エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

#人生の習慣 #滲み出る生きる歓び #大江健三郎 #誤訳際立つ西平訳

2017-10-01 01:08:37 | エリクソンの発達臨床心理

 

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インターメッツォ: エリクソンの叡智 : 赤ちゃんの中に芽生える信頼の証
 「どっちが上か」を争う諍い、および、弱さと絆   ≪信頼≫を打つ壊しにするもの  大人の成熟って、いいですね。でも「物事を見抜く洞察力」が最初に来るのが更にい......
 

 西平直さんの残念な翻訳を訂正する第6弾,です。西平直さんは,内容が分からないまま,直訳していることがはっきりわかるところです。作業としての翻訳,という点で,鑪さんたちと同列のヒドイ訳です。

 Identity and the life cycle p.53. 下から2行目途中から。昨日のところの,少し後です。

 

 

 

 

精神分析のおかげで,私どもが分かったことは,その人ならではのいろんな経験と,中でも,心にあるいろんな葛藤があって,そのいろんな経験といろんな葛藤のおかげで,一人の人が,他の人とは異なる一個の人格を確立することになる,その人ならではの独特な人生の習慣を身に着ける,ということです。しかし, ここでも大切なのは,一番私的な経験をしていく中で,一個の人格を確立し,その人ならではの人生の習慣を身に着けることになる,この健康な子どもは,大人から,信頼されていたからこそ,道案内も手伝って,心の中にいくつかある発達の法則に従うことが出来る,ということを,なるほど本当だねと分かることです。この心のいくつかある発達の法則は,その子どもの世話を焼く人との大切なやり取りを次から次への育み創造するのです。

 

 

 

 

 

 西平直さんの理解不足と誤訳が,昨日と同様,際立つところです。

 ここは,大江健三郎さんが,フラナリー・オコーナーに触発され,エリクソンも読み込んで学んで書いた「人生の習慣」について述べているところです。西平直さんはそこが全くわかってないから,mannerを,訳し飛ばしていますし,trustさえ,訳してないのです。trustがあって初めて確立されるmanner人生の習慣,すなわち,何気ない,話し方,振る舞い方に,その人独特の人生哲学,人生に対する態度,生きる歓びが滲み出てくる,ということが生まれてきます。それは,言葉がまだ話せない赤ん坊でさえ感じ取るんですね。

 それは,理屈ではありません。人格的真理そのものです。大江さんが取り上げている例であれば,隅谷三喜男先生,私がすぐに思いつくのであれば宮嶋眞一郎先生野村実先生関根正雄先生です。あの確信に満ちていて,清々しく,謙遜で,しかも,生きる歓びに溢れている人生の習慣です。

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