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ヴァン・デ・コーク教授の The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』
第17章。「バラバラな自分をまとめる:決めるのは自分」です。p.280,第2パラグラフから。
メアリーさんは,私が初めて会った解離性アイデンティティ障害(dissociative identity disorder : DID)の人でした。この障害は,当時は「多重人格」と呼ばれていました。その症状は劇的になるほど,心の分裂とDIDが経験する個々別々の人格のご登場が,心理状態のスペクトラムの一番極端なところを示すことしかできません。いがみ合う衝動やいがみ合う部分に乗っ取られた感じが,私どもには当たり前になりますが,極端な手立てに走らざるを得なかったトラウマを負わされた当事者にとっては,生き延びるためだった訳です。たとえ,関係が良さそうでも,この人格の様々な部分をよくよく見てみることが,回復の大切な要素になります。
解離も,当事者にとっては,生き延びるためになくてはならなかった手立てだった,と肯定的に捉えるところが大切ですね。これは,解離に限ったことではなくて,心の病のいろんな症状についても,肯定的に見ることは大切だ,言えることです。
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