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「発達トラウマ障害 Enpedia」 をご参照ください。
ヴァン・デ・コーク教授の The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『大切にされなかったら、意識できなくても、身体はその傷を覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』 は,翻訳が終わりましたが,印象的な言葉を適宜拾ってみようと思います。
p.112のブランクから。
今朝は,p.113の,第2パラグラフから。
安全基地
人間がこの世に生まれたとき,私どもがオギャーと泣くのは,自分がいまここにいることを知らせるためです。誰かがすぐに,オギャーと泣いた私たちに関わってくれてお風呂に入れてくれて,お包みに入れてくれて、お腹を満たしてくれて,中でも1番なのは,お腹や胸のところに持ち上げて肌と肌で触れ合って抱っこしてもらえることです。私ども人間は,根源的に,関係の中で生きる被造物なんですね。つまり,私どもの暮らしは,人類皆兄弟の中に自分の居場所を見付けるものでしょ。私は,かのフランスの精神科医,ピエール・ジャネ大先生の言葉遣いが大好きでしてね。「全ての人生は芸術作品,手に入る全てをピッタリと合わせて一体にした芸術作品です」
私どもは成長するにつれて,自分をだんだんと大切にするようになります,身体も心も。ですが,自分を大切にする最初の学びは,お母さんから大切にされた経験からです。自分を生きる術を身に着けるのは,赤ちゃんの頃にお母さんたちとしたやり取りをどれだけ心響かせてもらっていたか,にかかっています。親が慰めと元気の基になるなぁ,と当てになる親がいる子どもたちは,一生,生きやすくなります。運命が手渡すかもしれない最悪なことにも対処する緩衝材みたいになるからです。
ジョン・ボールビーが気付いたのは,子どもたちは顔と声に引き付けられますし,身体の変化,動きのテンポ,芽生えたばかりの動きに,非常にアンテナが高い,ということでしたね。この生まれながらに感度がいいアンテナこそは,進化の賜物であり,人間の赤ちゃんのように弱い被造物が生き延びるのに欠かせない賜物である,ということでしたね。子どもたちも,大人を1人(あるいは,2人か3人)選ぶようにできているんです。その大人と一緒にいれば,その子が生まれもったコミュニケーショクを創造する働きもまた,育つものですね。自分のコミュニケーショク能力を育ててくれる大人を選ぶことが,赤ちゃんが最初にくっ付く絆になります。そのくっ付いた大人がその子にとって,心響けば響くほど,子どもが人と深くくっ付きますし,自分の周りの人に対して,心豊かに響く関わり方を育てるようになります。
ボールビーはロンドンのリーゼント・パークによく出掛けて行っては、そこで,子どもとそのお母さんのやり取りを順序良く観察しました。
流石はボールビー。
実験場は,象牙の塔という檻ではなく,公園でした。
つまりは,日常生活の中が実験場でした。
毎日礼拝と同じです。
ボールビーが観察したのが,文字通り,毎日礼拝でした。
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