先生は、やかましい子たちを静かにさせることには慣れています。
授業中、そういった子たちを制止して、授業を成り立たせるのが大きな役目です。
そのためのノウハウはたくさんあり、心得ている先生は、ある種の授業の力があると言えるでしょう。
このブログでも「授業中の攻略法」として、いくつも紹介してきました。
さて、一方で…
教室に沈黙が続く場合は、どうでしょう?
30人を超える元気者の子どもたちがいるのに、
シーン・・・・・
教室に沈黙が続いています。
これは、その場面にもよりますが、先生が「発表してください」と指示しているのにも関わらず、それに応える子がいない沈黙ではなく、(それは残念な沈黙ですが)何か子どもたちが、書いたり、考えたりという活動をしている際の沈黙です。
例えば、作文を書かせているとき、教室に沈黙が続いていたとします。
子どもたちの様子を見ると、えんぴつが動いている子もいれば、悩んだ顔でまだ書き出せない子もいます。
こんなとき、先生はどうするでしょう。
・・・・黙っていられない先生、多いんじゃないでしょうか?
しゃべっちゃうんですよね、先生だから。
何かアドバイスなり、しなくちゃいけないんじゃないか。
そんな気持ちから、口が動いちゃうんですよね。
先生が口を開けば、もちろん子どもたちは、書いていた子も、考えていた子も、自分がしていた活動は一旦遮られるわけです。
それがその子にとって必要な言葉であれば、聴いて得したことになりますが。
でも、もし集中して作文に臨んでいた子たちも多くいたならば、この沈黙は破らない方がよかったということになります。
沈黙を恐れない!
そんな心構えも、先生には必要ですね。
教室には必要な沈黙もあるということです。
悩んでいる子たちは、一見活動が停止しているように見えますが、その悩む時間もたっぷりとあっていいもので、そのときは沈黙になるものなのです。
その子たちを助けたくて、じっとしていられなくて、しゃべっちゃうのが先生の悲しい性。
普段、子どもたちのやかましい雰囲気になれているものだから、急に沈黙が訪れると、むずがゆいような感じがしてしまう。
「静かにしなさい!」
と言われてる子たちが、静かになりすぎると、確かに不気味ですものね。(笑)
その沈黙が、集中している雰囲気のいい沈黙なのか、活動が単に停滞しているだけの沈黙なのかを見極める目がまずは必要です。
そしてもし、いい沈黙だと判断されたら、先生はしばらくお役御免。
遠目に沈黙を見守るようにしましょう。
沈黙に耐えられない学級をつくるか、沈黙が適度にやってくる学級をつくるか、それは先生の口数にも大きく影響されるということを忘れずに。