小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

研究授業になんだかんだ言って反対する先生もいる

2012-08-13 10:23:51 | 教師力UPの攻略法

夏休みはたくさんブログを更新するぞと,意気込んでいましたが,なかなかです。。。

それもオリンピックのせいです。

連日深夜の熱戦をもれなく応援しています。

サッカーの悔しさも,バレーのうれしさも,やっぱりリアルタイムで味わわないと!

・・・なんてしてたら,なんか昼間はだるい夏休みになってしまいました。

今朝(やっと)閉幕です。

日本は史上最多のメダル数。

このオリンピックを取り扱う授業をする先生もこれから増えるでしょうね。

道徳あたりで。

さて

研究授業のことについて考えています。

以前いた学校で,こんなやりとりがありました。

研修主任から,年間の研究授業実施の提案があったとき。

A先生「1人1回研究授業をするというのは,多すぎるのではないかと思います。」

私(お,来たよ)

主任「昨年度もそのような形で実施して,無理はなかったと思っていますが。」

A先生「研究授業のたびに,クラスの子たちを自習させるわけですよね。」

私(その手で来たか)

主任「それはそうですね。どうしても授業が厳しいという場合は,1時間の全てを参観しなくても結構です。半分でも」

私(お,折れたね)

A先生「そうだとしても,やっぱり多すぎると思います。受け持つ子どもたちのために,授業はしてあげたいものです」

私(「子どものために」を盾にしちゃうんだよね… 自習を喜ぶ子もいるぞ)

主任「研究授業は,参観していただた先生に還元されるもので,ひいては,クラスの子どもたちにも還元されるものです。そう思って,参加していただければと思うのですが」

私(いいこと言った)

A先生「それに,研究授業のために準備する先生の労力って大変ですよ。」

私(お,そっち系で。)

A先生「その労力を全員が負担するなんて,他の仕事に影響があると思います。」

主任&他「・・・・・・。」

私(そろそろ校長がいかんかい!ずばっと『やります!』と)

主任「指導案は略案で書く予定です。それに授業の準備は係である私や,研修部の先生たちももちろん手伝います」

私(主任がんばるね。)

という感じで,ダラダラと問答が繰り返されました。

結局は主任の提案通りすることになりましたが。

なんか,研修主任が「研究授業をしてもらう」立場でお願いし,他の先生が「研究授業をしてあげる」ような立場で引き受ける,そんな構図になっちゃってます。

A先生タイプの人,少なからずいますよね。

自分が研究授業したくないだけなんじゃないかな・・・ なんて腹の裏を探ってしまいます。

偏見かもしれませんが,私的に言わせてもらえば,こんなことを言う先生ほど授業が下手です。

やっぱり

授業は積極的に公開する姿勢をもつ!

これは先生にとってかなり重要なことだと思います。

閉ざされた部屋で,他の誰の目も届かないところで,受け持つ子どもたちに対して1年間授業をする。

それは学校の基本的な形ですが,そこに潜むマンネリ化や危険性について,担任は敏感であるべきです。

それを取り払うためにも,他者の目で授業を見てもらうこと。

研究授業とは,研修テーマについて研究を深めるためにするものですが,その先生にとっては,そういう観点からも意味のあるものです。

参観に行ったためにクラスの子が自習になってしまうというのは事実ですが,研修主任が正論で返した通り

「結局はいいものとしてその子たちに還元される」

ものにすればいいのです。

それはどんな意識で授業を参観するか,その先生の意識一つです。

私は研究授業の大賛成です。


研究授業に向けて指導案を書いています

2012-08-10 09:21:37 | 教師力UPの攻略法

秋の研究公開,私,研修主任をしながら自ら公開授業をします。

「普通あり得ないでしょ!?」

って何人かからつっこまれましたが。(笑)

自分でしたいからする。

頼まれたからする。

両方です。今回は。

こんなブログを個人的に書くぐらいですから,読んでくださっている方々はなんとなく分かると思いますが,私,「研究」が好きでして。

個人的な研究も,校内でする研究も積極的です。

(これは管理職からもウケがいいです。。。)

さて

そういうことでこの夏休みに授業づくりを始めました。

指導案を書いたり,教材を準備したり。

大きな研究公開の公開授業ということで,やることはたくさんありますし,気合いも入ります。

頭の中でばかり,子どもたちが授業で生き生きとする姿を描いていますが,具体的にどうすればそうなるのかを,しっかり形にしていかなくては。

ということで,「研究授業」たるものについて考えていこうと思います。

まずは

授業は一人でつくらない!

