授業の終盤は,当然子どもたちの集中力も落ちていることが多いです。
国語や算数で,この授業の習熟を図るために練習問題に取り組ませるのですが,ダラダラとはかどらない子も見受けられます。
社会や理科で,この授業のまとめとして,文章でまとめさせようとするのですが,もう頭が回っていない感じの子もちらほら。
その中に,最後まで必死に取り組む子だっています。
「先生!できました!」
と,時間よりも早くやり遂げる子も。
そうなると,クラスはどうなるか。
早くできた子と,まだできていない子とが混じり合って,雑然とした雰囲気になってきます。
早くできた子は「先生,何しておけばいいんですか~」
まだできていない子は「う~ん…」 集中できていません。
こんなとき
授業の終りも間近なときですから,子どもたちが考えていることは一つです。
「早く休み時間になって!」 です。
気持ち分かりますよね。そりゃそうでしょう。
ダラダラとなりがちな授業終盤の集中力を高めるためには,この子どもたちの気持ちを利用しない手はありません。
「できた人から休み時間です。」という授業の終わり方もあり!
これで子どもたちの集中力は一気にMAXになります。
なんせ早く休み時間に入りたいものですから,みんな必死になって取り組みます。
できる子たちは,ミスがないよう注意しながら一気にやり遂げます。
できない子たちも,周りの人に聞いたり,教科書を見返したりしながら,なんとかやろうとがんばります。
クラス全体が,シーンと引き締まった雰囲気に。
そして,できた子から先生にもってきて,サッと丸をもらって,おしまいです。
「よっしゃー!!!」
また,この指示によって,逆に混乱を招いてはいけません。
気を付けることは,
◆休み時間に食い込まず,必ず授業時間内に全員が終われるような,難しすぎない問題にすること
◆できない子がいつまでも休み時間に入れないということがないように,そんな子には,先生や友だちによるサポートを保証してあげること
◆早くできた子たちが,休み時間だからといって騒ぎ出さないように,早く終わっても,「教室内で静かに休みなさい」と約束しておくこと。
ということです。
特に,できない子が孤立しないよう,先生はその子のところにすぐに駆け寄って,赤ペンでヒント(時には答え)を書いてあげるといいでしょうね。
全員が問題を解き終わって,「一斉に授業終了」とういのが一般的な形なのかもしれませんが,ケースバイケースで,ゴールはそれぞれのスピードに合わせてもいいのではないでしょうか。
そういえば,かけっこもそうですね。
スタートは一斉で,ゴールはそれぞれですね。
個人で能力に違いがあるから,それが自然なのかもしれませんね。