ひげ爺さんのお散歩日記-3

日々新た、今日は今日、明日は明日の風が吹く

「モモ(桃)の花」 バラ科 

2018-03-29 19:58:52 | 日記
        「モモ(桃)の花」 バラ科 ☆3月3日の誕生花☆
       花言葉は… あなたに夢中・気立ての良さ・天下無敵



 今朝の最低気温は午前6時の9.2℃。  最高気温は午後2時の21.3℃。
良いお天気が続きます。 しかも普通の晴れではなく快晴の空です。


  《朝散歩… 包近桃畑巡り 7.5㎞ 10,694歩 2時間30分》
7時15分起床。 家のすぐ近くが雑木林なので、ウグイスのさえずりで起こされます(笑。
9時の気温は15.8℃。 日に日に気温が上がり、今日は長袖Tシャツ1枚で歩きました。
今日は包近(かねちか)の 「桃」 を撮りに行って来ました。


包近地区は大阪府最大の桃の産地で、「包近の完熟桃」 として有名です。 
「完熟桃」 とは、消費地(大阪)が近いので、出荷ぎりぎりまで木に実らせたままで熟させ、
頃合をみて収穫するのです。 出荷時が食べごろと云う訳です。
なので全国のスーパーに出回る事はほとんど有りません。
その 「桃の花」 が今満開を迎えています。


帰りに住宅街(自治会)の遊歩道の桜を、池を隔てて撮って見ました。
桜も満開です。 あすは自治会の子供を集めて “桜の写生会” が開かれます。


 今日の花は 「モモ(桃)の花」 です。

ピンク色に染まる畑が一面に広がっています。 桃畑が車道の両側に広がる場所も有り、
たまに車を道路の脇に停めて花を眺めたり、写真を撮っている人も有ります。  
「包近の完熟桃」 と紹介しましたが、ギネス認定の桃でも有るんです。
 包近で桃を栽培するマルヤファームの桃が糖度世界一を記録した桃として
2014年5月にギネス認定されました。
平均糖度22.2度(通常の桃糖度は12度程)でギネス世界記録に認定されのですが、
1玉の皮を剥き種を除いて実だけをジューサーにかけた平均糖度なので、
一番甘い部分の糖度を測ると30度は超えていたそうです。


 岸和田の広報誌に載った “包近(かねちか)の赤鬼伝説” を紹介します。 
因みに… 近くに “父鬼町(ちちおにちょう)” の名も有り、
また今は “春木町(はるきちょう)” の名になっていますが、
以前は “母鬼町(ははきちょう)” だったそうです。
また “九鬼町(くきちょう)” と云う町名も残っています。 
文中に出てくる “神於山(こうのやま)” は包近の南に位置します。


          『包近の赤鬼伝説』
 【昔なぁ、包近の辺りはなだらかな草の丘でなぁ、桃は1本も無かった頃のことやぁ。
ナミと云う名の可愛い少女がひとりで春菜を摘んでた。 ナズナ・ハコベラ・ホトケノザ、
籠の中は七草のええ香りでいっぱいやったぁ。 帰ろ、と目ぇ上げてびっくりした。 
鬼が3匹立っちゃぁるんやもん。 いちばん大きな赤鬼がニターッと牙をむき出して、
「お前、えらいべっぴんやなぁ。なんて名ぁや?」 牛のような太い声で尋ねた。
「うち、ナミ」 「ナミ、お前、俺の嫁になれ」  とたんに、後ろで青鬼と黒鬼が、
「そうや、兄きの嫁になれ!」 「決ぃまった、決ぃまった!」って、囃し立てた。
「うち、いやや」 ナミは泣きもって家へ飛んで帰った。


 3匹の鬼はナミの家まで押しかけて来て、どうでもナミを嫁にくれ、いうて聞けへんかった。
親どもは土間に額をこすりつけて鬼に頼んだ。 「堪忍してくれぇ!ナミはまだ子供や!」
「歳、なんぼや?」 「13、いや、12や・・・・・」 「そら、ちっと若すぎるなぁ」
赤鬼は、えらそに腕を組んで、「ほな、3年待っちゃろ。夏祭りの太鼓が聞こえたら、
嫁取り行列こしらえて迎えに来るでぇ… よう覚えとけよ!」 弟鬼どもがすごんだ。
「約束破ってみぃ、村の娘ども、みぃんなさろうて、食てまうぞ!」 やっと鬼は帰った。