それを思いますね。

もちろん当日は授業者は一人で,なにもかも自分が責任もってがんばらなくちゃいけないわけですが,授業づくりはそれとは別です。

なにも授業者一人で作らなくてはいけないということはありません。

複数の先生の力を借りて,みんなでつくっていけばいいわけです。

そうすれば,

・たくさんある準備が分担されて,楽になる

・いろんな人のアイディアをもらえて,選択肢や幅が広がる

・研究授業という大仕事に向けて一緒に取り組み,仲間意識が深まる

・授業の内容を自分だけでなく他者にも理解してもらえる

・理解している人が多くいるため,当日総すかんを食らうことはなくなる

そんなメリットがあるように思います。

このとき大事なことは,周りの先生がどれだけ協力しにきてくれるかではなくて,授業者である自分がどれだけ周りの先生に声をかけられるか,でしょうね。

先生って,一人よがりです。

自分の授業は自分でつくることが基本だから,その姿勢を崩すことが難しい人もいます。

自分の授業についてあーだこーだ言ってほしくない人もいます。

我流を通そうとする先生は,この協力体制をつくれない人です。

それでは,せっかくの研究授業も実りの少ないものになってしまいます。

自ら心を開いて

「・・・・の授業をするんだけど,どんな導入をしたらいいかな」

なんて,助けを求めて回ります。

そうして声をかけられた先生はうれしいもので,必死になって助けてくれるでしょう。

私も,若いころは一人よがりな授業をしていました。

人の助けを借りることが情けないことのような気がしていましたね。

そして,自分の力でいい授業をつくって「どうだ!」なんて,周りの先生にアピールしたい気持ちもあったように思います。

小さな先生でしたね。

経験を重ねて,もっと大きな先生にならなくては。

今回の研究公開の授業も,同じ職員室にいる先生には,どんな授業をするかしっかり分かっててもらうほど,これからの授業づくりの作業をオープンにしていこうと思っています。


要はどれだけ味方をつくれるか

2012-08-04 10:25:38 | 教師の仕事術の攻略法

ロンドンオリンピック盛り上がってますね。

日本選手の試合後のインタビュー。

勝った選手も負けた選手も必ずといっていいほど口にするのは

「支えてくれた人たちへの感謝」

です。

今年はそれがとても印象に残っています。

そういうところが,一流選手なんでしょうね。

昨日はなでしこvsブラジルをしっかり3時まで応援して寝不足です。。。。

が,夏休みの特権です。(ブラジル強かったのによく勝った!!)

さて

職員室内の組織について。

例えば,自分が体育主任で,いよいよ運動会の提案をするとします。

今年のテーマ

日程

競技内容

運営

そして担当係

運動会実施計画だけで,職員会議資料で20ページほどになりますよね。

そこには体育主任の精一杯の熱意が込められています。

だから,運動会の成功を願うとともに,この提案がスムーズにみんなに承認されたい。

まずは一発目のこの提案が計画通りに進み,これから始まるたくさんの運動会練習や準備に向けて勢いをつけたいところです。

さて,そのためには何が大事でしょうか。

まずは,「綿密で,先を見通した,充実した内容の実施計画をつくる」

これが大前提です。

昨年度の使い回しをポンと出すだけの体育主任では頼りありません。

これは当たり前のこととして,これと同じくらい,いやこれ以上に大事だと思うのは

1にも2にも,根回し!根回し!

