■澳 門(マカオ)
中華人民共和国マカオ特別行政区 香港と同じく一国二制度
総面積は約28.2k㎡(東京の世田谷区の半分ほど) 人口は約55万人
中国と陸続きになったマカオ半島とタイパ&コロアン&コタイが一つとなった島から出来ている マカオ半島と島は3本の橋で結ばれている
香港からは西南西に約60kmの距離 フェリーで約1時間ほど
聖ポール天主堂跡
マカオにあるポルトガルの17世紀の大聖堂の遺跡でありマカオの最も有名な歴史的建築物の一つである 2005年にユネスコの世界遺産に登録された
1582年~1602年にイエズス会士によって建築された天主堂は 当時のアジアでは最大のカトリック教会であった
1835年の台風時の火災により焼失してしまったのである 現在はファザードが残るのみであるが火災に逢わなければさぞかし立派な教会であったろうことが想像できます
ファザードの彫刻には七つの頭のヒドラを踏みつける女性が 「龍の頭を踏みつける聖母」と描写されている その一つが「マリアがキリスト教禁止令を出した徳川家康を踏みつけている絵」とされているのです そう見えなくもない!
世界遺産マカオ歴史地区
セナド広場 Largo do Senado 議事亭前地
中心に位置するセナド広場はポルトガル統治時代の名残を色濃く残す美しい石畳やパステルカラーの建物が美しい 美しく波打つモザイクの石畳が有名なのですが狭い広場にややがっかりです
広場は目抜き通りの通称「新馬路」に面して1929年に建てられた郵便局や新古典主義様式の仁慈堂大楼などの歴史を感じさせる建物が並んでいる小さな広場である
ここが観光の拠点なのです
聖ドミニコ教会 ?瑰堂
中国でもっとも古い教会の一つなのです
1587年にカトリックのドミニコ会修道士によって建てられた小さな礼拝所が起源と言われる 現在の建物は1828年に再建されたものと言われており建物正面のクリーム色の壁と緑の窓が南欧的な雰囲気を醸し出しているであろうか 祭壇には「バラの聖母像」と呼ばれるマリア像が祭られている コロニアル風バロック様式のファサード(正面壁)はちょうど外壁の改修工事中でその全体像を眺めることはできませんでした
Casino
マカオと言えば何と言ってもカジノでしょうか
16世紀に東西貿易の中継地として東アジアに於けるキリスト教の宣教の拠点として繁栄したマカオは 長くポルトガル領として知られているが中国に返還されて売上世界一のカジノを有するエンターテイメントシティとして変貌を遂げたのでしょう
宿泊したTHE VENETIAN MAKAO RESORT HOTELは約3,000室の客室を擁してイタリア・ルネッサンス調で統一されている
2007年開業以来マカオの人気を牽引しているのであろう 広大な一つの街を形成している
世界最大級のカジノがありヴェネチアの街を再現しているのです
ホテルの中に在る巨大モールのショップス・アット・ヴェネチアンはゴンドラ・ライドのアトラクションがあったり名所的な存在なのだろう 鞄に入れ忘れた不足の靴下を購入しました
ただ前回宿泊した記憶に比べるとなにかしらこじんまりとなったような気がしたものでした
と言うのも近隣にコタイ地区に3番目に開業したリゾート GALAXY Macauが最新のラスベガススタイルで人気を集めているからであろうか
3つのホテルを擁して4,000室のメガホテルなのです
金色に輝くタワーがシンボリック
早速見物に行きましたが最新のラスベガス・スタイルのカジノなんだろうなぁと思いました
マカオ = カジノというイメージは大いにあったのですがホテルを広々と使うカジノに集まる中国人の熱気を眼の当たりにすると中国の富裕層の広がりを感じずにはいられない
と言うのもマカオはカジノの売り上げでラスベガスの約7倍を誇りカジノ客の7割超は中国人だという
大人はカジノで遊び儲けたらショッピングに興じ子どもはドリームワークスのキャラクターと一緒に食事を楽しみホテルで一夜を過ごすのがマカオ流の愉しみ方らしい
とはいってもカジノからの上がり(つまり税収)はマカオ市民に還元されていて 市民の税金は安く抑えられていて医療費・教育費などは無料と聞く さらには年間いくらかの年金が支給されるそうである
近年 日本でもカジノを!と言う声が高まってきている 一考に値するかとも思う
私は生来ギャンブルにまったく興味を持たない人種のようである と言うよりも賭博才がないと言うべきなのかも知れない
第一ルールを覚えるのが面倒であるし少しばかり理解しても燃えるものがないのである
所詮胴元が儲かるように出来ているに違いないのだ と決めつけてしまっているのだ
もっぱら見学することになります ただあの豪華な雰囲気は嫌いではないし豪華な雰囲気には心躍るものがあります
それにしてもカジノの雰囲気は以前と比べてなんとなく淋しいように思える 客層の大半の中国人の所謂大金持ちはシンガポールへでも行っているのであろうか あの世界一高層のプールがある絢爛豪華なホテル マリーナ・ベイ・サンズのカジノで遊んでいるのに違いない などと思ったりしましたが…
マカオの通貨はパタカである 香港$はマカオで自由に使うことが出来るのだが マカオのパタカは香港では使用できない 帰国してもパタカは両替出来ないのです
マカオの先々を物語っているように思えるのですが
“MACAU”の語源は
前回訪れた際の観光で媽閣廟に行った際のことを思い出しました
媽閣廟(マアコウミュウ)寺廟の山門を潜ると 地元の人々が吊り下がった巨大な渦巻き型の線香の下で祈りを捧げている
媽閣廟は早くに建てられた道教寺院で 航海や漁業の守護神として道教の女神媽祖を祀っているのだそうな
澳門の仏教は500年余りの歴史を持ち民間信仰は皆仏教と密接な関係があるのでしょう
400年前にポルトガル人が初めて船着き場に到着し 此処は何と言う場所かと尋ねた折に漁民達は廟のことを訊いているものだと思い「媽閣」をその地の方言で「マッコウ」と答えたのだそうな それ以来ポルトガル人たちはこの半島のことを「マカオ」と呼ぶようになったとか~
中国は阿片のために香港を失い 竜涎香(りゅうぜんこう)のために澳門を失ったのだと言う
竜涎香とはマッコウクジラの腸内に出来る結石からとれる麝香のような香料であり非常に貴重なものであったらしい ポルトガル人たちは澳門の特別居住権を与えてくれたら欲しいだけ供給すると後宮の女性たちを騙して(!)澳門を手に入れたそうな
今回はギア要塞を訪れませんでしたが あの高台の眺望からまだ見ぬポルトガル想ってみたかったのですが…
変わらない澳門の街を楽しめましたでしょうか…
そして現地ガイドの男性が“中国 香港”“中国 マカオ”と呼称していたことが記憶に残るのでした