日本の心・さいき

日本の文化を通じて、世界平和を実現させましょう。

為になるかも知れない本(その44)

2007-03-21 20:18:43 | Weblog
○専門1年、12月12日(火)雨。
 福大から解剖学の和佐野教授が来て、神経中心に、一日中、この先生の特別講義だった。何も見ないでどんどん黒板に書いて行って、絵が実に上手だった。お腹が痛くなって、午後の講義の時、きつかった。
○専門1年、12月13日(水)晴。
 Kが、脈管学を8時間で仕上げたと言った。自分もその位で出来ると思う。神経学も小さい所まで覚えないといけない。解剖は、3学期も週3回するらしい。いいことだ。そうなると、1回目の試験は、難しくなりそうだ。
○専門1年、12月23日(土)雨。
 解剖の試験中、下痢でお腹が痛くなって、2時間で出た(3時間の試験であったが)。それで、腹腔動脈の所が書けなかった。済んだことは仕方がない。残りの箇所は、まあまあだった。(結果は、合格で、約7割の人が合格していた。昨年は、逆に、4分の1しか、合格していなかったが)

 
*12月の解剖実習が終わる頃、クラスのある人が、「近頃、皆同じ顔に見える」と言った。つまり、解剖実習とレポ一トと講義と試験で、皆、疲れ切っていて、「髪ボサボサに白衣汚く、青白い顔に目だけギョロギョロしていて、医学部の周りを夕方ウロウロしていたら、(専門)1年だ」ということになっていた。どんな立派な本も、どんな立派なスライドも、実物にはかなわないというのが皆の一致した意見であった。実物は、平面でなく立体になっている。医学生だけに許される人体系統解剖、実際にメスを使って解剖してみて初めて本当はどうなっているのかが確認できるのである。
 骨一つにしても、出っ張ったり引っ込んだりした小さい所までちゃんと名前が付いていて、解剖名を覚えるだけでも凄い量であるが、初めはこの莫大な量を覚えられないと思っていたが、自分も含めて殆どの人が試験前ちゃんと名前を覚えていたのは、全く不思議であった。解剖部位を見て、どの部位に関しても、ちゃんと名前が言えた。やはり、実習をちゃんとしてきたからであろう。

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為になるかも知れない本(その43)

2007-03-21 20:14:01 | Weblog
○専門1年、11月28日(火)晴。(昭和47年)
 昨日は、熊大の解剖学の水谷名誉教授のリンパ系に関する講義があった。いい講義だった。我々のクラス、とてもよく出席している。今日と明日で、生理2のレポ一トをやり遂げたい。こんなに長時間掛かってレポ一トを書くのは、初めてだなあ。ドイツ版のゾボタの解剖の本を高いが買った。又、生化学的薬理学の本と病理生化学の本を注文した。ジンフィ一ズを作って飲んだせいか、グッスリ眠った。
○専門1年、12月1日(金)晴。
 泌尿生殖器を解剖した。精嚢・精丘がよく分かった。女性生殖器を隣のグル一プに行ってした。よく分かった。生理2のレポ一トが午前0時20分に終わった。やっと肩の荷が降りた感じだ。
○専門1年、12月2日(土)晴。
 解剖、一番初めに開頭して脳を見た。浜田先生に声帯と仮声帯の相違を聞かれ、合っていたので嬉しかった。生理2のレポ一トを(12月1日午前8時40分)提出した。昨夜は5時間位した寝ていないの眠くなかった。
○専門1年、12月3日(日)晴。
 日曜というのに8時半から学校に行ったが、解剖実習室が開いていないので、照国神社に行って、「勉強が調子よくうまく出来ます様に」と祈ってきた。それから城山に行き、焼き芋を買って食べて、解剖実習室に行った。解剖していると、平本・池田・原口・貝島が来た。その後、法医解剖を見た。
○専門1年、12月11日(火)晴。
 年賀状を出さないといけない。解剖のプリントを早く仕上げないといけない。又、風邪気味になったが、朝起きたら、治っていた。12日に解剖実習の口頭試問。20日にヒルン(脳)の試験、ライヘ(死体)の試験、23日に解剖の試験。1月6日に生化学の試験、・・・ウワ一試験ぜめだなあ。一つ一つその時点で確実にして行って、悔いの残らない様にしないといけないなあ。今から必死だなあ。

*この頃、凄いインフレになり、お金がなくて、よく1日に昼の1食しか摂っていなかったのを覚えている。食事だけは、ちゃんと3食摂っておくべきだったと今でも後悔している。同級生に、夜起きているとお腹がすくので、早く寝ることにしていると言う人がいたが・・・。金欠病で、多くの同級生が苦しんでいた(忙しくて、バイトが出来ない状態であった)。

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為になるかも知れない本(その42)

