小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

習った漢字を忘れさせない!

2010-06-10 18:26:05 | 授業中の攻略法

1時間たっぷり使って新出漢字の学習をした。

けど,次の日にはもう忘れてる。

なんて子どもがいたらがっかりしますよね。

けど,います。

先生「昨日勉強したじゃないか!ほら!ごんべんの!」

子ども「えぇ?やったっけ…??」

学習には,それぞれの子どもの得意・不得意,興味あり・なしなどの違いも大きくありますが,学習したことを覚えていくということは,やはり「どのように教えるか」「どのように覚えさせるか」が,かなり重要になってきます。

「教えたから,覚えるはず」なんてことは,ほぼありません。

子どもだけでなく,人は忘れていくものです。

先生の学習指導も,それを基本として,それと戦っていく姿勢でいたいですね。

記憶に関する研究は様々な分野でも進んでいるので,それを先生も知っておくべきです。

例えば,今日教えた「関」という漢字。

これは,H20にベネッセコーポレーションさん調べで,最も子どもが覚えにくい漢字の1つだそうです。

どうすれば覚えられるだろうか。

覚えさせたいことは,いろんなものとリンクさせる!

これが有効です。

未知のものを学習し,それを脳の中で孤立させておく状態では,なかなか記憶としてとどまりにくいということです。

未知のものでも,既存の他の情報とリンクすることで,記憶が強まっていきます。

この「関」という字。

どのように子どもの脳の中でリンクさせましょうか。

1.子どもがもっていそうな情報とリンクさせる。

「小島よしおが『そんなの関係ねー』って言うよね。それが実は,この字なんだね。」「そっかぁ」

「歴史で学習した『関東大震災』ってあったよね。ほら,この字が隠れてるよ。」

2.国語学習内でリンクさせる。

「ほかに門がまえの字知ってる?そうそう,それらの仲間なんだね。」

「この『関』を使った熟語を3つ調べてみよう。」

「この『関』を使った短文を5つ書けたらノートを持っておいで。」

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もっと,いろんなリンクの方法が考えられそうですね。

こうすることで,子どもたちの中でも,未知のものであった「関」という文字が,自分の身近なものになってきます。

いろんな情報とリンクされて,記憶としての結びつきが強まるでしょう。