やわらかな香り~百合 コンカドール~

2014年06月30日 | 日記
 

これは、去年の11月10日に植えたユリ「コンカドール」の蕾です。(6月12日)
太くしっかりした茎に、濃い緑の葉を沢山つけて、蕾は1本に5個ついています。

6月28日 最初の蕾が咲きました。


バラの「キャラメルアンティーク」の前で咲いていました。実はこの「キャラメルアンティーク」
5月の1番花は、ブラインドといって蕾が付かず、5枚葉で切り戻しをして6月に初めて咲いた花です。


いつものメジャーの登場です。花径は、約20cmあります。もう一つ開けかけの花も
付け根から測ると長さは、15cm弱あります。
 

雌しべは、幅1cm。雄しべは、長さ4cmもあります。
 

茎の高さは、124cmありました。こんなスタイルです。
 

移動中に雄しべがどんどん花粉を出して花びらに付きそうになったので、
仕方なく、取ってしまいました。




庭のフォーカルポイントに置いてみました。



6月29日
部屋に向いていた蕾が咲きました。
 


6月30日今朝の様子です。カサブランカよりも穏やかな、やわらかな香りが
漂っています。


香りの表現はとても難しいのですが、いろいろ調べているうちに見つかったBrent and Becky's Bulbsというサイトに
こんな表現がありました。

Conca d'Or - a yummy new lily with warm caramel melting into vanilla ice cream makes this an irresistible choice;
great substance.

温かいキャラメルがかかって溶けるバニラアイスクリームの香りとでもいうような・・・
美味しそうな香りのするユリ・・・といった感じでしょうか~

確かにそういわれればそんな香りがします。とてもいい香りです。


ユリの原種は、100種以上あり、品種は、約130種以上で、
アジア 70種、北アメリカ 37種、ヨーロッパ 12種、ユーラシア大陸10種
日本には15種(内7種は、日本特産種)とありました。(wikipedia「ユリ」による)

2012年7月22日の日記で、「カサブランカ」について調べたとき、カサブランカは、
日本原産の「ヤマユリ」・「ササユリ」「カノコユリ」「オトメユリ」などを交配して,
ヨーロッパで作出された園芸品種で、「オリエンタル・ハイブリッド」と呼ばれる品種と
わかりました。

コンカドール(Conca D'Or)は、植えた時点では、「イエロー カサブランカ」と呼ばれると
書きましたが、オリエンタルハイブリッドリリーと、トランペット百合の交配種であると
知りました。(「園芸ネット」ホームページ上より)

(トランペット百合とは、トランペット・ハイブリッドの中国原産のキカノコユリ、リーガルリリー、
ハカタユリなどを中心とした品種群のことと思われます。同名にナス科の「トランペットリリー」
(エンジェルストランペット)がありますが、それとは全く違うものです。)

日本の百合と中国の百合が合わさって漂う、ほど良いハーモニーです。


単子葉植物綱 ユリ目 ユリ科 ユリ属

コンカドール Conca d'Or

梅雨半ば~アジサイの頃の庭(2)

2014年06月27日 | 日記
その後6月22日までの15日間の中で、京都南部で晴れた日は、8日、14日、
15日、19日、20日の5日間。10日間のほとんどが曇り、または曇りのち晴れ、
雨となった日は18日のみです。しかしなんとなく曇りでも時折は、夕立みたいに
降った日もあったので梅雨ならではの、どんよりした日が続いている時期です。

ワイルドストロベリーが、次々と生っています。一重の可憐な花が咲きます。
 


6月1日の北米原産のアジサイ「アナベル」の蕾です。この後、玄関前に移動しました。
 

6月6日の様子。5日間でこんなに大きくなりました。
 

小さい蕾から順に撮ってみました。
   

6月7日 スカシユリと、一緒に植えている白とオレンジのゼラニュームは、花盛りを迎えました。
 


6月12日 6日後のアナベル また同じ順に撮ってみました。
 

6月18日 さらに6日後のアナベル
   

もう一つのアナベルもほぼ満開に。美しい純白の花です。


下から見上げたり、小さな真花の開花を喜んだり。
 



日々の変化を見つけて楽しむ・・・そんな今年の6月です。

アナベルについては、2012年6月26日の日記も合わせてみていただけたら幸いです。



梅雨時~アジサイの頃の庭(1)~

2014年06月23日 | 日記
今年の近畿地方の梅雨入りは、6月4日でした。平年より3日早いとのことでしたが、
去年より8日遅いとのこと。(気象庁のデーターより。去年は5月27日より梅雨入り)

