受け持つ6年生も、卒業式がもうすぐそこまで来てしまいました。
本当にいい子たちだったなぁ…
専科で入ってもらう先生たちも、いつも声をそろえて
「みんなおりこうさんですね~」
と言います。
学力的にも高く、生徒指導上も年間を通して大きな問題は何もない子たちでした。
当然、私も担任としていい思いをたくさんさせてもらいました。
この子たちとの学級に慣れてしまって、4月から何年生を持つのか知りませんが、どんなクラスを持っても、最初は苦労しそうな気がします。
それくらい、頼もしい子たちでした。
いい卒業式をしてほしいです。
さて
卒業がもうすぐという所に来て、子どもたちもそれを強く意識しているようです。
教室の掲示物をはがしたり、文集が完成したりすると、やはり自然とそうなるのでしょう。
今日は、やたらと教卓の周りにお客さんが多かったです。
10分という短い休み時間に、途方もない話題ではあるのですが、あの子、この子と、やかましいおしゃべりの声が途絶えませんでした。
先生との別れを、惜しんでくれているのかな。
そう思うと、仕事を中断するほどのやかましさも、うれしく感じられました。
いつもくっついてくるメンバーは相変わらずそうなのですが、今日はいつもならそんなところにいないはずの子たちが、いることに気付きました。
6年生ともなると、先生には寄り付かない子も当然いるのですが、そんな子たちも、今日はやたらとそばにいるんです。
そして、だからといって私に直接何かを話しかけるわけでもなく。
仲良しの連中同士でバカな話ばかりしていました。
私のそばで。
いつもにない光景だから、明らかに不自然なのですが、
「何なの?」
なんて冷たい言葉をかける気にはもちろんなりません。
不器用にも、関わりたいのでしょうね。
私は、ただただニヤニヤしながらその子たちのおちゃらけた会話を聴いては、ときどきツッコミを入れたりしていました。
思うに、
この子たちは卒業を間近にして、やっと教卓のそばに来たけど、本当はこれまでにもっと早くここに来たかったのではないだろうか。
担任の先生にもっと関わりたかったし、関わってほしかったのではないだろうか。
私は勝手に
「6年生だから、ある程度距離を取りたがる子たちだっている。この子たちはそっち側の子たちだろうな」
なんて、私なりに気を利かせていたつもりだったけど、それは的外れで、本当は冷たい先生を演じる結果になってしまっていたとしたら…
かわいそうなことをしていたことになります。
考えすぎかもしれませんが、(考えすぎだったらいいのですが)そう思うと、卒業式までの残りわずかな時間に、できるだけこの子たちに、私の方から声をかけたくなりました。
先生と距離をとるからといって、本当に離れたがっているわけではないのかもしれない!
別れ際に気付くなんて、担任としてまだまだですね。