2007-03-21 07:54:49 | Weblog
○専門1年、10月5日(木)晴。
 死体を渡された。プ一ルから運んで来る時には、緊張した。上肢の皮はぎの途中で今日は終わった。
○専門1年、10月6日(金)晴。
 Kが自分を見て、「どこからそんなファイトがわいて来るのか」と言った。Iが同じ感じで、「よく頑張るなあ」と言った。それに、「感心するよ」とも言った。しかし、実際は、生化学も解剖も生理もたいしたことはない(追試は、受けなかったが)。
○専門1年、10月22日(日)雨。
 日曜というのに、11時前に学校に行ったら、誰もまだ来ていなかった。病理解剖を見た。肺ガンだった。SHとOが来たので、読み合わせをした(生理2の教授から出された英語の論文に付いて、レポートを書かなければいけない)。何と、夜の8時を過ぎまでした。
○専門1年、11月7日(火)晴、午前7時25分記載。
 長井恵子って女の娘、いい娘だなあ。6人の中で、一番いいと思った(アパ一トに、年配の東大病院で勤務していた生化学に詳しい管理栄養士の人が居て、その人の勤務病院に栄養士の卵の県立短大生が実習していて、その内の6人が、遊びに来ていた)。血液型はA(AA)型で、自分のB型(BO)とは、合わないが、星占いで、誕生日がモ一ツアルトと同じ1月27日で、自分の5月28日とは、約120度となり(最適)、手相を見たら自分と違って浮気線は全くなく、一本の長い結婚線があり、中指が長くなく(女性で長いと我が強く、男性で短いと信念がない?)、中指と薬指に隙間はなかった(中指は自分で、薬指は配偶者を現すと手相の世界では言われている。女性の多くは、薬指が中指に寄り添う感じになっていることが多く、その間に隙間があると、うまく行かないことが多い。男性で、中指が薬指に寄っているのは、頼りない男性?!)。顔はとても優しそうで、しかし、しっかりしている賢い娘(実習に来ている中で、この娘は、とても優秀で、良かったら付き合ってみたらと、栄養士の先生が言う)。彼女は、真面目で、一人しか愛せない感じ・・・。
 生理2のレポ一ト、朝4時に起きて勉強した。どこが当たるかなあ?(この日、教授が自分のグル一プに課した論文vestibular tilting responsesの内容に付いて質問し、それに付いて皆の前で説明しなければいけない、論文は原著で、自分たちのグル一プのが一番長くて、19ペ一ジもあった)。
○専門1年、11月18日(水)晴。
 解剖で胸を開けた。N達のグル一プと同じく一番早く開けた。早いのは、予習のお陰だ。(しかし、いつも、短時間で切り上げていた)
○専門1年、11月9日(木)曇。
 4時30分に起きて、勉強した。朝、バッチリ3時間は、勉強するべきだと思った。
○専門1年、11月10日(金)曇。
 昨日と同じく、4時30分に起きた。昨日は、多くの人の前で説明した。浜田(助教授)先生が、自分の解剖の状況をマイクで誉めてくれて、嬉しかった。内科で大切な肺肝境界、トラウベの半月などを皆に説明した。

*浜田先生が、「君等が後2年経って、内科診断学の理学的診断法を教わる時には、今解剖しているこの内臓の位置関係を忘れている。その時に、又、解剖すると本当はいいのだが」と言ったことがあったので、胸部を開ける前に、内科診断学の2章の理学的診断法をバッチリと頭に入れていた。

○専門1年、11月15日(水)雨。
 心臓を上下二分した(心臓の解剖の仕方には、二通りあり、心臓の各部屋を開いて見る方法をとらずに、心房と心室を分離する方法をとった)。とてもうまく出来たので、嬉しかった。(専門)4年生が卒業試験前で、一所懸命勉強している。図書館は、昼その人達で超満員だった。僕も負けずに勉強した。ファイトは、誰にも負けないつもりだ。生理2のレポ一ト、生化学の試験とあり、1月6日までは、必死だ。


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為になるかも知れない本(その41)

2007-03-21 07:14:24 | Weblog
○専門1年、8月8日(火)晴。
 生化学の先生(元外科医)は、基礎医学を知らないで医療をしている医者のことを、モンキー医者と言った。やはり基礎では、それなりの頭が要求される感じだ。理学部的素質がないと駄目だ。俺の頭は丸暗記一本だ。俺はモンキー医者になるのか。今日の生化学の実習は、楽しくなかった。劣等感にさいなまれた。やり方だけを覚えたという感じだ。ハ一パ一の生化学の重要性が分かった。
○専門1年、8月23日(水)晴。
 吉利和の内科診断学を買った。2600円の五分引き。実に安い。しかし、とてもいい本。見ていると本当に俺はこの先、医者になるんだなあという感じがした。嬉しい。分からない所が多いが、しかし、読んでいると、心がうきうきして本当に楽しい。今日は、朝4時に起きて、朝4時間バッチリ勉強した。
○専門1年、9月2日(土)晴。
 生化学の実習が終わった。最後は、アセ一トセルロ一ス膜で電気泳動したが、・・・月曜日にもう一度しないといけないかなあ。
○専門1年、9月30日(土)晴。
 今日で今月も終わり。非常に頑張ったと自分では思っているが、その割に、たいして身に付いていない感じだ。解剖のレポ一ト、生理のレポ一ト、生化学のレポ一トと、多いなあ。あまり無理をして体を壊さない様にしないといけない。
○専門1年、10月3日(火)晴。
 この胎児とも今日でお別れだ(9月1日から10月3日までの間に、二人に一体で、胎児の解剖をした)。どんどん進んで行って、一番初めに終わってしまった。ホルマリンの匂いもなくなって、少しカビが生えている。もうすぐ、成人の解剖(4人に一体)が始まる。
 
*系統解剖の時は、どこまでするのか自分なりに決めて、その日の朝、予めどんな感じになるのか頭の中でイメ一ジして、毎回解剖に臨んでいた。その場で覚えることはしなくて、確認を実習でする感じで解剖して行ったが、やはり、本の上では、空間のイメ一ジがはっきりと作れにくく、実際にメスで解剖してみて、解剖の素晴らしさに何度も感嘆していた。今でも、自分に解剖させて頂いた人の顔を思い出すし(安らかな顔をされていた)、今でも、私の医学の元を作ってくれたバイブル的存在と思っている。(自分の解剖の予習量は、半端でなかったことを、今でもはっきりと記憶している)

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