夫婦喧嘩が絶えない店なんです

川崎堀ノ内で５０年以上 営んでいる中華料理 「ミンミン」

おいらが幼い頃から 親父殿に連れられ暖簾をくぐっていた。

高度経済成長 真っ只中を共に歩んできた店は年季も入って時代を感じる。

小学校低学年に家出した時、かくまってくれたのがココの夫婦なのだ
中国なまりの日本語で心配してくれた夫婦も八十を超え、
からだの衰えも著しく こちらが心配する番かと思いきや。

お客様が居ても居なくても 夫婦の中国なまりの罵声が店内に響く
５０年以上 この光景を見ているので もう慣れてしまったが
カウンターに積み重なる小皿にこびりつく年輪のほうが気になる。

昔からの味 名物 白味噌仕立てのジャージャー麺が売り切れていたので

焼きそばをお願い。
料理している間も、
「アンタっ ここ代わるね わたし もうやってられないよっ」
「おまえっ そこ 動くナッ」
「動くなじゃないよっ アンタ やるよっ」
いつもの事で 夫婦喧嘩よりオイラの焼きそばの行方が心配
でもおいらには この罵声の嵐も懐かしく心地イイ昭和の味なんです。
いつもご馳走さんです
そしていつまでもお元気で