二〇二三年六月十一日(日)。
朝食(午前五時)。朝の風邪薬投与。1ミリリットルのミルクで溶かしてシリンジで口から与える。その後、ヒルズの流動食(回復期ケア・チキン・a/d)5グラムにニュートロの室内猫用キトンチキン(生後12ヶ月まで)三十粒とヒルズのカリカリ(キトン12ヶ月まで まぐろ)三十粒を混ぜたものを餌皿で摂取。
体重の増加だけでなく身長も伸びてきた。椅子につかまりながらテーブルの上まで自分でのぼれるようになっている。テーブルに置いてある本や文房具に興味津々。新聞紙に噛み付いてちぎったり床に落として遊んだりし始める。妻や母は戸惑いつつも微笑ましく見ている。
とはいえ、床に落ちたあれこれを拾い上げて元に戻すのは基本的に飼い主の仕事。初代タマの場合がそうだったように順調に育ってくれれば、この時期あたりから飼い主の側が猫の下僕へ入れ換わっていくことになる。
昼食(午後一時)。ヒルズの流動食(回復期ケア・チキン・a/d)5グラムにニュートロの室内猫用キトンチキン(生後12ヶ月まで)三十粒とヒルズのカリカリ(キトン12ヶ月まで まぐろ)三十粒を混ぜたものを餌皿で摂取。
すやすやよく寝る。ここ数日は時間帯がほぼ同じ。だんだんルーティン化してきたのかも知れない。それならそれで猫の性格的特徴や体調管理の面でもわかりやすくなってくるだろう。
夕食(午後七時)。ヒルズの流動食(回復期ケア・チキン・a/d)5グラムにニュートロの室内猫用キトンチキン(生後12ヶ月まで)三十粒とヒルズのカリカリ(キトン12ヶ月まで まぐろ)三十粒を混ぜたものを餌皿で摂取。
タマが椅子の上のクッションでこじんまりと休んでいる時、寝ているのかと思って覗き込んでみるとたまたま目と目が合う。とっさに「きゃあ」と鳴き声をあげる。今度の「きゃあ」はなんだろうと考えながら遊んでやると一生懸命に遊びに打ち込む。遊んでほしかったらしい。
それにしても「きゃあ」ひとつ取ってみてもいろんな意味があるものだ。「きゃあ」の直前の状況にアクセントが置かれている場合もあれば「きゃあ」の直後の状況にアクセントが置かれている場合もある。典型的な例は二つ。(1)「きゃあ」の直前の状況にアクセントが置かれている場合、「今まさに口が開いてお薬が入ってくる!」であり、(2)「きゃあ」の直後の状況にアクセントが置かれている場合、「これから大便を出します!」である。いずれにしても英訳すれば“Attention,Please!”ということになるのだろうか。
体重測定。1000グラム。昨日より30グラム増。
Thy soul shall find itself alone
’Mid dark thoughts of the grey tomb-stone―
Not one,of all the crowd ,to pry
Into thine hour of secrecy.
「君の魂は ひとりぼっちの自分に気付くことになろう、
灰色の墓石の 暗い思念に囲まれてーーー
ありとあらゆる人の群れの だれ一人として
君の 匿された時間を うかがおうとするものはない」 (ポオ「死者たちの魂」『詩と詩論・P.32~33』創元推理文庫 一九七九年)