平成天皇がが退位された。テレビはほぼ見なかった。生い立ち話のようなものばかりで、努力されてきたことへの論評はほとんど逃げているからだ。NHKが天皇を天照の子孫と報道するおぞましき時代になったが。よく皇后さまとともに弱者に寄り添われて、お務めをされたと思う。被災地の人のように、陛下御夫妻に手を合わせたい気持ちだ。
BBCのネット記事の一部を転載し、即位された優秀な今上天皇も国民に寄り添っていただくことを期待したい。
1990年代には、それはあまり議論にはならなかった。国内の政治家は陛下を支え、1992年には歴史的な中国訪問を実現させた。だが、陛下が年齢を重ねるにつれ、日本の政治は急激に右傾化した。 かつての「謝罪外交」は、平和主義とともに支持されなくなった。
安倍晋三首相は、日本の平和憲法を改めると宣言している。安倍氏や右派の人々は愛国的な教育を復活させ、彼らの言う戦後の「自虐史観」を消し去りたいと考えている。目立たないように、しかし強い意志をもって、陛下は繰り返し歴史修正主義者たちに対する軽蔑心を表してきた。
2015年、戦後70年の節目で、安倍氏は談話を発表した。 「安倍氏は基本的に、日本がいま享受している平和と繁栄は、300万人の戦死者のおかげだと述べた」とキングストン教授は言う。 「翌日、陛下はそれを否定した。陛下は日本がいま享受している繁栄は、国民のたゆみない努力と、平和の存続を切望する国民の意識によるものだと、お言葉で述べた」 テレビ中継を見ていた何百万人もの日本人にとって、それは疑いようのない批判だった。
東京で開かれた園遊会では、右派の東京都の教育委員会委員が、国歌を斉唱するときには全教員を起立させると陛下に誇らしげに伝えた。 陛下は静かに、だがきっぱりとこう言って、その委員を諭した。 「強制になるということではないことが望ましい」