
写真は秋目の手前の泊浦。秋目は鑑真が5度目にして上陸した地として歴史に名前を残しているが、鑑真記念館があるところは本当にここで上陸したかわからない。館の中は、井上靖の小説天平の甍のスチ-ル写真も。周辺には日中友好の卒塔婆みたいな板切れが刺さっている。毛沢東が死んで暫く迄は、鑑真は彼らがいう友好の証だった。板切れには日本から出発した訪問団の記念のものもある。訪日したのもある。いずれも歳月を感じるものだ。今では鑑真を語らなくなった。踊らされて訪中した人たちが訪問先でどう歓迎されたがわからぬが、その頃は文化革命が終焉しても共産党の歴史は学んでいても、下放されたりして自国の歴史を知らない連中ばかりのはずだ。そうは言っても昨年現地で映画が製作されて、DVDになっているが。しかし、館の内外の雰囲気から、夕暮れとあいまってうら寂しい気分になった。笠沙の野間岬までまだ20KM残っている。日暮れは6時過ぎだ、急ごう。
ただ、記念館からの眺めは良かった。海は当時と余り変わっていないのかもしれない。