二〇二三年六月二日(金)。
早朝。夜明け前のまだ暗い時間にリビングの隅の暗いところからたたたと出てきて飼い主の足首を引っ掻く。お腹が空いているらしい。餌皿に五粒ほど残っていたカリカリに近づいて食べきってしまう。
朝食(午前九時)。ヒルズの流動食(回復期ケア・チキン・a/d)5グラムにニュートロの室内猫用キトンチキン(生後12ヶ月まで)三十粒とヒルズのカリカリ(キトン12ヶ月まで まぐろ)三十粒を混ぜたものを餌皿で摂取。
よく寝る。けれども目を覚ます度にくしゃみをしている。くしゃみだけなら昨日もあったがほんの一、二回で気にするほどのこともないと思っていた。今日は二、三度続くことがある。まだ風邪が治りきっていないのか、それとも一度治ったもののまた風邪を引いたのか、昨日夜からの気象条件の変化もあってよくわからない。
遅めの昼食(午後二時)。ヒルズの流動食(回復期ケア・チキン・a/d)5グラムにニュートロの室内猫用キトンチキン(生後12ヶ月まで)十粒とヒルズのカリカリ(キトン12ヶ月まで まぐろ)十粒を混ぜたものを餌皿で摂取。カリカリ摂取量が半分以下に減少。とはいえ風邪薬はもう使いきってしまっているので動物病院で診察してもらうべきだろうか。しかし外はあいにくの雨。とりあえず洗顔再開。殺菌成分はまだ残っているはず。念入りに二度。
午後の遊び時間。ひと通り元気に走り回り、玩具を取り換えてやると大層うれしそうにはしゃぐ。しかしどうにも、くしゃみが気にかかる。遊んだと思ったら早々に籠の中に入って体を休めている。
午後五時三十分。雨が降りつづいている。出かける準備に取りかかる。
午後六時三十分。雨は止みそうにない。タマをキャリーバッグに入れて動物病院へ。
診察結果。熱は平熱の範囲。特に体調を崩したというわけでもないらしい。当面の風邪薬を出してもらう。食欲の思わしくない時のためにa/d缶を四個購入。帰宅後すぐに投薬。シリンジでヒルズの流動食(回復期ケア・チキン・a/d)20グラム摂取。
午後八時。籠の中ですやすやよく眠り始める。
体重測定。790グラム。昨日より20グラム増。
800グラムになれば一回目のワクチン接種の予定だったわけだが、思わぬ拍子にくしゃみを連発、食欲減退を見せたので予定変更。風邪の症状がすっかり消失するのを見てからにしようとおもう。単純に順調といっても実際はいろいろ紆余曲折するものだとしみじみ。
“Prophet!”said I,“thing of evil!—prophet still,if bird or devil!
By that Heaven that bends above us—by that God we both adore—
Tell this soul with sorrow laden if,within the distant Aidenn,
It shall clasp a sainted maiden whom the angels name Lenore—
Clasp a rare and radiant maiden whom the angels name Lenore.’
Quoth the Raven, “Nevermore.”
「『予言者め!』私は言った、『悪なる者!ーーー鳥か魔神か、ともかくも予言者よ!ーーー
我等の上に穹隆をなす天に誓ってーーー我々の共にあがめる神に誓ってーーー
悲しみの重荷に悩むこの魂に教えてくれ、かの遠いエデンの苑に、
天使らがレノアと名づけた清い乙女を、わが魂の抱(いだ)く日が来るかどうかをーーー
天使らがレノアと名づけた世に稀な光りかがやくその乙女を』
鴉は答えた、『最早ない』」(ポオ「鴉」『詩と詩論・P.159』創元推理文庫 一九七九年)