前からの約束を前日の酒席で再度確認して、隣の福井県の蕎麦屋2軒の昼飯が目標となった。小雨煙る中、北陸特有のどんよりした空の下、雪もない加賀平野を車は進む。永平寺町の「けんぞう蕎麦」がお目当てだったが、第4火曜日はあいにく定休日でがっかりだった。下調べ不十分。以前行った山中温泉の蕎麦屋もと思ったが、腹も空き始め、近くの聴琴亭にした。庄屋の家で売りの観光蕎麦屋。蕎麦は愕然ものだ。 次はポン友が行きつけの石川県小松の藪司奈に行った。野菜やカニボコの細かく刻んだ揚げ物の下に千切り大根、そしてその下にボリュ-ムのある蕎麦。蕎麦は名前のとおり長野の蕎麦、藪の名に恥じない味で、蕎麦だけと、具と混ぜて食べるのと両方味あい楽しめる。終わりよければ、全てよしとした。夜は姉妹と3人で金沢茶屋街の主計町の太郎へ。鱈、石鯛、かわはぎの白身に牡蠣と野菜。ここは自分で鍋に手を出さず、同伴の仲居さんが全てを仕切る。鍋奉行はお店の人。詳しくはあちこちのHPに出ているが、情緒ある浅野川のほとりで観光客にも人気。大女将のご挨拶と女将が鍋を少し仕切っていたが・・・、東京から連日の酒疲れもものともせず、お銚子も4本と快調だった。この店ははるか昔の桜の頃に、親父が上京して学生になる自分と地元大学院を出て東京就職する従兄とで一席設けてくれた。旅立ちということで、記憶が鮮烈にある。その頃の鍋はガスでなく炭火だった。
前日は希望のものは全て食した。前にアップした鱈子まぶしの鱈刺しも。左上の寒ブリは醤油ののりをよくするため少し大根おろしを付けて食する程の油ののりで、東京ではブリトロということになっている。右は鱈の白子をあぶらした。左下は松葉ガニのメスのコウバコは味噌が一番で、漁は今月いっぱいまでで、次は11月まで食せない。これが目当てで帰郷したようなものだ。右下は甘エビでなくガスエビといい鮮度が落ちるのが早く産地の地元だけのもの。地方によってはモサエビというらしい。バイガイやその他適当に独特のもっちり感加賀蓮根の蓮むしなど味わったが、酔いが深まるにつけ写真は疎かになったが、食べた物も記憶がなくなってきた。