北海道2日目。
今日は朝から晴れていい天気である。
天気がいいが湿度が低いためかあまり暑くは感じない。
8時出発。
函館観光である。
函館は横浜、長崎と共に日本最初の国際貿易港として栄えた街でもある。
坂道が多く異国情緒が色濃く残るレトロな街並み。
路面電車が道の真ん中を走る街でもある。
まずは明治31年にフランスから派遣された8人の修道女が設立した日本初の女子修道院。
巌律のトラピスチヌ修道院へと向かう。
観光前にここは神聖な場所だから大きな声を出さないようにとガイドから注意される。
園内には、テレジア、ジャンヌダルク、天使ミカエルなどの聖像や資料館がある。
正門から入ってすぐレンガと緑の調和が美しい。
一度修道女になると壁内、囲い中のみの生活となり俗世から完全に隔離された世界に住むという。
壁の外に出るのは選挙などに限られるらしい。
一生を神に捧げ厳格な戒律に従い共同生活をする。
祈り、読書、そして農作業などの労働が生活の中心である。
会話は必要最低限に限られ沈黙が義務づけられている。
自分の場合、会話のない世界で幽閉されればまずは5分と持たないだろう。
生活リズムも決められていて朝3時半起床。
3時半起床となるとこれも無理である。
夜は7時45分就床。
夏至の頃はまだ明るいではないか!
テレビもねぇ、電話も無しでカラオケなんぞはどこにもねぇ。
こんな俗社会から離れた戒律のもとで暮らすのは精神的に大変であろう...。
なんて思いながら修道女が暮らしている方向を見る。
壁から向こうは完全に隔離されている。
右奥は修道女の部屋。
ジャンヌダルクの像が見える。
現在女子修道院62名がこの修道院で生活していると言う。
どこに行っても例の国の人たち。
多分車内では同様の注意を受けたであろう。
が...。
そんなことはお構いなし。
大きな声を張り上げ酒の匂いをさせ100万はするだろうロレックスの時計を腕に付け...
まったくやりたい放題である。
金持ちであってもそんな人種だからと腹の中で笑う。
トラピスチヌ修道院を後にして五稜郭へと向かう。
五稜郭はご存じのように戊辰戦争後の新政府軍と旧幕府軍との最後の戦闘をした場所。
旧幕府軍の大鳥圭介隊と新撰組の副隊長土方歳三隊の両隊が五稜郭を占拠。
箱館政権を樹立したが箱館戦争により土方歳三は戦死、新政府軍に敗北し明け渡される。
8年ほど前に107mの五稜郭タワーが建てられ五稜郭全体を眺める事が出来る。
五稜郭タワーから五稜郭公園をみると五稜の姿がくっきりみえる。
箱館奉行所が攻守の攻防となったところである。
クリックすれば大きくなります。
タワーの中には戦死した土方歳三のブロンズがジッと五稜郭を見ている。
函館山と立待岬と津軽海峡方面も望める。
さてタワーを下り五稜郭公園へと向かう。
五稜郭の中心となる箱館奉行所。
この箱館奉行所は復元されたものである。
海から見えない設計をした筈の五稜郭が艦砲射撃に曝された元凶が実はこの建物。
一応は高くならないように気を遣って作られたらしいのだが結局高く出来上がってしまう。
てっぺんにある鐘楼が海からチロッと見えてしまう格好になってそこが砲撃の目標になったそうである。
石垣が当時の様子を彷彿とさせる。
函館は長崎と同様坂の多い街である。
魚見坂、基坂など12以上の名前の付いた坂がある。
函館山の麓にある坂の中で一番有名な坂「八幡坂」。
真っ直ぐに伸びる坂の下は函館湾。
その向こうに停泊しているのが青函連絡船の摩周丸。
石畳の素敵な所である。
この近辺には旧函館区公会堂や教会が立ち並ぶ。
やはり国際貿易港として栄えた函館。
旧イギリス領事館やペリーの来航記念碑が建っている。
一通り函館の街並みを観光するともう昼時。
昼食は海鮮である。
お昼を食べた後買い物タイム。
お土産として海鮮は持って帰れないので買い物タイムをパスしてすぐ傍にある摩周丸を見学。
摩周丸と言えば青函連絡船。
今や青函トンネルが出来て連絡船は廃船となり摩周丸が展示されている。
青函トンネルが出来る前は本州と北海道を1日7往復していたと言う。
連絡船から眺める景色。
何人の人がこのような景色を眺めていたであろうか。
今は昔の物語になってしまった青函連絡船である。
さて次の目的地は大沼国定公園。
3つの湖と駒ケ岳を抱く大沼国定公園。
最も大きな大沼をはじめ小沼、蓴菜[じゅんさい]沼などがある。
大沼は駒ケ岳の噴火によって生じた泥流が渓流をせき止めてできた湖。
大小126の島がありその小島を結ぶ18の橋と散策路が設けられている。
なんでも「千の風になって」の訳詩・作曲をした人が大沼の別荘でこの曲を完成させたと言う。
北海道の松島ともいわれる様な景色を眺めているとそこにまた例の国の人たち。
観光地には当たり前に例の国の人たちがいると思わなければなるまい。
例の大声と写真を撮ろうと構えると...。
そんなことは知らん顔。
景色の中に入り込みあの高笑い。
これには閉口。
すごすごとその場を引き下がる。
さてそれからがまた移動タイム。
洞爺湖、有珠山、登別、苫小牧を通るハイウェイ4時間。
とにかくデッカイドウである。
今夜は札幌。
夕飯は自由食である。
ホテルは札幌の大通りに面した一角。
すぐ前が大通りである。
札幌と言えばビール、ラーメン、ジンギスカン、海鮮...。
と食欲をそそる有名なものが一杯ある。
まぁ、ここまで来たら海鮮だろうなぁ。
すすきのと言えば 歌舞伎町(東京都新宿区)、ススキノ、中洲(福岡市)を称して日本3大歓楽街の一つ。
居酒屋で海鮮の有名店は...。
札幌すすきのの刺身居酒屋うおや一丁。
ここまで添乗員さんに案内されて来れたが...。
ここ一軒で北海道!刺身・寿司・かにを中心に食べまくろうと言うことに相成ったわけである。
ズワイガニの天婦羅、毛ガニのかにみその甲羅焼き、いくらのこぼれ寿司、いか刺身、ほたてのバター焼き、宝舟盛りなどなど。
もちろん本場の生ビール付きである。
お腹も膨れ少し歩かねば...。
ほろ酔い加減で狸小路界隈を歩く。
札幌テレビ塔の時刻は9時を回っている。
屋外ではビアガーデンが始まっていてまだ宴の真っ最中である。
札幌まで来たら時計台を見なければ...。
時計台と言えば逆方向。
ここからだと30分以上かかるだろう。
でも行ってみたい。
9時を回っているのに札幌の街は賑やかい。
やっと時計台到着。
大勢の人が集まっている。
目的はライトアップされた時計台である。
写真で見る時計台である。
周りはビルに囲まれているもののその空間だけ明治の匂いがする。
札幌市中心部の有名観光スポットをゆっくりと堪能したのである。
そろそろホテルに帰らなくては...。
テレビ塔の時刻も9時40分近く。
ホテルまで20分ほど。
ゆっくりと札幌を楽しんだのである。