私の経験から,これを痛烈に感じています。

要するに,運動会を進める自分にどれだけの味方をつけられるかということです。

「戦術は戦力ありき」

運動会実施計画が戦術だとするなら,自分に協力してくれる先生たちとつくる組織が戦力になります。

どんなすぐれた戦術を立てても,戦力がなければ遂行できません。

だから,何よりも味方をつくることに一生懸命にならなくてはいけません。

それには「根回し」

これが基本だと思います。

職員会議で全体に計画を提案する前に,自ら個別に先生たちのところに足を運んでは

「田中先生,当日の係,今年も編成召集をお願いしたいのですが…」

「事務の山田先生,今年も運動会でいろいろと購入をお願いすることになると思います…」

「校長先生,実は今年は新しい取り組みをしたいと考えていることがありまして…」

「PTA保健体育部長の斉藤さん,運動会当日の駐車場整備のお仕事,今年もお願いしてよろしいでしょうか…」

頭を下げます。

それだけの努力の甲斐のあることです。

根回しの強みは

・根回しされた先生は,わざわざ自分のところまで足を運んで頭を下げてくれる先生の誠意に好意を感じる。

・根回しされた先生は,運動会実行に向けて「体育主任が直接お願いに来るほど,自分は重要な役割なんだ」と自覚してくれる。

・職員会議での提案が,すでに了承済みなことも多く,スムーズに進みやすい。

・根回しで「OK」をくれた先生は,運動会に関しては,お願いしたこと以外のことでも協力してくれるようになる。味方になったから。

結果,戦力が増します。

根回しした人も,根回しされた人も「Win - Win」な関係になります。

私も,体育主任も何度も経験しましたし,もちろんそれだけでなくいろんな校務について,この大事さを痛感しています。

研修主任になった今年もまるでそうですね。

でも,根回しは簡単にできるものではありません。

根回しはめんどくさいことです。

とても時間がかかります。

気を遣います。

時にいやな思いをすることもあります。

何より,仕事を先手先手に早くできる人でないと根回しはできません。

仕事が遅くて,根回しをするひまもない人ではだめです。

まずは,自分の仕事のスケジュールに「根回しに回る」というのをきちっと組み込むことからでしょう。


新しい教務主任が最初にしたことがちょっとした問題に

2012-08-01 22:02:57 | 教師の仕事術の攻略法

夏休み1回目の出校日でした。

私,この出校日が嫌いです。

子どもも先生も長期休業モード100%なのに,顔を合わせるんです。

そりゃあ,先生はしばらくぶりに子どもたちの顔を見るうれしさや,話をする楽しさはありますが,正直それ以上に

(まだ学校には来なくていい!)

と思っています(笑)

子どもはもちろん

(まだ学校には行かなくていい!)

でしょう。

それが出校日に学校ですごす2時間の間ずっと表情に出ていますから。(笑)

間違ってもこの日に,くどくどとした話をすることはしませんね。

「安全に過ごすこと!」を精一杯強調したら,あとは必要な連絡事項のみして早く帰します。

本気で向き合うのは2学期になってからで十分です。

さて

夏休みで,仕事術のことを考えています。

特に,前回から「組織」のことについて。

今年度から本校は教務主任が変わりました。

長くしていた先生が転勤になり,初めての先生が引き継ぎました。

「できるわけないからね~」

と口ではいいながらも,その先生も一生懸命な先生です。

やる気は伝わってきます。

もちろん,教務を任されるほどですから,仕事もできる人です。

さあ,4月。

教務は1人で職員会議の提案が10個を超えるほどあるぐらい,やることがたくさんですが,そんな中でその教務主任がしたこと。

それは「職員室の刷新」でした。

その先生が教務になるやいなや,いきなり動きだしたのです。

いらないものを捨て

棚の位置を変え

物品を整理し

掲示物を張り替え  ・・・・・

誰に言うわけでもなく,黙々と一人で作業を続けていました。

すると,当たり前のように思っていた職員室の姿がどんどんと様変わりし,きれいに,スッキリとなっていきました。

「○○先生すご~い」

多くの先生から声が上がると

「前から整理したいと思ってたんだよね~」

と新教務も少し自慢げです。

新しい教務として早速なにかスタートし,アピールしたいという気持ちもあったのでしょう。

職員室はすっかりその教務主任のカラーに染まり出しました。

これでみんな大喜び

・・・・・かというと,実はそうでもありませんでした。

「使いやすくなったね~」

というれしい反応とともに,耳に入ってくるのは

「あれ,どこにいった?」

「あぁ,○○先生が触ってたよ」

とか

「…なんか,居心地がちょっとね…」

とか

「ほら,机の上きれいにしとかないと叱られるかもよ」

とか。。。。

不満気な声も上がりだしました。

職員室がきれいになってうれしいはずなのに,同僚の先生たちの本音はそういうものも少なくないんですね。

組織を考える上で,こういう言葉があります。

部分最適よりも,全体最適を!

部分最適とは,一つの集団を組織するいろいろな部分のうち,どこか一つをよくしていくことです。

全体最適とは,集団を組織する全ての部分を,同様に,均一によくしていくことです。

この新しい教務主任がしたことは,部分最適にあたるのでしょう。

とりあえず目についたある部分について,徹底して変えてしまった。

そこだけを見るとよくなっているのだが,組織とはそれだけではない。

いろんな部分が集合しているもので,それらは常にバランスをとっているものである。

そこに,ある部分だけが様相を変えてしまうと,そのバランスが崩れてしまい,結果として組織としては全体不最適になっていしまう。

そういった感じでしょうか。

長年教務をしていた先生のもと,(この先生も大変努力家の先生で,みんなから慕われていました)一定の形をつくっていた学校全体の組織があり,それは仕事を進める上で大変機能的で,そこに所属する先生たちにとっては慣れ親しんだものであったのです。

職員室の中身もそうだったのです。

そこに,そこだけに真っ先にメスを入れてしまった新教務。

もちろんよかれと思ってしていることだし,やったこと自体いいことなんですけど,組織とはデリケートなものですね。。。。

私も学級担任として,研修主任として,集団の先頭にたち組織をつくっていく立場です。

一つ学んだ気がします。