今、出発の刻(たびだちのとき)

車中泊によるきままな旅
<名所旧跡を訪ねる>

石狩灯台(北海道石狩市浜町)

2015年09月30日 | 北海道
自宅から車で10分ほどで行ける場所にあるため、何度か訪れたことがある
あまり魅力を感じてはいなかったが、私の大学の大先輩にあたる方が「趣味○○新聞」を発刊
その記事の中に北海道で歴史ある灯台として紹介していたことで、俄然興味が湧いてきていた

「はまなすの丘公園」
石狩川が日本海・石狩湾にそそぐ河口部にあり、1.5kmにおよぶ砂嘴が公園になっている
写真左側の木製の道を歩き左右に広がる海浜植物の群生を楽しむことになる



はまなすの丘公園の名称になっている「はまなす」が、ここでは大切に保護されている
幼少期オホーツク海の浜辺に近い所に住み、砂浜が遊び場でハマナスの実を「肛門が痒くなるほど」食べていた
懐かしさのあまり手を伸ばして取ろうとしたが、逆に写真を撮られては恥ずかしいと思いとどまった(採取禁止になっている)



この灯台は「喜びも悲しみも幾歳月」という映画の撮影に使われたそうだ
海の安全を守るため、日本各地の辺地に点在する灯台を転々としながら厳しい駐在生活を送る灯台守夫婦の、戦前から戦後に至る25年間を描いた長編ドラマ
主題歌は有名でめりはりをつけて歌うことができる。最初に務めていた勤務地で送別会の最後に合唱する曲になっていた



赤白の縞模様の灯台はもともと白色だったが、映画(1957年公開)撮影に際して塗り替えられたという逸話を持つ
灯台が点灯しているように見えるが、実は太陽光が灯台のレンズを照らしている瞬間だ



灯台奥に見えているのが北海道最大の河川「石狩川」である
遠くの雲が刻々と変化し、とても綺麗だ



灯台というと海の側というイメージがあるが、この灯台は石狩平野にポツンと立ち、秋風に穂を揺らすススキの中にある



灯台奥の離れた場所にここからは目視できないが海がある
太陽が灯台に隠れる場所に移動して撮ったもの
逆光すぎて駄目かなと思っていたがカメラの機能はすばらしく予想以上に写っていた



石狩灯台は明治25年1月1日設置・点灯。道内では古い歴史を持つ
昔は木造の六角形だったらしいが、いくつかの歴史を経て現在にいたる
 


北海道最古の灯台を調べてみると根室市の納沙布岬灯台(明治5年)
不思議な縁でこの地にも6年間勤務し、(その時は知らなかったが)歴史ある灯台の下で投げ釣りを楽しんでいた
私の仕事は「灯台守」ではないが、何故か勤務場所の近くに灯台がある



現在の灯台位置が建築当時の河口部
海浜植物に興味のある人にはいい場所だと思う
「植物はとらない、踏みつけない、荒らさない」この先もこの景観を守っていきたいものだ



撮影 平成27年9月25日

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 札幌百合が原公園 その3(... | トップ | 国宝の多宝塔 その1 »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
初めて知りました (OTETSUDAI@)
2015-09-30 21:27:49
この灯台がというより北海道のこの灯台が「喜びも悲しみも幾年月」の舞台に使われたというのを初めて知りました。流石に写真を撮るだけでなくいろいろな知識も取り入れているものですね。私が高校卒まで住んでいたオホーツク海に面した町にも灯台がありました。長い防波堤を行った先に灯台が立っていました。灯台は防波堤の先にあるものと幼稚な私の先入観にありました。或いは岬の先端とかに…(静岡県下田の石廊崎とか…) でもここの灯台は平野にあるのですね。写真を視ていて海が映っていないことに後から気づきました。抜けるような「青」は空でした。やはり関東では観ることが出来ない青空です。で、石碑もあるのですね。佐田啓二&高峯秀子共演の映画に幼い時に観て感動しました。今観ると歳も歳ですので涙ポロポロになるでしょう。きれいな灯台と青く澄んだ空…ありがとうございました。雑談的になりますが「ハマナス」を食べるとお尻が痒くなると言うのは私らだけの台詞ではなかったのですね。共通の「症状」がどなたにも出たのですね。私も子どもの頃は食べるものもなく良く食べました。ただ私らは「ハマナスの「種」を食べるとお尻が痒くなる」と言われて種を除いておやつ代わりでした。今は採取禁止ですか…懐かしくなる話題をありがとうございました。
返信する
灯台もと暗し、身近なことに無知でした (2014kurumatabi)
2015-09-30 22:49:26
「ハマナスを食べると肛門が痒くなる」から食うなと、子供の頃に大人からよく注意されていました。それでも自然界にあるものは何でも口にしていました。山では熊にであったこともあります。鹿でも見る感覚で恐怖心はなかったように記憶しています。田舎者ですね。
 さて、灯台ですがその歴史的価値を知ると、これまでと違った見方になり、ついカメラを向けてしまいました。
灯台の回りを歩き、できるだけ同じ写真にならないよう北海道の自然と青空を意識してみました。
 現在再放送中の「あまちゃん」も今週が最終。最後のシーンは灯台です。楽しみにしています。
 いつもコメントをいただきありがとうございます。
返信する

コメントを投稿

北海道」カテゴリの最新記事