エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

すべて人は兄弟であるのを、みんなが思い出しますように

2016-01-03 08:17:53 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
今の日本の、偶像崇拝は、信念を失って不安になってること、モノ以上の目的を失くしちゃうことに出てる
  人を大事にしていることの証拠は、関係の深さと、関わるものがイキイキしてしなやかになること。 p96の第2パラグラフ。  &...
 

 本物のセラピストは、因果関係や数量よりも、「人間って、何者?」に応え得るだけの人生哲学が大事ですね。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の第4章、「自我と人品 : 結びの覚書」p103の、下から10行目途中から。

 

 

 

 

 

とにかく、明らかなのは、人間関係を心理的に見る視点から見たら見えてくる、心の深みにある向き・指針は、発達上の見通しばかりか、歴史上の見通しと重なってくるのも当然だ、ということです。あるいは、明らかなのは、臨床場面を観察をしていくと、様々な年齢の、世界中の様々な国や地域の、クライアントを治療する時に、このような気付きが与えられて、科学技術や歴史的条件が変化しても変わらない、根源的な人間力と、芯になりやすい、心の乱れを、ハッキリ示すことに役立つ、ということです。このようにして、臨床心理の仕事は、歴史を変革していこう、「人類皆兄弟」という意識に皆がなるようにしていこう、という、皆の心にある鼓動をいろんな形で慮るようにしてくれるものです。

 

 

 

 

 

 不思議ですね。昨日、NHKの「100分de平和論」で、高橋源一郎さんが紹介していた、ボルテール『寛容論』のことば

「…神であるあなた…、すべて人は兄弟であるのを、みんなが思い出さんことを」

とエリクソンが教えている、セラピーの目的が、完全に一致しているのですから。

 

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