西洋アジサイは、いつになく早く咲き始めたような気がしました。
5月30日
 

ちなみに、今年の5月末の京都南部の天気を振り返ると・・・・

2014年5月27日 曇りで日中の最高気温26度 ところが27日からは31日まで
晴天が続き、気温も連日30度を超え、真夏の状態に。31日は最高33.3度になりました。
6月に入ってからも、1日晴れ・最高気温36度、2日曇り34度 3日晴れ32度で、鉢植えにも
地植えのアジサイにも水やり2回はかかせませんでした。

6月3日 2年目で植えっぱなしの寄せ植えが伸びてきました。紫のサルビア、「フェニックス ワイン」
先端に小花のピンクの花が咲くピメレア「フォーシーズンズ」 赤の小花は、サンブリテニア「スカーレット」
   

名残りのバラ「ポンポネッラ」京成バラ園のバラ
 

残念ながら、今年も開花しなかった「ルージュ・ピエール・ド・ロンサール」ほぼ蕾のまま。
この後梅雨入りし、咲かずに終ってしまいました。


今年一番遅く、長く咲いた赤いバラ「ジークフリート」ドイツ・コルデス社の新しいバラ。
4月末にローズサポートの皆さんとバラを探しに一緒に行った京都のまつお園芸で買ったものです。
夕暮れに撮った写真です。
 


6月4日 今年もスカシユリの蕾が目立ち始めました。殆どバラの開花は終わり、四季咲きの木立性や
シュラブのものは、2枚目の5枚葉の上で、花柄をカットしました。また液体肥料を薄めにほとんどの
鉢にやりました。

  



5月開花の後、花柄をカットし、再度新芽が出て、咲き始めた「アンブリッジローズ」
この鉢植えも今年買ってもらったものです。花に3㎜ほどの小さな虫スリップス(アザミウマ)が
いますが、この後、水で流しています。
  

4日の梅雨入り後、6月7日までの4日間は、曇りまたは、曇りのち雨。気温も平均すると
25.5度に。

6月6日 西洋アジサイが咲き揃いました。曇りや雨の日が元気な花です。
 

どのバラも大好きですが、なかでも近年のバラの中で見つけたバラの「腹心の友」アンブリッジローズ。
去年の地植えの方。こちらも新しいシュートが伸び、蕾を沢山つけています。繰り返しよく咲いてくれます。
   

この日の「ジークフリート」雨に濡れないように軒下に入れていました。


スカシユリも咲き、草花も咲いて例年よりも心華やぐ梅雨入りとなりました。

  











馥郁の白蓮木~タイサンボク~

2014年06月15日 | 日記

先日、タイサンボクの花を頂きました。



タイサンボクは、学校の中庭や公園で植えられているのは見たことがあり、
花が咲くことは知っていましたが、目の前にするのは初めてです。


翌日花は開き、中にはこんな形をした雄しべと雌しべがありました。
 

一緒に見たご近所さんは、「まるでパイナップルみたいな形ですね~」と云われ、一緒に驚きました。

翌日には、花びらは赤茶けてしまい、残念ながら終ってしまいました。


タイサンボクは、モクレン科モクレン属タイサンボク種。学名は、Magnolia grandiflora L.
北米中南部原産。アメリカ合衆国南部を象徴する花木。ミシシッピー州とルイジアナ州の州花
日本では、福岡県直方市の市木。

のこりの小さな蕾がだんだん膨らんできました。蕾の軸も起毛しています。


2日目
 

3日目
 

花びらは、つい触ってしまう、なんとも厚い布のような、しっとりした質感です。花びらの枚数は、
9枚に見えますが中の6枚が花びらで、外側3枚は萼だそうです。

葉の表面は光沢があり、艶々しているのに裏は、起毛しているように錆び色の毛が密生しています。

学名は、マグノリア・グランディフローラ。花の香りは、何とも言えない独特の香りで馥郁という字が、
当てはまる気がします。マグノリアの香りは、香料としてこの「タイサンボク」から抽出されているそうです。