 「えらいことになったなぁ」 親子3人抱き合うて泣いていると、お寺の五郎がやってきた。
五郎は孤児で、小さい時分から和尚さんに引き取られて育ったけど、元気のええ若い衆や。
わけ聞いて、目ぇ釣り上げた。 「悪いやっちゃ。俺、捕まえて退治しちゃる!」
「やめとき。鬼に逆ろうてみぃ、八つ裂きにされてしまうでぇ」 しかし五郎は止めるのも
聞かずとび出した。 丘越え、野越え、林を抜けた。牛滝の川を渡り、槇尾山の麓を走って
国分の峠にさしかかったころ、日が暮れた。  ヤブの向こうに火が見えた。
焚火や。用心しぃもって近付くと、煙の中に大きな鬼の影が浮かんでた。
血ぃのしたたる猪肉をさかなに瓢箪の濁酒をぐびぐび飲んで、青鬼が吠えた。
「兄きぃ、べっぴんの嫁さん見つかって、よかったなぁ。次はオラたちの番やでぇ」
「おう、わかってらぇ。あの村ぁ、桃が一本もないよって、なんぼでも行けるがな」
「そやっ! 桃みたいなもん植えられたら、もう、うかうかと行かれへん。
桃の実ぶつけられたら死んでまう」 3匹の鬼どもは、恐ろしいげに顔見合わせた。 
     ―そうか!―  五郎は大きくうなずいて、その場を離れた。


 「桃の苗木が欲しいて? ほな、紀州の知り合いに仰山作ってる人がおるよって、
たのんじゃろ」  和尚さんに手紙書いてもろうて、五郎は旅に出た。
「ナミよ、待っていや。桃の木いっぱいお前の家の周りに植えて、鬼めら追っぱらっちゃる。
大事なお前を鬼なんぞに盗られてたまるか!」 紀州についた五郎は桃屋敷ちゅう
大きな家に住み込んで、桃作りを手伝うた。 朝早うから日暮れまで、草むしって、
肥やしやって、虫取った…。 薄桃色の花咲いて、やがて小さい実がなって、ひと雨ごとに
ふくらんだ。1番肥え、2番肥え、3番肥えと肥えやった。 大きな桃をとるにゃあ余分な
実ぃは摘まんならん。 鳥に食われんように袋も被せんならん。 五郎はそんな仕事をひとつ
ひとつ、しっかり胸にきざみ込んだ。

空いっぱいに鱗雲が広がる秋になった。 苗木入れた籠を背負うて、五郎は帰り道を急いだ。
「ナミ、もどったでぇ。桃の苗木や。はよ植えよ」  神於山(こうのやま)の紅葉が
日に映え、ナミの頬も赤く染まったがやぁ。 ふたりして畑を作り桃の苗を植えた。
野分けが吹きはじめるころ、やっと全ての仕事が終わった。 一本も枯らしたらあかん。
どうでもこの冬を越ささんならん。 毎日見廻って水やった。
身ぃ切るような吹雪が吠えてる夜遅くに、五郎はナミを畑で見付けて驚いた。
「なにしてるんや。風邪ひくやないか」 ナミは、凍えそうな苗木を見つめて、
目にいっぱい涙を溜めていた。 「うち、死んでも鬼の嫁にいくのいやや。苗枯れたら
どないしょう」 五郎はクシュンと鼻すすって言った。
「よっしゃ。藁で囲っちゃろ。心配いらん。枯らしてたまるかぇ!」

 春になった。桃の木は幹もしっかり太くなって、ぐんぐん枝のばし、葉も茂ったが、
ナミと五郎はびくびくしながら夏祭りの太鼓を聞いた。
   ―あと1年。それまでに、どうでも桃を実らさんならん・・・・・・―
また秋が来、寒い冬が過ぎ、3年めの春。 桃の花が咲いた。いっぱい、いっぱい実がなった。

 「何なら、ありゃぁ?」 「桃や。村間違たんちゃうか?」 鬼の嫁取り行列は丘の上で
止まってしもうた。 ナミの家は、屋根も見えへんほど桃の木が茂ってるんや。
「俺の嫁さんはどこなら? 3年も待ったんやぞぉ。ナミー、ナミーッ」
赤鬼は火だるまみたいになって駆け出した。 ほかの鬼たちも、どっと村へ駆け込んだ。
と、バラバラバラ・・・・・・雨あられと桃の実が飛んできた。 赤くなった大きな桃の実や。
「ギャーッ、桃や、桃やっ」 逃げも避けもでけへん。おでこにビシッ、お尻にビシャッ、
胸板にバシーン! 「アッツ、ツツ・・・・・・」 「イテッ、テ、助けてくれぇ」
あわをくった鬼どもみんな、命からがら逃げ散ってしもうた。

 「やった、やったぁ」 「やったぞう」 木陰から飛び出したんは、五郎、ナミ、おっとうに
おっかあ、助っ人にきた若い衆や。 鬼どもを追い散らした後、皆んなナミの家に集まった。
「おう、こら、うまい」 みな、桃をかじった。 「こないにうまい桃、はじめてや」
「いやぁ、ほんまや」 「ほんまにうまいぞう」 「よかったなぁ、ナミ」 
「おおきに、五郎」 桃の木陰で、ふたりはしっかりと手を握り合うた。
その秋、五郎とナミはめでたく祝言をあげた。 
それから、包近の村じゅうどっこでも、いっぱい桃を作るようになったんやてぇ】


今日の歩数   10,694歩 (桃の花を撮りに朝散歩)
今月の歩数  361,868歩=253.3km(1歩を70cmに換算)
今年総歩数  921,056歩=644.7km
コメント (2)
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