人を大事にするときには、実際「やってること」が肝心です。
p99第2パラグラフ。
人を実際に大事にする、という課題が「行うは難し」なのは、今の時代、たいていの人は、したがって、この本の読者の多くも、「どうやれば、自分でそれをできるのか」という処方箋を手に入れたい、と期待することで強められます。つまり、その処方薬とは、私どもの場合、いかにしたら実際に大事にできるかを教えてもらうことです。誰でも第三章でこの精神でこの課題に取り組んだ人は、大いに失望されたのではないか、と思います。人を大事にするのは、個人的体験で、どなたでも、独力で、自分自身のためにだけできることです。実際、子どものころ、青年期に、大人になってから、素朴な形であっても、この経験をしていない人は、ほとんどいません。実際に人を大事にすることを議論することは、人を大事にする技術とそのアプローチを論じることですし、プラス、この前提とアプローチを実践することです。目的に至るいくつもの段階は、自力でのみ実践できます。議論が終わりになるのも、決定的な段階が来る前です。しかし、このアプローチを議論することも、ことによると、その技術を身に着けるのに役立つかもしれません。特に、「処方箋」を期待しない人には、役立つかもしれませんよ。
議論は、「口だけ」になる危険もあります。だけれども、本気の人には、その議論も、大事にする実践に繋がる場合もあるんですね。
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