かな陽射しがありました。玄関の中に置いていた花も
日向ぼっこに出しました。空を見上げています。

  

  
どちらも12月から咲いています。冬は花が長持ちしてくれるのでとっても嬉しいです。
右は、プリムラのオブコニカです。優しいピンクの花色と葉の明るい緑がきれいです。

静かに春を待つ間も、いろいろな花を楽しみたいものです。花が増えてきたビオラと
青色のプリムラ・ポリアンサ。今日の庭です。
  
          





花のアン・ドゥ・トロワ~シクラメン~

2013年02月06日 | 日記
シクラメンを頂いて早や2か月あまり、次々と開花を続け、花のある毎日を
すっかり楽しんでいました。

そんなある日何気なく見ていると、その花の形にとても特徴があることに
気が付きました。

それは・・・・~花びらが皆、真後ろに反り返ってる~ということ。
     

まるで思いがけない発見をしたみたいでした。そうなると、最初はどうやって開いてきたのか
気になってきて、咲きかけのものを探しましたが見当たらず、これから咲く蕾があったので
暫く観察することにしました。

シクラメンの蕾は、まるでつぼめた傘のようです。それが次第に緩んできます。
1月17日、22日
   

暖房のない部屋に置いているので、ここまでで5日かかっています。
そして、ほどけるように一枚づつ、更に数日かかって緩やかに開いていきます。

1月25日               1月26日             2月2日
    

今日6日
   

並べてみると、後ろに花びらをゆっくり回転させるように開いていったことがわかります。
また、一つの花がこんなにゆっくり咲くとは思ってもいませんでした。
まるでバレエの踊りがスローモーションで行われているみたいです。

またある日のこと、花が1輪、ぽとりと落ちていました。拾い上げて正面からみると、
何やら中心部分に透明な固い部分があります。更に裏返して、花びらを少し広げて
撮ってみました。

   

ええっ?これは何?まるで薄いプラスチックのように見えます。そして右側は、花が落ち、
ガクが残った茎です。
   

この固い部分は、花びらの付け根の部分で、同じ花びらとは思えないくらい固化しています。
これによって、後ろ向きに咲く花をしっかり固定しているようです。こんなことになっていたとは
驚きでした。

ガクの中には、丸い子房が出来ています。これをそのまま育てると種が取れますが、
シクラメンの育て方を検索していると、採種目的なら数輪残して、株が弱ってしまうので、
殆ど花後に茎をねじりながら抜き取ってしまうようです。

シクラメンは球根だとばかり思っていましたが、塊茎(カイケイ)といって茎が肥大したもの。
生産者の方は種から栽培しているようです。芽を出すときは葉が一枚からとか。また葉芽一枚に
花芽1本の割合で出来ていくので、葉の数が多いものが花も多いということになります。

育てているうちに蕾が上がってきて、その花茎が外へ倒れるように咲くことがあります。もともと
そういうものですが、成長過程で、葉組といって葉を外側に花が真ん中になるように、時間をかけて
人為的に集め姿を整えて出荷されており、普段見るような姿になっていることもわかりました。

シクラメンは、北アフリカから中近東、ヨーロッパの地中海沿岸原産の花。花期は、秋から春。
地中海性の気候を調べると、冬に一定の降雨(30mm未満)があるが、夏は陽射しが強く乾燥
するのが特徴。

シクラメンの水やりは、そんな降雨が少ないところで育ってきた植物であるだけに、底面給水と
いって底から水を土に吸わせ、直接、上から塊茎に水をかけないのが良いようです。
置き場所は、涼しくて、3時間以上陽のあたる場所。5℃から20℃くらいの部屋が適当。
また、暖房していない場所に置くのが長持ちさせるコツです。

この名は、花茎がはじめ丸まった状態で発生することから、または反対に、咲き終わった茎が
らせん状に曲がることから、サイクル(Cycle)に由来すると説明されているものがありました。

下には、ハート型の葉っぱ。濃い緑に、シルバーに光る内側の模様。上には、くるり踊る花たち。
すっかりお馴染みの花ですが、見ればみるほど特徴がありました。

  

今日のカーテンコールの様子です。
  


冬にもやっぱり~植物園(3)~

2013年02月01日 | 植物園
温室に入ると、カメラがいきなり曇りはじめました。10度以上の差があるはずですから無理もありません。
思いのほかというか、前回来た時より、沢山の花が咲いているように見えました。

「ロスマニア」アフリカ西部の熱帯植物。アカネ科。
 

白いふわふわした球のような花。合歓の花に似ています。
  

「ハナチョウジ」の上に、覆いかぶさって咲いていたので、名前がわかりませんでした。
 

名前はわからないけれど、珍しい黄色の花がありました。
  

アンスリューム「レディー・ラス」
  

ヘリコニアの仲間 、右は、背の高い「とっくりヤシ」
  

カラテアの仲間 とても際立つ葉の色彩です。

 
バナナがたわわになっています。その向こうには、鉢植えのコーヒーの木があります。
何度も温室を訪ねていますが、はじめてコーヒーの木に実がなっているのに出会えました。
  



こぼれるように咲くランの花、


まるで小さなバラの花のように咲いているのは、カランコエの花です。
 

ベトナムのツバキを初めてみました。大きな花です。カイドウツバキの「ハイドゥン」


これまた、驚きの「ソーセージの木」アフリカ西部原産です。

 
かなり高いところになってます。コウモリのいないここでは、人の手による受粉の賜物のようです。
   

さて出口のあたりには、いくつものランが展示されているのですが、
  

  


特筆すべきはこれ。香りをお届けできないのがとても残念ですが、「チョコレート」の香りがするのです。
 

すっかり暖まって外に出てみると、晴れやかな青空が広がっていました。


冬の大イチョウです。大空に広がっています。


これは、ハリモミ(別名、バラモミ)の木です。実がびっしりついています。
 

そして、正門に戻ってきました。チューリップの芽も出始めています。
 

冬の植物園。いろいろ鳥がさえずり、大きな針葉樹や広葉樹の静かなたたずまいが魅力です。
寒くなったら、ぜひ温室がお薦めです。熱帯や亜熱帯の、めったに目にすることない花にも出会えます。
また次に行くのが楽しみです。


〈追記〉帰りの鴨川では、沢山の小さい鴨たちが居ました。流れに向かい一所懸命、首をつっこんでいます。


大き目のサギらしきものがいました。。まるで翁?のように、ヒゲがあるように見えましたが、
胸のあたりの毛が風で広がっていたようです。


その後、ふつうの姿に戻っていました。
  

北大路橋の西のたもとから、北山を望む様子です。冬の散歩も楽しいものです。