何がきっかけでこの本と出会ったのか・・
よく覚えていないが・・・
人間の内面を俯瞰する、余韻の残る書籍だ。
五味川純平の「人間の條件」以来の感覚だった。
人間の価値観、善や悪といった観念は、
今の環境にいるその人だけのものであり、
時代や境遇によって、
変わるものだと気づかされた。
極限の状態に追い込まれたとき、
人間はどのような行動をするのか・・・
そのひとつひとつを、
少なくとも経済的に恵まれた日本という国に住む
私たちが批評するのは違うのだと思った。
自分を犠牲にして人のために何かをする。
それはとても素晴らしいことだが、
結局は人のためでなく自分のためにやっているのだ。
という指摘も、なるほどと思った。
人間とは都合のよい動物だ。
良心や人間性をかなぐり捨て、
さんざん「物」のとりこになったあげく、
それに満たされると、
今度は「精神」をも欲しがり始めたのだ。
それは、人間としての意識の覚醒というより、
むしろ「物」に替わる
新たな別のかたちの「欲望」である。
現代社会の様々なテーマに著者のメスが入る。
思考を刺激する一冊だ。
よく覚えていないが・・・
人間の内面を俯瞰する、余韻の残る書籍だ。
五味川純平の「人間の條件」以来の感覚だった。
人間の価値観、善や悪といった観念は、
今の環境にいるその人だけのものであり、
時代や境遇によって、
変わるものだと気づかされた。
極限の状態に追い込まれたとき、
人間はどのような行動をするのか・・・
そのひとつひとつを、
少なくとも経済的に恵まれた日本という国に住む
私たちが批評するのは違うのだと思った。
自分を犠牲にして人のために何かをする。
それはとても素晴らしいことだが、
結局は人のためでなく自分のためにやっているのだ。
という指摘も、なるほどと思った。
人間とは都合のよい動物だ。
良心や人間性をかなぐり捨て、
さんざん「物」のとりこになったあげく、
それに満たされると、
今度は「精神」をも欲しがり始めたのだ。
それは、人間としての意識の覚醒というより、
むしろ「物」に替わる
新たな別のかたちの「欲望」である。
現代社会の様々なテーマに著者のメスが入る。
思考を刺激する一冊だ。
東京漂流 (朝日文庫) | |
クリエーター情報なし | |
朝日新聞出版 |