小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

研究授業 賢い授業者と賢い参観者

2012-08-18 12:53:17 | 教師力UPの攻略法

研究授業のことを考えています。

研究授業って,先生の積極性が表れる仕事の一つですよね。

毎年研究授業をしている先生はえらいです。

毎月研究授業をしている先生は手本です。

一方で,もう何年も研究授業をしていないという先生がいるのも事実です。

年配な人に多いかな。

身近なところにもいたりして,残念です。

さて

研究授業で大事なこと,今回は結論から

授業者も,参観者も,研究授業にはテーマがあることを大前提にする!

「研究」ですから,その研究の「テーマ」があるのが当たり前です。

ただし,次のような場合のみ例外です。

初任者研修の定期授業

○年目研修の課題授業

小中連携会の授業参観としての授業

などは,個人的なものであったり,ただ「しっかりと授業の準備をして,見せる」ことが目的な授業ですので,これは「研究授業」と名をうっていても,特にテーマはない場合も多いです。

これら以外の,いわゆる一般的な研究授業ならば必ずテーマがついてきます。

研究授業をすることが目的なのではなく,研究を進めていく中で,その研究を深めるために授業をうつ,その意識が肝心です。

例えば

「討論の学習において,言語活動がより深まるようにする」

「跳び箱の学習において,どの子も意欲的に取り組むようにする」

こういった「研究テーマ」です。

中には大きな研究テーマから降りてきて,小さなテーマを掲げる授業もあるでしょう。

賢い授業者というのは,これらのテーマをしっかりと意識し授業をつくり,そのテーマが見える授業をします。

また賢い参観者というのは,そのテーマを視点にして授業をみて,吟味し,授業後の検討会でもテーマに沿った質疑や討議をします。

こういったメンバーでできる研究授業は,きちんとテーマが深まり,研究が有意義なものになっていきます。

いわゆる成功の授業です。

一方で,賢くないバージョンも起こりえます。(これが本当に多い)

賢くない授業者は,テーマはそっちのけで,自分がしたい授業をします。(テーマを意識する余裕がないのか)

賢くない参観者は,テーマなんて度外視して,自分がみたい部分をみて,授業後の検討会でもテーマから全く離れた関係のない意見をします。

結果,何が深まったのか分からない,労力と時間だけ使ってしまったという研究授業になります。(授業者,参観者は自己満足している場合もある)

こうなってしまうと残念です。

授業をつくる要素というのは本当に多くて,そこに参加する人たちがそれぞれに違う要素に注目してしまっては,話題がそろいません。

限られた時間の中で,授業者も参観者も何かを得るためには,それらの要素の中から1つ2つをピックアップして,そこにしっかりと焦点を当てなければいけないものです。

それを共通にみんながしてこそ,わずか45分の研究授業,その後の60分の検討会で得るものが出てくるものです。

そのことを分かっている賢い授業者,参観者でいたいものです。