マグノリアとは、1703年に、フランスの植物学者シャルル・プリュミエが、Generaの中で、
マルティニーク島の花木を記載していて、地元でTalaumaと呼ばれていたこの種に、フランスの
モンペリエの植物学者ピエール・マニョル(Pierre Magnol)に因んで命名した、その名の英語読みから
きています。(wikipedia参照)


大山木とも泰山木とも書きます。樹高が20m以上になります。別名「白蓮木」(ハクレンボク)
「常盤木蓮」(トキワモクレン)日本には、明治6年1873年に渡来したとのこと。

この花を下さった方のご実家の庭にあったものを切って下さいました。その方は歌人であり、
歌人によってもたらされた「白蓮木」。なんだか「花子とアン」のお話みたいに、つながる
縁を感じる今日この頃です。

2年越しの~アカンサスの花~

2014年06月12日 | 日記
     

これは、今年の5月24日のアカンサスです。2年前にポリポットの小さな苗を購入し、
鉢植えで育てていましたが、一年目は葉が茂っただけで咲きませんでした。
手前には、ルドベキアや、グレープフルーツミントも混植しています。

アカンサス(分類は、APGⅢ〈被子植物系統グループ〉2009年第3版による(wikipedia)参照

キツネノマゴ科(Acanthaceae)ハアザミ連(Acactheae)ハアザミ属(Acacthus)

大型の常緑多年草 地中海沿岸(北西アフリカ、ポルトガルからクロアチア)の原産。
葉に深い切れ込みがあり、光沢があり、長さ1m幅20cmほどになる。晩春から初夏に
高さ2mほどの花茎を出し、緑またはやや紫がかった尖った苞葉とともに花をつける。

葉と花穂
 

間近にみるのは初めてです。最初はこれが花だと思っていました。


5月27日 一番下の様子。中から白い花びらのようなものが少し出てきました。
 

5月30日 これが花びらのようです。確かに緑またはやや紫がかった苞葉に挟まれています。
 

6月1日 しっかり出てきました。
 

6月4日 横から写していると、どうも上の苞葉を中から持ち上げているように見えます。
ちょっとめくってみました。苞葉は、尖っていて少し硬いです。
 

ちょっと、こわい~・・・というのが印象でした。すぐに元に戻します。

6月6日 あ~こわいもの見たさにめくって・・・いえ、すごい雄しべと雌しべの形状に驚かされます。


6月12日、咲き始めてから、今日で半月あまり。この花も咲き終わりかけています。

この鉢がある玄関前は一番日照時間が短く、日陰になります。葉の数も少なく、標準よりかなり
コンパクトに育ちました。一体どれくらいっだったのか測ってみました。

背丈は、110.5
 

花の長さは、5cm


葉の長さは、26.5cm 茎から測ると長いもので50cmでした。


おおよそ2分の1サイズで育ったといえます。

アカンサスといえば、葉の部分が、古代ギリシャ建築の柱の上部などに見られる装飾のモチーフとして
使われていることはよく知られています。また調べていて、ギリシャの国花であることを初めて知りました。

『ヨーロッパの文様辞典』p66~67によると

「アカンサスがコリント様式の柱頭装飾になったのには次のような言い伝えがある。コリントスの若い娘が死に
その乳母が墓前に娘の遺品を籠に入れて風雨を防ぐタイルを上にのせて置いたところ、春にに娘の墓から生えた
アカンサスが芽を吹き、籠とタイルを上に押し上げていた。彫刻家カリマコスがそれを見て感動し、柱頭装飾に
用いてコリント様式を作り出したという」 

カリマコス(彫刻家)は、前5世紀のギリシャの彫刻家のことです。

その後ローマ、ビザンティン時代に装飾性を強め、レリーフやモザイクの装飾に用いられます。
インドのガンダーラ美術にも取り入れられていきます。

バラの庭で、つい隅みに置かれ、コンパクトに育ったとはいえ、草丈もあり、変わった花形で、
私自身も、一緒に見られた方にも大きなインパクトを与えたアカンサスでした。