小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

研究公開を振り返る 9 ~組織で動くことの難しさ~

2012-12-11 22:52:24 | 教師力UPの攻略法

研究の中心的な立場を任せてもらって,まず心がけようと思ったことが

「組織で動こう」

ということです。

以前の自分ならそういう考えはあまり浮かばなかったと思います。

自分でなんとかしようと,どんな仕事も真っ先に自分が手を伸ばしていたでしょう。

でも,前任校で教務や研修を担当させてもらい,そのときの経験が生きました。

学校を動かそうとするのに,一人でできることは限られている。

一人でしようとすると,学校は動かない。

いろんな場面で痛感しました。

そこで,今回の大仕事も,まずは組織を作ることから始めました。

やること,研究内容が明確になったら,それぞれにリーダーを当てはめました。

そして,そのリーダーの下につくメンバーを配置しました。

そしてそのグループごとに,研究のゴールと,研究を進めていくプランを示しました。

ここまでの作業は4月に行わなくてはいけなかったことで,簡単なことではありませんでした。

自分の学級の大事な時期でもある一方で,こちらの仕事に重点を置かなくてはいけませんでした。

さあ,私的には組織をつくり,それが動き出すために必要なことはしたつもりです。

あとは,それぞれの組織で軌道に乗ってほしい。

そう思っていました。

うまくいかないことも多々ありました。

仕事を誰かに頼んだ場合,うまくいかないパターンとして,その相手が…

× その仕事を引き受けてさえくれない

× 引き受けてくれたが,その仕事への意欲が著しく低い

× 意欲はあるが,仕事の内容を理解してくれていない

× 仕事の内容は理解してくれているが,それに対する異論や抵抗感をもっている

× 共感してくれているものの,あまり重要性を感じてくれていない

× 重要性を感じてはいるのに,計画通りに仕事を進めてくれない

× 計画通りに仕事を進めたが,期待通りの結果を出してくれない

× 期待通りの結果を出してくれたが,予想以上の費用を使ってしまった

ざっと考えてみただけでも,こんなにあります。

これらの「×」のどれにも引っかからずに仕事を進めてもらえる方が,珍しいことなのかもしれません。

そんな人がいたら,大変腕の立つ人でしょうし,仕事を頼んだこちら側としては,うれしい,頼もしい限りです。

私も広く仕事を依頼しましたが,やっぱりこれらの「×」のいろんなところでひっかかっていました。

特に苦労したのは「計画通りに仕事を進めてくれない」というところかなぁ。

もちろん,引き受けてくれた先生はみんないい人なのですが,「いい人」で済まされる話ではないのが仕事です。

でも,じゃあやっぱり一人でするかというと,そうではありません。

「×」にひっかかることを恐れて,独りよがりな仕事をすることほど,大きな「×」はないでしょう。

だから,大事なのは,

「×」はあらゆるところに点在するものだとして,その上でどう対処していくかを考えていく!

ことでした。

最初にゴールやプランを示しただけでは不十分。

それで組織が軌道に乗るなんて思うのは甘すぎるということ。

軌道に乗せるためには,随時その組織の状態をチェックし,必要な手立てを講じることが最低条件でした。

5月以降,私にはそれがずいぶん不足していたと,今反省しています。

思えば,学級での仕事に似ています。

子どもたちのグループ活動。

人を動かす法則のようなものは,子どもも大人も同じものがあるんですね。