
入学した時にもらった鹿大医学部学友会による「新入生オリエンテーション冊子」の中の「はじめに」の部分に、以下の様に書かれていた。
はじめに
医学を志向された新入生のそして新学部生の諸君、今自らの道を定め既に歩まれたのです。
みなさんは己の道の厳しさ、重大さに身の引き締まる思いでありましょう。
医学とは何か。みなさんもいろいろ考えがあるでしょう。でも尽きる所は、病に倒れた人を肉体的・精神的に救うことであります。しかし、我々は病をなおす機械であってはならないのです。又、機械では病をいやすことは出来ません。医者と病人との人間性の交流、これなくしてどうして医者と言えましょうか。真摯に病と対決する医者の姿、これはいかなる良薬にもまさるものでありましょう。
我々は、医学全般にわたる知識と技能とそしてそれ以上に人間性の豊かさを要求されているのです。
信頼される人間、何と難しいことでしょう。何も、私は、日々張りつめた生活をしよと言っているのではありません。余裕、これは人間にとっては不可欠であり、余裕があるから進歩があるのです。クラブ活動大いにやるべし。恋愛、大切です。パチンコ、酒、・・・これ又結構、、緩んでは締め、絞めては緩む、これが人間の姿です。しかし、自己をみつめる時間だけは、常に残すべきです。学友に、クラブ員に、多くの人に、裸の自己をぶっつけて磨き合い、自己を知り、他人を知り、そして相互に高め合う、これが大学で学ぶ最大の喜びであり、目的でありましょう。