公開に参加した先生方が帰りにアンケートを出してくれました。
参観者が多かったので、全部目を通すのが大変でした。
この中身はとても興味がありました。
自分がした研究への一種のフィードバックですから。
自分がした公開授業に対するリアクションですから。
よかった という意見があればうれしいな。
ここに問題が という意見もあるのかな、緊張するな。
正直、目を通す時には少し弱気になってそんな気分です。
そして見ていくと…
もちろん、よいと言ってくれている意見も、問題点を指摘する意見も幅広くありました。
視点も様々です。
会場に展示した教具のことから、公開授業で言った授業者の一言まで。
参考になります。
客観的な意見は、私にとっては新鮮で、刺激の多いものです。
はっとさせられるものも多々あります。
この意見をもとに、また研究自体を再構築してみたい気分になります。
ところで、アンケートをぜーんぶ見て一つ気付いたことがありました。
掲げた研究テーマを意識して見てくれている参観者は、そう多くない。
一般的な研究同様、本研究もテーマと、視点となる研究内容を掲げていました。
視点となる研究内容は、いわゆる「見てほしいところ」です。
ここをじっくり研究してきました!
形にしました!
授業の中で見せますので、見てください!
というものです。
・・・が、アンケートを見ていると、それについてコメントしてくれているものばかりではないんですね。
感心な?賢い?参観者はちゃんとその視点から授業も研究発表も見てくれているんですが。やっぱりみんな見たいところを見たいようにみているものです。
そりゃそうかも。
我々は長い時間をかけてこの研究に携わってきたわけですから、やっていることが手に取るように分かるのですが、参観者の先生方は、今日始めて本校に来て、研究の一端を見るわけです。
そんなに瞬時に研究の概要を理解できるはずがない。
目に付いたことを、自由な立場でコメントして当然です。
・・・・ってことは、研究テーマや内容というのは、研究を進める、深めていく自分たちにとってはもちろん大事だけど、公開するとなれば、それ以外の要素も重要になってくるということです。
なにか指摘されて
「そんなことは研究内容に含まれていませんので」
なんて跳ね返すようでは残念ですから。
公開授業であれば、研究内容に関わらず全ての要素を整えて、参観者がどこを見てもいいものであるようにしておくべきです。
そして、どこを指摘されても、納得のいく答えを準備しておくべきです。
そういう意味では、自分たちがしてきた研究以上に、公開では広くいろんなことに気を配らなくてはいけないということです。