何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

バラは赤、というけれど

2017-02-14 18:51:01 | ひとりごと
2月14日、世はバレンタインデーだそうだ。

子供の頃の2月14日は忙しかった。
日頃は、そう煩いことを言わない学校も、この日ばかりは所持品検査をしたものだ。
男子に渡したいチョコを持ってきた女子と、女子から貰ったチョコを持っている男子が、所持品検査に引っ掛からないように何故か私の所に預けにくる。
「私の鞄なら、それほど入念に調べられることはないだろう」という妙な信頼が、私にはあった。
だが、そこは先生も心得たもので、どう見てもチョコで一杯に膨らんだ私の鞄をニヤリとして見逃してくださったものだ。
かくして、私のバレンタインといえば、(預かったお礼として)プレゼントされるチョコでお腹が一杯という思い出しかない。
これこそ将に、義理チョコといったところか。

さてさて、このところ、ワンコの写真集製作のために、フィルムカメラの写真など整理していたのだが、今日の日にふさわしい写真を見つけた。
The rose is red, the violet blue,
The honey's sweet, and so are you.
Thou art my love, and I am thine;
I drew thee to my valentine;
The lot was cast and then I drew,
And Fortune said it should be you.

バレンタインデーの定番である この詩は「バラは赤」というけれど、私にとってのバラは、このピンクだ。
ワンコの、このピンクだ。
ワンコは男の子だし、凛々しかったのだけど、ワンコから醸し出される全てが愛らしかった。
その愛らしさを色で例えるならば、淡いけれど色味は確かなピンクだと、ワンコが元気な頃から思っていた。
だから、仏壇の隣に鎮座するワンコの花瓶 ※ には、いつもきれいなピンクの花を活けている。

クリスマスに出会ったワンコと私たち
ワンコは私の 私達のバレンタインになってくれたね
あの日 ワンコは眼に力をこめ、「僕を選べ!」と訴えていたね
ワンコの目力に惹きつけられたことを「くじを引き当てた」というのが相応しいかどうかは分からないけれど、
確かに、あの出会いは’’運命’’だったよ ワンコ
’’運命’’がワンコなのだと告げてくれたよ ワンコ

つい先日、ワンコは夢でお告げをくれたろう?
「来年は戌年だから、良いことがあるよ」 そうワンコは言ってくれたろう
それが、今は本当に心の支えになっているんだよ ワンコ
来年のバレンタインを一緒に楽しめるよう、待っているよ ワンコ

さてさて野球小僧にとって、今年のバレンタインはどうだっただろう?
本命と義理の世界は厳しいなかにもスッキリ感があるが、昨今は友チョコという嫌らしいものがあるので、なかなか複雑なようだ。
ちょっと野球小僧の様子を探って来ておくれよ ワンコ

※ ワンコが使っていたアイリス(水飲みボトル)は今、ワンコのための花瓶として活躍している。