エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

#子どもを母親から引き離すこと は #悪影響が生涯残る

2019-10-23 08:47:13 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
#取り憑かれた若者たち #選民意識 と  #熱狂

   Toys and Reasons『おもちゃ と 賢慮』 P.110,第2パラグラフ,12行目途中から。ここ数日分も,ご一緒に。 青年期と理想: 本当の自分と真実 子ど......
 

 

「発達トラウマ障害 Enpedia」  をご参照ください。  
 
 
 ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『大切にされなかったら、意識できなくても、身体はその傷を覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』 は,翻訳が終わりましたが,印象的な言葉を適宜拾ってみようと思います。 
 
 p.111のブランク下のパラグラフの,下から2行目から。
 今朝は、p.112のから。
 
 
 
 
 
母親が不在な男
 
 …ウィニコットらは,それぞれが自分のやり方で,赤ちゃんの頃にお母さんと体験したことが,後々ほかの人に自分が関わる関わり方の雛形に,どのようにしてなるか と 本来の自己と一番仲良しな私を生きる心の習慣が,刻一刻のお母さんとのやり取りの中でいかに創造されるのか を,研究しました。
 
 科学者たちは自分を一番悩ましたことを研究しますから,他の人たちが当たり前と思っていることに違和感を感じて,体得底で身に着けた専門家になっている場合がほとんどです(あるいは、アタッチメント研究者のベアトリス・べーぺが教えてくれたことは、「最高の研究は自分(当事者)研究です」ということです)。ウィニコット達男らは,子ども等の暮らしの中で果たす母親の役割について研究した男たちですが,自分たち自身が,傷つきやすい時期,だいたい6歳から10歳頃に,寄宿舎に遣られましたが,それは,一人前になるずっと前でしたね。ボールビー自身が私に教えてくれたことは,寄宿舎生活だけでも,ジョージ・オーウェルの小説「1984年」を思いつかる、というのです。この小説は,人間が、自分が大切にしてもらいたいばかりに、支配する力のある立場の人から誉めてもらいたいばっかりに,自分が大切で真実だと思う全てを,いとも簡単に犠牲にしてしまいたくなるのを見事に描いています。その犠牲にしてしまうものの中には,生きている実感,本当の自分を生かす心の習慣も含まれます。
 ボールビーは,マレー(訳注: ヘンリー・アレクサンダー・マレー?)家の人たちと仲が良かったものですから,ボールビーがハーバード大学に来るたびに,私もボールビーと彼の研究について話をする機会に恵まれました。ボールビーは,貴族の生まれで(ボールビーのお父さんは,イギリス王家の掛かり付けの外科医でした),心理学,医学,精神分析を,イギリス上流階級の殿堂で修めました。ケンブリッジ大学入学以降,ロンドンのイーストエンドの不良少年)を支援する仕事をしました。イーストサイドは,生活が荒れた,犯罪多発する悪名高い地域で,そのほとんどがドイツ軍の空襲で壊されてしまいました。第二次大戦中に従軍中とその後に,戦争中の疎開と集団生活によって,子ども達が家族から引き剥がされたことは,子ども等に悪い影響があることに気が付きました。
 
 
 
 子どもを母親から引き剥がすことは、とても悪い影響があります。
 私の臨床経験から言えば,2歳から3歳までは,一晩でも子どもが母親から引き剥がされると,一生涯悪い影響が残る、と言っても過言ではありません。
 
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